終活離婚とは|熟年離婚や死後離婚との違いやメリット・デメリットを解説

基礎知識
弁護士監修
終活離婚とは|熟年離婚や死後離婚との違いやメリット・デメリットを解説

終活離婚という言葉を聞いたことはありますか?

「終活」は一般的な言葉になりつつありますが、終活絡みで離婚するケースもあるようです。

この記事では、終活離婚とは何か、終活離婚と熟年離婚、死後離婚の違いなどについて解説します。

目次
  1. 終活離婚とは?
  2. 終活離婚と熟年離婚の違いはある?
  3. 終活離婚の手段として死後離婚を選択する理由
  4. 終活離婚のメリット・デメリット
  5. 終活離婚の相続
  6. 終活離婚は弁護士にご相談ください

終活離婚とは?

終活離婚とは「終活」と「離婚」を合わせた造語になります。

終活とは人生の最期を迎えるにあたって準備をするための活動全般を言います。終活離婚は終活(人生の最期を迎えるための活動)として離婚を選択することを指します。

終活離婚と熟年離婚の違いはある?

前述のとおり、終活離婚とは終活として離婚を選択することを言います。

一方、熟年離婚とは長年連れ添った夫婦が離婚することです。終活は中高年以降の人が行うケースが多いため、終活離婚と言えば必然的に熟年夫婦の離婚が多くなります。

両者は同じように見えるかもしれませんが、熟年離婚する人が必ずしも終活を見据えて離婚するわけではありません。

熟年離婚は終活離婚の手段の1つと考えると良いでしょう。

終活離婚の手段として死後離婚を選択する理由

終活離婚には熟年離婚のほか、死後離婚という選択肢もあります。「死後離婚」というのは俗称であり、正式には、姻族関係の終了です。

死後離婚(姻族関係の終了)とは、配偶者と死別した際に姻族との縁を切ることです。なお、姻族とは、配偶者の両親や兄弟、祖父母などの血族を指します。

死後離婚(姻族関係の終了)は、離婚届ではなく姻族関係終了届を役所に提出して離婚手続きを行います。通常の離婚とは異なり、死後離婚は配偶者との婚姻関係を絶つわけではありません。

終活離婚の一環として、わざわざ死後離婚(姻族関係の終了)を選択する主な理由には以下のようなものがあります。

  • 義両親と不仲である
  • 夫(妻)と同じ墓に入りたくない
  • 義両親の介護をしたくない など

終活離婚のメリット・デメリット

終活離婚のメリットは、結婚生活から解放され、残りの人生を自由に生きられることでしょう。

婚姻中は配偶者の都合に合わせて控えていた趣味や旅行も、終活離婚後は好きなときに好きなだけ行うことができます。

終活離婚の目的が「1人になること」ではなく、「今の配偶者と離れること」であれば、離婚後に新たな恋愛ができるというのもメリットかもしれません。

さらに、配偶者の親族との関係も切れるため、嫁姑関係など姻族との付き合いや介護などからも解放されます。

一方、終活離婚の大きなデメリットは孤独になることです。

終活離婚に限った話ではありませんが、夫婦関係や姻族関係が嫌で離婚したものの、いざ離婚して1人になると孤独を感じたり、不安になったりすることがあります。

また、中高年以降の離婚では財産分与に関するトラブルが増えます。

夫婦生活が長くなると不動産を所有するなど共有財産が多岐に渡り、金額も高くなるケースが多いです。そのため、終活離婚では特に財産分与で揉めやすくなります。

さらに、終活離婚によって住むところがなくなったり、経済的に困窮したりすることもあります。結果的に子供に迷惑をかけてしまい、親子関係が悪化する可能性もあります。

終活離婚の相続

終活離婚の手段として熟年離婚を選択した場合、離婚が成立すれば婚姻関係がなくなるため、離婚後に元配偶者が亡くなったとしても財産を相続することはできません。

なお、離婚しても親子の関係は変わらないため、子供は相続人のままとなります。

一方、死後離婚(姻族関係の終了)の場合、死亡した配偶者と婚姻関係が切れるわけではないため、遺産相続が可能になります。

終活離婚は弁護士にご相談ください

終活離婚は財産分与や相続などいろいろな問題が絡んでいます。

終活離婚と一口に言っても、離婚によって何を得たいのか、何から解放されたいのかによって熟年離婚を選ぶほうが良いのか死後離婚(姻族関係の終了)を選んだほうが良いのかが変わります。

選択を間違えれば得られるはずのものが得られなくなる可能性もあります。いずれも法的手続きになるため、弁護士のアドバイスを受けながら行動することをおすすめします。

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