離婚してすぐ再婚したい!スピード再婚の注意点と幸せになる方法
近年、離婚と同様、再婚も珍しいことではなくなりました。
人口動態統計によると、2021年に離婚した人のうち、離婚後5年以内に再婚をした人の割合は男性で約55%、女性で約51%とそれぞれ半数を超えています。
また、離婚から再婚までの期間で最も多いのは男性・女性ともに1年未満で、離婚後にすぐに再婚する人が多いようです。
なお、男性は離婚後すぐに再婚が可能ですが、女性には再婚禁止期間があります。
この記事では、女性の再婚禁止期間をはじめ、離婚後すぐに再婚する際の注意点や、スピード再婚して幸せになる方法を解説します。
「離婚後すぐに再婚したい」「スピード再婚しても大丈夫?」「再婚で失敗したくない」などとお悩みの方は最後までお読みください。
女性には再婚禁止期間がある
男性は離婚後すぐに再婚できますが、女性には再婚禁止期間が設けられており、離婚後100日間経たなければ再婚できません。
子供が生まれたとき、母親が誰であるかについては分娩の事実から特定できます。
しかし、女性が離婚後すぐに再婚して妊娠がわかった場合、子供の父親が前夫なのか再婚後の夫なのかが不明瞭になります。
女性の再婚禁止期間は子供の父親が誰であるかを明確にするために設けられているのです。
なお、再婚禁止期間には例外があり、以下のようなケースでは離婚から100日以内であっても再婚できる可能性があります。
- 離婚時に妊娠していない場合
- 離婚前に妊娠して離婚後に出産した場合
- 子宮全摘出など医学的に妊娠が出来ない場合
- 離婚した相手と再婚する場合
- 夫が3年以上の生死不明によって離婚する場合
- 夫が7年以上の生死不明によって離婚する場合
民法第七百三十三条(再婚禁止期間)
女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して百日を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 女が前婚の解消又は取消しの時に懐胎していなかった場合
二 女が前婚の解消又は取消しの後に出産した場合 例外の事情がない場合、再婚禁止期間中に婚姻届を提出しても受理されません。
離婚後の再婚で幸せになる人の特徴
離婚後に再婚して幸せになる人には以下の特徴があります。
- 離婚の経験を活かしている
- 相手に理想を押し付けない
- 適度なコミュニケーションを心がけている
- うまくストレスを発散している
それぞれ以下で解説します。
離婚の経験を活かしている
再婚して幸せになる人は、離婚の経験を活かし、同じことを繰り返さないように努めています。 具体的には以下のようなことが挙げられます。
- 離婚原因や理由を振り返る
- 離婚理由にいたった経緯を分析する
- 元配偶者への不満、元配偶者から言われた不満を振り返る
- どうすれば離婚を防げたかを考える など
相手に理想を押し付けない
結婚相手への理想を相手に押し付けてはいけません。
人によって得手不得手がありますし、相手にも事情があります。元配偶者や他の夫婦を引き合いに出し、それを押し付けるのはもってのほかです。
もちろん、やってほしいこと、希望を相手に伝えることは重要です。相手に対して不満がある、手伝ってほしい、と思ったら他人と比較せず、相手のできる範囲で具体的に伝えましょう。
【例1】
- NG例:Aさんの旦那さん、毎週末奥さんの代わりに家事をやってくれるのよ。あなたも少しは見習って。
- OK例:今度の土曜か日曜のどちらか、リビングとお座敷、寝室に掃除機をかけてほしい。
【例2】
- NG例:Aさんの奥さん、いつもスタイルがいいね。ちょっとは見習えよ。
- OK例:最近僕たち運動不足気味だから、早朝一緒にウォーキングをしないか。
適度なコミュニケーションを心がけている
結婚すると他人だった二人が共同生活を送ることになります。
どれだけ心が通じ合っていてもそれぞれ別の人間です。自分の考えていること、してほしいことは口に出して言わなければ相手には伝わりません。
夫婦間トラブルの原因の一つにコミュニケーション不足があります。「言わなくてもわかるだろう」などと考えていると、トラブルの元です。
あなたが不機嫌になっている理由を相手は気づいていないこともあります。逆に相手が不機嫌な理由にあなたが気づいていないこともあります。
自分の考えていること、感じていることはきちんと言葉で伝えるようにしましょう。
うまくストレスを発散している
どのような人生を選択しても、生きていれば日々ストレスに晒されます。ストレスを溜め続けると精神的にも身体的にもよくないですし、家庭環境にも悪影響をおよぼす恐れがあります。
離婚後に幸せになれる人は適度にストレスを発散しています。上手なストレス発散方法としては以下のようなものがあります。
- 何でも話せる友人と定期的に会う
- 没頭できる趣味がある
- ジムで身体を動かす など
離婚後にスピード再婚するときの注意点
離婚後にスピード再婚する際は注意点があります。
- 自分と相手の親に再婚を反対されることもある
- 子供との関係を築く時間がない
- 年配の人に受け入れられ難いことがある
- 「不倫していたのでは?」と疑われる
以下で詳しく解説します。
自分と相手の親に再婚を反対されることもある
離婚後すぐの再婚は、自分の親や再婚相手の親などに反対されることも多くなります。
特に自分が子連れで相手が初婚の場合、再婚相手の親の反対に合うことは覚悟しておきましょう。
もちろん、家族に反対されても再婚はできますが、後々関係が拗れてしまう恐れもあります。
再婚して幸せになれるかどうかは、家族・親族との関係性も少なからず影響します。
あなた自身が悪い印象を持たれないためにも、双方の家族と信頼関係を築けるだけの時間を想定し、再婚のタイミングを考えましょう。
周囲に再婚を知らせる時期・方法についてもしっかりと計画したうえで実行することをおすすめします。
子供との関係を築く時間がない
子供を連れてスピード再婚する場合、再婚相手と子供との関係性を築く時間がとれないことがあります。
再婚を望んでいるのは当人だけです。知らない人と家族になることは子供にとってすぐに受け入れられるものではありません。
特に子供が多感な時期だと、すぐに再婚しようとする親に対して嫌悪感を抱いたり、反発したりする恐れもあります。
「すぐに再婚したい」という気持ちはわかりますが、幸せな家庭を築くためにも、時間をかけて子供と再婚相手との関係性を構築し、再婚したほうが良いでしょう。
年配の人に受け入れられ難いことがある
団塊の世代など年配の人のなかには「辛抱が足りないから離婚する」「生涯連れ添うのが夫婦」という考え方の人もいます。
そのような方は、離婚してすぐに再婚することに対して否定的な感情を抱くこともあります。 他人を変えることはできません。しかし、自分の生き方を変える必要もありません。
「そういう価値観の方もいる」という認識を持ったうえで、人によって会話の内容を変えたり、距離を置いてつきあったりすると良いでしょう。
「不倫していたのでは?」と疑われる
離婚後すぐに再婚すると、「離婚する前から交際していて、それが原因で離婚したのではないか」と勘繰る人もいます。
「違う」と言っても信じてもらえるかはわかりませんし、謂れもない噂を立てられることもあります。 「言わせておけばいい」と思える状況であれば、放置するのも一つの手段です。 しかし、再婚相手や元配偶者と共通の知人が多いケースや子供への影響が気になる場合は再婚時期をずらずことも検討しましょう。
スピード再婚で幸せになるためのポイント
スピード再婚で幸せになるためのポイントは以下の7つです。
- 離婚後の手続きを済ませておく
- なぜ離婚したのか客観的に分析する
- 相手の性格を見極めておく
- 相手と金銭感覚や価値観のズレがないか確認する
- お互いの家族と良好な関係を築けるか確認しておく
- 今後の家族計画を話し合う
- 引っ越しも視野に入れる
- それぞれ下記で解説します。
離婚後の手続きを済ませておく
離婚によって姓や住所を変更する場合、様々な手続きが必要になります。離婚後、スムーズに再婚できるよう、離婚後の手続きは済ませておきましょう。 特に以下の項目は抜け漏れないようチェックしましょう。 住民票 運転免許証 車検証 銀行・クレジットカード パスポート 健康保険・年金 有資格者は資格の変更届 など 子供を連れて離婚する場合、子供の戸籍については下記記事をご覧ください。
なぜ離婚したのか客観的に分析する
再婚して幸せになる人は離婚の経験を活かしています。スピード再婚で幸せになるためにも、前の結婚でなぜ離婚したのかを客観的に分析しましょう。 離婚理由として「性格の不一致」「価値観の違い」を挙げる方が多いですが、細かい内容は人によって違います。 下記のように、何がきっかけで何が合わないと感じ、どのように離婚にいたったかを冷静に分析しましょう。
- 家族・親族との関係性や接し方
- 友人関係
- 子供を持つこと
- 子供の教育方針 など
相手の性格を見極めておく
スピード再婚をする人は惚れっぽい傾向があります。恋愛中は相手の良いところばかりに目がいきがちですが、冷静になり、俯瞰で相手を見極めましょう。
自分に離婚歴があることはもちろん、相手にも離婚歴があれば離婚理由も聞いておきましょう。
相手と金銭感覚や価値観のズレがないか確認する
金銭感覚の違いは後々夫婦関係に歪みを生む可能性があります。再婚前に相手の金銭感覚や価値観のズレを確認しておきましょう。具体的には以下のような点を確認すると良いでしょう。
- 収入・貯金額
- お金を使いたい部分と節約したい部分
- 借金の有無や借金歴 など
まったく同じ価値観・金銭感覚の人はいません。どこまで歩み寄れるのか、事前にすり合わせをしておきましょう。
お互いの家族と良好な関係を築けるか確認しておく
近年、核家族化が進んでいますが、結婚すれば自ずと相手方親族との付き合いが生まれます。実際、結婚後に相手方の親族との関係性や同居問題で悩んでいる方も少なくありません。
スピード再婚は相手方親族との関係性を十分に築けないまま結婚することが多いです。再婚を考えたら以下の点を確認しておきましょう。
- 相手方の家族構成と年齢
- 相手方親族との同居の可能性
- 看病や介護が必要な親族がいるかどうか など
今後の家族計画を話し合う
再婚相手との子供を望むのか、望むのであれば子供は何人ほしいのかについてもしっかりと話し合いましょう。
一方が子供を望んで再婚したのに、再婚後「やっぱり子供はほしくない」と相手に言われれば、人生設計が崩れてしまいます。
子連れ再婚の場合は、再婚相手が連れ子と実子を同じように大切にしてくれるかも見極めておきましょう。
引っ越しや転職も視野に入れる
離婚後すぐに再婚する人に対して良い顔をしない人がいるのは事実です。
それでも「すぐに再婚したい」と思うなら、自分たち夫婦のことを知る人のいない場所に引っ越したり、転職したりするのもひとつの手段です。
家族・親族との関わりは続きますが、職場や近所が自分たちのことを知らない人ばかりであれば、他人の目を気にすることなく新しい生活をスタートしやすくなります。
まとめ
離婚して好きな人ができれば「すぐに再婚したい」と思うこともあるでしょう。しかし、初婚のときと再婚では注意すべき点があります。
スピード再婚を望むなら、ここで解説した注意点とポイントを参考にし、幸せな家庭を築きましょう。
再婚して幸せな家庭を築くためには離婚後のトラブルを回避し、手続きをすみやかに済ませておくことが重要です。
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