スピード離婚とは|すぐ離婚する理由3つとメリット・デメリット

基礎知識
弁護士監修

鈴木 健太

記事監修

鈴木 健太弁護士リトラス法律事務所

スピード離婚とは|すぐ離婚する理由3つとメリット・デメリット

厚生労働省の人口動態のデータによると、同居期間別離婚件数の年次推移は平成3年以降すべての期間で増加傾向にありましたが、平成14年以降婚姻期間5年未満と5年以上10年未満で減少し、それ以外の婚姻期間では減少から横ばい傾向となっています。

婚姻期間が5年未満での離婚件数は減少していますが、それでも離婚する夫婦の3割以上が結婚から5年未満で離婚している傾向は変わっていません。

「結婚から5年未満で離婚」と聞けば、「スピード離婚?」と捉える方もいるかもしれません。

この記事では、結婚からどれくらいの期間で離婚することをスピード離婚と呼ぶのか、スピード離婚の原因やメリット・デメリットを紹介します。

新婚だけど離婚を考えている方、スピード離婚しそうだとお悩みの方はぜひ参考にしてください。

目次
  1. どれくらいの期間までがスピード離婚?スピード離婚と呼べる期間
  2. スピード離婚の原因TOP3
    1. 性格の不一致
    2. 配偶者の不倫
    3. お金の問題
  3. スピード離婚のメリット
    1. 人生の貴重な時間を無駄にしなくて済む
    2. 離婚時に取り決めることが少ない・揉めにくい
    3. 精神的な不安が少ない
  4. スピード離婚のデメリット
    1. ご祝儀泥棒よばわりされることも
    2. 親族や家族から非難される可能性がある
    3. 時間が解決する可能性もある
  5. まとめ

どれくらいの期間までがスピード離婚?スピード離婚と呼べる期間

「スピード離婚」は法律用語ではないため、スピード離婚を明確に定義づける法律は存在しません。

令和3年の厚生労働省「人口動態統計」によると、婚姻後3年以内に離婚した夫婦の割合は、離婚した夫婦全体の18.7%、婚姻後2年以内に離婚した夫婦の割合は12.2%という結果でした。

婚姻期間別の離婚率

出典:令和3年の厚生労働省「人口動態統計」データ

つまり、離婚した夫婦の5組に1組が結婚から3年以内、8組に1組が2年以内に離婚していることになります。

人によっては3年以内の離婚も「スピード離婚」と考えるかもしれませんが、一般的には結婚から1~2年以内で離婚することをスピード離婚と言うようです。

参考:e-Stat 統計で見る日本「人口動態調査(https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003411864)」※1

スピード離婚の原因TOP3

なぜこんなにも多くの夫婦がスピード離婚にいたるのでしょうか。スピード離婚の原因となる理由のなかで多いものを3つ紹介します。

性格の不一致

司法統計でほとんど毎年離婚理由の1位になるのが「性格の不一致」です。

「性格の不一致なんて結婚前にある程度把握できるはずだろう」と思われがちです。

しかし、交際中は相手の本質が見えていない(あるいは相手が隠している)場合も多く、一緒に暮らしてみて初めて相手の本質を知るというケースも多いのです。

性格の不一致がスピード離婚の原因となるのは、結婚前とのギャップを初めて感じるのが結婚初期であり、それを乗り越えられずに離婚するからです。

また、授かり婚など妊娠をきっかけに結婚する場合、「人の親になる」「家庭を持つ」という覚悟が持てないまま結婚する人も少なくありません。

結婚後も独身気分が抜けず、「配偶者から愛想を尽かされる」「独身時代に戻りたい」などの理由でスピード離婚にいたることもあるようです。

配偶者の不倫

不倫(不貞行為)は民法770条で法定離婚事由の1つに定められています。

法定離婚事由とは裁判で離婚が認められる離婚理由です。不倫を理由に裁判で離婚するためには、不貞行為(配偶者以外の者と肉体関係を持つこと)があったと認められる必要があります。

なお、スピード離婚でよくあるのは、婚約者以外の異性と二股をかけていた人が結婚後もなお二股関係を続けた結果、結婚後に配偶者にバレてしまうケースです。

結婚前は相手方の二股に気付けなかったとしても、結婚して一緒に生活することで配偶者の不審な行動に気付きやすくなります。

結果的に結婚後に浮気や不倫がバレて離婚にいたってしまうようです。

お金の問題

2016年のリクルートマーケティングパートナーズの調査で、女性の離婚理由の上位に挙がっているのが「金銭感覚の違い」です。

女性の離婚理由

出典:株式会社リクルートマーケティングパートナーズ ブライダル総研「離婚に関する調査2016 データ

特に「相手の借金」を理由に離婚した女性は離婚経験者のうち28.4%を占めており、金銭感覚の違いや配偶者の借金問題は離婚理由として大きいことがわかります。

結婚前は相手方の正確な貯金額やお金の遣い方まではなかなか把握できません。結婚して財布を1つにする際、配偶者の口座からキャッシングの返済や借金があることが発覚するケースもあるようです。

また、現段階で借金を抱えていなくても、収入に見合わないほどお金を遣うことが続けばいずれ家計は破綻してしまいます。

「借金や経済的破綻の影響を受ける前に早い段階で離婚しよう」と考えるのは自然なことでしょう。

借金や浪費をしているわけではないが、「生活費を渡さない」「外で働くことを認めてくれない」というケースも問題です。

正当な理由がないのに、生活費を渡そうとしなかったり、外で働くことを認めてもらえなかったりした場合、経済的に困窮してしまいます。

「不自由な生活を強いられるくらいなら離婚して1人で生活したほうが良い」と思考えるのも頷けます。

参考:株式会社リクルートマーケティングパートナーズ ブライダル総研「離婚に関する調査2016(https://www.recruit-mp.co.jp/news/pdf/20160706_01.pdf)」※2

スピード離婚のメリット

スピード離婚のメリット

スピード離婚にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

人生の貴重な時間を無駄にしなくて済む

「この人とは無理」と思ったら相手のダメなところ・嫌なところばかりが目につくものです。

特に「子供を持ちたい」と思う女性の場合、時間に限りがあります。

「無理」と思う相手といたずらに結婚生活を続けていれば人生の貴重な時間をつぶすことになります。

早期に離婚することで再出発がしやすくなり、選択肢も広がり、人生を無駄にしなくて済むというメリットがあります。

離婚時に取り決めることが少ない・揉めにくい

離婚する際、婚姻中の共有財産を夫婦でわけることになります。これを財産分与と言います。また、子供がいる場合、夫婦どちらか一方を親権者と決めなければ離婚ができません。

スピード離婚ということは婚姻期間が短いということです。

財産分与は不動産が絡むと特に揉めやすくなります。スピード離婚であれば、不動産を所有していないことも多く、財産分与の金額も少ない傾向があります。

共有財産が少なければ財産分与で揉める可能性が少なくなります。

また、新婚であればまだ子供がいない夫婦も多いでしょう。子供がいなければ離婚時に親権者や養育費を決める必要がなく、揉めにくいと言えます。

精神的な不安が少ない

離婚を考えるほど「無理」と思う相手と生活し続けるのは苦痛なものです。早い段階で見切りをつけて離婚できれば、それだけ精神的な苦痛は少なくなります。

特に、不倫やDVなど、離婚原因が相手方にある場合、婚姻生活を長く続ければ続けるほど疲弊してしまい、精神を病むなど正常な判断ができなくなる恐れもあります。

早い段階で離婚すれば精神的な負担は少なくなり、気持ちを切り替え、再スタートを切りやすくなります。

スピード離婚のデメリット

スピード離婚にはデメリットもあります。

ご祝儀泥棒よばわりされることも

結婚式を盛大に催し、たくさんの来客を招き、職場の上司にスピーチを依頼し、親友に余興を依頼したり多くの人からご祝儀をもらったりした人もいるでしょう。

招待客のなかには無理をして結婚式に参加した人、金欠なのにご祝儀や衣装代・ヘアセット代を捻出した人もいます。

このような場合、あまりにも早い段階で離婚すると「ご祝儀泥棒」と陰口を叩かれることもあります。

親族や家族から非難される可能性がある

スピード離婚の影響は当事者だけでなく当事者の親たちも受けます。特に世間体を気にするタイプの親は「たった1年で離婚するなんて世間様に顔向けできない」など、子供の離婚を恥じるものです。

また、地域によっては「あそこの娘(息子)さん、1年持たなかったらしい」などと噂されることもあるでしょう。

親族や家族の価値観、地域によっては離婚(特にスピード離婚)を非難したり、「恥」だと思ったりすることがあるのです。

時間が解決する可能性もある

どのような問題でも時間が解決することがあります。スピード離婚をすれば、「時間が経てば解決したかもしれないチャンス」を逃す可能性があります。

たとえば、「性格の不一致」が理由で離婚した場合、一緒に過ごすうちに「離婚するほどでもない」「気にならなくなった」思えるようになったかもしれません。

スピード離婚は、「時間の経過によって解決するかもしれない」という選択肢をつぶす可能性があるのです。

まとめ

離婚が頭をよぎったら弁護士に相談することをおすすめします。

スピード離婚は離婚時の決めごとが少ないというメリットがあります。そのため、早い段階で弁護士に相談することでトラブルを避けやすく、有利な条件で離婚しやすくなります。

弁護士を選ぶ際には離婚や男女問題に強い弁護士を選ぶことも重要です。

当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚や男女問題に強い弁護士を厳選して掲載しています。ぜひお役立てください。

※1 e-Stat 統計で見る日本「人口動態調査」 

※2 株式会社リクルートマーケティングパートナーズ ブライダル総研「離婚に関する調査2016」 

記事監修の弁護士

鈴木 健太

鈴木 健太弁護士

リトラス法律事務所

東京都札幌市中央区銀座1-13-12銀友ビル9階

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