【京都府】離婚の特徴と弁護士・相談窓口について
京都は日本の古都の一つで、観光地としても有名です。金閣寺や清水寺などの神社仏閣をはじめ、町屋と呼ばれる特殊な造りの家屋や祇園祭など、ほかにはない魅力で人気です。
また、大阪とのアクセスもよく、大阪市の衛星都市としての一面もあります。
この記事では京都府民の離婚の傾向や特徴を解説し、離婚相談のできる弁護士・相談窓口についてご紹介します。
- 目次
京都府の離婚件数について(令和2年度時点)
京都府の令和2年の離婚件数は3,742件で、離婚率は1.49です。
京都府の離婚件数は13位・離婚率は全国では35位(ともに多い順)で、47都道府県のうち比較的下位に順位づけされています。
関西地域(大阪、兵庫、奈良、和歌山、滋賀、京都)のうち、47都道府県中離婚率が下位にランキングされているのは、奈良、滋賀、京都の3府県のみです。
年を遡って離婚率の順位を見ても、平成17年に32位、平成22年に29位、平成27年に31位と数年にわたって30位近辺に位置していることから、それほど離婚率の高くない都道府県と言えます。
参考:厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai20/dl/gaikyouR2.pdf)」※1
京都府は同居期間が20年以上の熟年離婚が多い
令和元年の京都府民の離婚までの同居期間で1番多いのは20年以上、2番目に5~10年、3番目に10~15年です。
全国平均では結婚5年目の離婚が1番多いと言われていますが、京都では熟年離婚が多い傾向があります。
参考:京都府「京都府保健福祉統計第2章人口動態(令和元年)(https://www.pref.kyoto.jp/hofuku-tokei/31/31toukeinenpou-2.html)」 ※2
京都府では子供のいない夫婦の離婚が多い
京都府民の離婚時の子供の人数で最も多いのは、0人の場合です。子供がいない家庭の場合、離婚は夫婦2人だけの問題なので身軽で離婚しやすいことが理由として考えられます。
一方、子供がいると、夫婦間で衝突した場合に子供が緩衝材になって、離婚まで話が進まず収束したり、離婚後の子供の気持ちや親権のことを考えて思いとどまることもあります。
子供のいない夫婦と比べて、子供のいる夫婦の離婚件数が少ない理由にはこういった背景があると言えます。
参考:京都府「京都府保健福祉統計第2章人口動態(令和元年)(https://www.pref.kyoto.jp/hofuku-tokei/31/31toukeinenpou-2.html)」 ※2
京都府の離婚傾向
京都府民は、「本音と建前」の文化で相手の懐に入りつつ一線を引く県民性があります。干渉し合うことを好まず、お互いの意思を尊重した恋愛を好む傾向にあると言われています。
地元愛に溢れており排他的な部分もあるので、考え方の合う京都府民同士の結婚はうまく行くケースが多いと言われています。
ただ、繋がりの深いコミュニティ内での結婚は、夫婦仲が悪くなった際、世間体などを気にして離婚しづらい傾向があります。
このような背景が京都府民の熟年離婚の多さに繋がっているのかもしれません。
京都府で離婚件数の多い月は?
京都府の令和元年度の離婚件数は4,022件です。月ごとの離婚件は以下のとおりです。
- 1月 349件
- 2月 311件
- 3月 423件
- 4月 415件
- 5月 339件
- 6月 311件
- 7月 321件
- 8月 265件
- 9月 308件
- 10月 333件
- 11月 303件
- 12月 344件
3月を除き、京都府は毎月300件前後の離婚件数があり、あまり大きな変動はありません。
参考:京都府「京都府保健福祉統計第2章人口動態(令和元年)(https://www.pref.kyoto.jp/hofuku-tokei/31/31toukeinenpou-2.html)」 ※2
一般的に、一年を通して最も離婚件数が増えるのが3月、最も少ないのが11月と言われています。
実際、京都府で最も離婚件数が多いのも3月という結果でした。一方、最も離婚件数が少ないのは8月という結果でした。
京都府のなかで離婚件数の多い市町村は?
令和元年の京都府健康福祉総務課の調査によると、京都府で最も離婚件数が多いのは京都市で2,251件です。京都市以外の市町村で離婚件数の多い5位は以下となります。
- 1位 宇治市 320件
- 2位 舞鶴市 164位
- 3位 福知山市 149件
- 4位 亀岡市 130件
- 5位 木津川市 128件
なお、過去5年(平成26年~30年)の離婚件数の上位4位(京都市除く)はいずれも宇治市、亀岡市、舞鶴市、福知山市が占めており、令和元年も含め、いずれの年も宇治市が1位という結果でした。
京都府で離婚問題を相談したい場合
離婚について誰かに相談をしたいが、誰に相談するべきか分からない場合、中立な立場で専門知識が豊富な弁護士に相談することをお勧めします。
離婚問題は、夫婦の状況や離婚原因、子供の有無などで争点や解決策が大きく変わってきます。
早い段階で弁護士に相談しておくことで、話し合いが長引かず最適な方法で離婚を成立させることができます。
弁護士には守秘義務があるので、誰にも知られたくない悩みが他人に漏れてしまう心配もありません。
しかし、弁護士を利用したいと思っていても、弁護士の知り合いがいない、どんな弁護士を選ぶべきか分からないと不安がある人もいるでしょう。
このような場合は、弁護士会の利用をお勧めします。
弁護士事務所を構える弁護士には、必ずその地域の弁護士会への登録義務があります。京都府に事務所を持つ場合は、京都府弁護士会への登録が必要です。
京都府で離婚問題を相談したい場合
会員数 812名
法人会員 48名(令和2年4月1日現在)
TEL 075-231-2378(平日9時~17時)
参考:京都弁護士会「京都弁護士会とは(https://www.kyotoben.or.jp/bengoshikai.cfm)」※3
京都弁護士会は、離婚問題についての悩みを抱えている方が相談できる窓口を設けています。
離婚に関する相談のご案内
TEL 075-231-2378
受付時間 月~金 午前9時~12時、午後1時~5時(ただし、年末年始、祝日を除く)
相談料 5,500円(消費税込)
京都弁護士会の相談センターは以下のとおりです。
- 京都弁護士会館
- 京都駅前法律相談センター
- 南部法律相談センター京田辺相談所
- 南部法律相談センター木津相談所
- 園部法律相談センター
- 丹後法律相談センター大宮相談所
- 丹後法律相談センター宮津相談所
- 丹後法律相談センター与謝野相談所
- 福知山法律相談センター
- 舞鶴法律相談(東)センター
- 舞鶴法律相談(西)センター
- 綾部法律相談センター
各相談センターの詳細については以下のリンクを参照ください。
参考:京都弁護士会「法律相談センターの場所について(https://www.kyotoben.or.jp/access.cfm)」※4
京都府で弁護士以外に離婚問題を相談する方法
京都府には、離婚の慰謝料、親権、DV、不倫などについて相談できる公的機関があります。
法律関連の悩み相談はできませんが、抱え込んでいた悩みを相談することで方向性を決めることができ、その決断に合う次の窓口の紹介もしてくれます。
- 京都府家庭支援総合センター
DV・女性相談専用TEL 075-531-9910
URL:https://www.pref.kyoto.jp/kateisien-sogo/ ※5 - 京都府女性総合センター らら京都
TEL 075-692-3433
URL: http://www.kyoto-womensc.jp/ ※6 - 京都市男女共同参画センター「ウィングス京都」
女性への暴力相談TEL 075-212-7830
URL:https://www.wings-kyoto.jp/consult/for-woman/ ※7 - 京都府南部家庭支援センター(宇治児童相談所)
DV・女性相談専用TEL 0774-43-9911 - 京都府北部家庭支援センター(福知山児童相談所)
TEL 0773-27-9020
京都府で離婚問題を抱えている方へ
離婚問題の話し合いは、お互いの主張の折り合いがつかず長期戦になる場合も多いです。問題を先延ばしにすることで泥沼化する可能性もあります。
早い段階で専門家である弁護士に相談をしてみることをおすすめします。
当サイト「離婚弁護士相談リンク」は京都府で離婚相談を受け付けている弁護士事務所を多数掲載しています。ぜひお役立てください。
※1 厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況」
※2 京都府「京都府保健福祉統計第2章人口動態(令和元年)」
※3 京都弁護士会「京都弁護士会とは」
※4 京都弁護士会「法律相談センターの場所について」
※5 京都府家庭支援総合センター
※6 京都府女性総合センター らら京都
※7 京都市男女共同参画センター「ウィングス京都」
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