産後セックスを再開する目安はいつ?身体の変化と夫婦生活が減ったときの対処法

妻の妊娠・出産を機にセックスがなくなったという夫婦も多いのでは?産後は子供のことや体調の変化でセックスどころではないという人もいるでしょう。
この記事では、産後セックスを再開するにはどうすれば良いのかについて解説します。
- 目次
実際に産後セックスを再開するのはいつが多い?
産後1~2か月は産褥期と言い、妊娠で変化した体を妊娠前の体に戻す期間になります。
産褥期の女性は出産による疲労で無気力状態になることがある一方、出産した喜びで興奮したり、口数が多くなるなど、精神的に不安定になることがあります。
そのため、産褥期が終わってしばらくして(産後2~3か月後)からセックスを再開するケースが一般的です。
産後すぐにセックスするのは控えたほうが良い
出産してしばらくの間は膣や産道が傷ついています。また、分娩時に子宮から胎盤が剥がれるため、出産直後は出血が起こりますが、それ以降も1カ月程度出血することがあります。
このような状態でセックスをすると感染症にかかる可能性もあります。そのため、産後しばらくの間はセックスするのを控えたほうが良いでしょう。
産後セックスを再開する目安は1か月後
では、産後セックスを再開するのはいつが良いのでしょうか。
産後の1か月健診で悪露(おろ)や子宮の状態、会陰切開跡などを検査します。
検査の結果、医師から「特に問題ありません」と言われたらセックスを再開しても良いでしょう。
産後にセックスが減ってしまう理由とは
出産を機に「セックスを再開しなかった」という夫婦も少なくありません。では、なぜ産後はセックスが減ってしまうのでしょうか。
疲れてセックスどころではないから
産後は育児だけでなく、届出や手続きも増えます。また、授乳や夜泣きで睡眠もままならないため、「セックスするくらいなら寝たい」と思うこともあるようです。
授乳ホルモンの影響
授乳するとプロラクチンという授乳ホルモンが分泌されます。プロラクチンは性欲を減退させるため、セックスする気になれないことがあります。
子供が気になってセックスできないから
産後は子供のことが気になってセックスする気が起きないという意見もあります。
異性として配偶者を見ることができなくなったから
夫が出産に立ち会ったケースや産後の容姿が著しく変わったケースなど、妻を異性として見ることができず、セックスが減ってしまうこともあります。
これ以上子供はいらないから
セックスは「子作りのためのもの」という面もあります。出産し、これ以上子供を望まないため、セックスする必要性を感じないというケースもあります。
セックスがなくても十分満足しているから
セックスは子作りのためだけでなく、夫婦のコミュニケーションを深めるためのものでもあります。セックスが少なくなると夫婦の間に溝が生まれることもあります。
しかし、セックスがなくても夫婦関係が良好であれば、あえてセックスしようとは思わなくなることもあります。
産後セックスを拒まれたから
産後、一度セックスを誘ってみたものの、相手に拒まれてしまい自信を失ってしまったケースや誘うことに罪悪感を覚えてしまうこともあります
産後セックスをどう再開したら良いかわからないから
産後しばらく経ち、いざセックスを再開しようと思っても、どうやって再開すれば良いのかわからないというケースもあります。
産後の身体に現れる変化とは
産後の身体の変化は女性だけでなく、男性にも現れます。以下で詳しく見ていきます。
産後の女性の身体に現れる変化
前述のように産後の女性の身体は以下のように変化します。
- セックス時に濡れにくくなる
- 分娩時の傷が痛む
- 出産・育児の疲労が溜まってくる
- 性交痛が起こりやすくなる
- 妊娠線が残る
- 痔や便秘になりやすくなる
- 尿漏れが起きやすくなる
- 一時的に抜け毛が増える など
産後はエストロゲンが減少する一方、授乳によってプロラクチンが分泌されます。
このように産後はホルモンバランスが変化するため、抜け毛が増えたり、性交時に濡れにくくなったりします。
仮に濡れていたとしても、分娩時の傷が痛んだり違和感を覚えたりすることもあります。
また、産後は骨盤底筋が緩むことで尿漏れや痔になりやすくなるのです。
産後は男性の身体にも変化が現れる
産後の心身に変化が現れるのは女性だけではありません。子供を授かることによって男性にも以下のような変化が現れます。
- 気力の低下
- 一日中気分が落ち込む
- 趣味などを楽しめなくなる
- 食欲不振
- 情緒不安定
- 倦怠感
- 不眠(または寝すぎる)
- 集中できない
- 「死んでしまいたい」と考えてしまう
妻の出産によって、男性側のホルモンバランスが急激に変化することはありません。
しかし、大黒柱・父親としての責任感や働き方の変化など、社会的・精神的な要因によって産後鬱のような症状を経験することがあります。
産後セックスが減ったとときの対処法
産後セックスが減ってしまったらどのようにすれば良いのでしょうか。以下で対処法を紹介します。
同じ寝室で寝るようにする
夫の出勤時間や子供の夜泣き・授乳などが理由で夫婦の寝室が別々というケースもあるでしょう。もし、現在寝室が夫婦別々であるなら、まずは同じ寝室で寝ることをおすすめします。
産後でなくても、寝室が別だとセックスを誘いづらくなる傾向があります。まずは物理的な側面から対策を打ちましょう。
セックス以外で夫婦のコミュニケーションを深める
相手にその気がないのにセックスを誘いすぎると、かえって夫婦関係に歪みが生じてしまいます。
このような場合は、セックス以外のことでコミュニケーションを深めるのが有効です。
まず取り組みたいのは「会話を増やすこと」です。
日常的な挨拶でもかまいません。相手の目を見て笑顔で挨拶すれば、相手も自然と笑顔になります。
また、休憩中にメールやLINEで「お疲れ様」「無理しないでね」などと相手を気遣うメッセージを送るのもおすすめです。
会話が弾み、笑顔になり、相手のことを想う機会が増えれば、新鮮な気持ちや愛情が蘇ります。
また、言葉を交わすことで、「そういえば昔、〇〇に行っていたね」「あそこのお店、また行ってみたい」など、2人で出かけたり、デートをしたりするきっかけになります。
2人で出かける際は、タイミングや様子を見ながら手をつないだり、腕を組んだりするなど、ちょっとした触れ合いも取り入れてみましょう。
身体に触れることに違和感がなくなってきたら、お風呂上りなどに夫婦でマッサージをし合うのも良いでしょう。
性交痛がある場合は膣潤滑剤の利用も
前述のように、産後女性はホルモンの影響で濡れにくくなることがあります。膣内の潤いが不十分な状態で挿入すると痛みを感じてしまい、うまく行かないケースもあります。
このような場合は膣潤滑剤を利用し、膣内を潤すのも良いでしょう。膣潤滑剤はドラッグストアや薬局で購入できます。
外見を磨く
産後は体型が変わったり、着るものを選ばなくなることも多くあります。体型が変わった場合は運動やダイエットに励み、服や下着を変えるのも良いでしょう。
産後のセックスを再開する際の注意点
産後のセックスを再開する際、注意すべき点が5つあります。
- 無理にセックスを誘ってはいけない
- その気がないときは断り方に注意する
- 出血しないように注意する
- 胸に刺激を与えないようにする
- 避妊する
相手にその気がないのに無理にセックスを誘うのは逆効果です。セックスを誘ったにも関わらず断られた場合は、一旦時間を置きましょう。
一方、セックスを誘われた側も、その気がないという場合は断り方に注意が必要です。
「セックスできないのは一時的」「相手のことを嫌いになったわけではない」ということをきちんと伝えましょう。
ホルモンバランスが変化することで産後の女性は濡れにくく、摩擦などで傷がつき、出血しやすくなります。また、授乳中は少しの刺激で乳房が張って母乳が出ることがあります。
このような場合は膣潤滑剤を使用したり、相手の様子を見ながら優しく行ったりすることが大切です。
なお、産後しばらくの間は月経がありませんが、月経がないからといって排卵していないというわけではありません。
妊娠を望まないのであれば、月経がない場合であってもきちんと避妊をしましょう。
産後のセックスで悩んだときの相談先
産後のセックスは他人に相談しにくい問題です。しかし、誰にも相談できずに一人で抱え込んでしまうと、精神的に落ち込んでしまったり、夫婦関係に亀裂が入ることもあります。
では、産後のセックスで悩んだらどこに相談すれば良いのでしょうか。
産後の夫婦関係を改善するためにはカウンセラー
最近は、カップルや夫婦を対象に、専門のカウンセラーがさまざまな相談に応じる「夫婦カウンセリング」というものがあります。以下のようなケースはカウンセラーとの相談がおすすめです。
- 夫婦の状態を客観的に判断してもらいたい
- セックスレスを改善し、夫婦間関係の修復を図りたい
- 夫婦喧嘩の仲裁をしてほしい
- やり直す方法がわからない
- 夫婦生活の問題で離婚を考えている
配偶者の不倫や浮気が疑われる場合は探偵
妊娠や出産を機に配偶者の浮気や不倫が疑われる場合は探偵に相談することも考えられます。
不倫を理由に離婚する場合、不貞行為があったことを証明できる証拠が必要です。また、配偶者に不倫をやめさせて、関係修復を図る場合も証拠が必要です。
しかし、不貞行為の証拠を集めるには労力も時間もかかります。このような場合は、探偵に相談し、配偶者の不貞行為を証明できる証拠を集めてもらうことが考えられます。
離婚を考えるなら弁護士
いろいろ考えた結果、離婚を決意した場合は弁護士に相談すると良いでしょう。離婚は法的な知識が必要です。弁護士は専門知識が豊富ですし、配偶者との交渉も代行してくれます。
まとめ
産後のセックスの再開時期や再開する際の注意点について説明しました。産後の女性の身体はデリケートです。セックスを再開する時期は慎重に見極める必要があります。
もし、夫婦関係に亀裂が入った場合は専門機関の手を借りるのも選択肢の一つです。さまざまな手段を使ったにも関わらず、修復が不可能となった場合は離婚問題に強い弁護士に相談するのも良いでしょう。
当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚問題に強い弁護士を多数掲載していますので、気軽にご利用ください。
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