離婚後も同居は可能|検討時に知っておきたいメリット・デメリット

基礎知識
離婚後も同居は可能|検討時に知っておきたいメリット・デメリット

離婚することが決まったけれど、何らかの事情で離婚後も同居したい、あるいは同居せざるをえないということもあるでしょう。しかし、離婚後に夫婦だった2人が同居することは可能なのでしょうか。また、離婚したはずの2人が同居し続けるということで何か問題はないのでしょうか。

この記事では、離婚後に夫婦だった2人が同居することのメリットや注意点について説明します。

目次
  1. 離婚後も同居することは可能
    1. 離婚後も同居する関係性とは
    2. 法律上は問題なしでも注意が必要
  2. 離婚後も同居する理由
  3. 離婚後に同居するメリット
    1. 両親ともに子供との同居生活が可能
    2. 引っ越しなどの出費の必要がない
  4. 離婚後に同居するデメリット
    1. 各手当を受けられない可能性がある
    2. 偽装離婚を疑われる
  5. まとめ

離婚後も同居することは可能

結論からいうと、離婚後に夫婦だった2人が同居することは可能です。そもそも離婚は夫婦の合意があれば成立するもので、離婚後の2人の生活スタイルにまで関わってくることはありません。

したがって、夫婦だった2人が離婚後に同居することに同意していれば法的には何も問題ありません。

離婚後も同居する関係性とは

離婚後に同居するケースとしては大きく以下の2つのケースがあります。

  • それぞれが独立した同居人
  • 共同生活する事実婚

それぞれのケースについて詳しく見ていきます。

それぞれが独立した同居人

1つ目のケースである「それぞれが独立した同居人」とは具体的にどういうものをいうのでしょうか。

それぞれが独立した同居人とは、夫婦関係が破綻して、親権や養育費、慰謝料、財産分与など離婚の諸条件に同意したあとも同居を続けている状態の人のことをいいます。つまり、夫婦関係を解消したけど「ただ同居しているだけ」ということになります。

共同生活をする事実婚

もう1つのケースは夫婦としての共同生活をする事実婚です。

これは、離婚届を提出して法的な婚姻関係を解消したけれど、離婚前と変わらない夫婦の共同生活を続けているというものです。法的な婚姻関係はありませんが、夫婦の共同生活が存在しているため事実婚ということになります。

法律上は問題なしでも注意が必要

離婚後に夫婦だった2人が同居することは法律上問題ありません。しかし、いくつか注意点があります。

離婚届を提出しても同一の住所に住んでいる場合は別世帯にならない

「世帯」とは住居と生計をともにしている人々の集まりをいいます。したがって、離婚届を提出しても同じ住所に住んでいる場合、同じ世帯とみなされ、別世帯とはなりません。

世帯を別にしたい場合は世帯分離の手続きが必要になります。世帯分離とは住民票に登録している1つの世帯で同居を続けながら複数の世帯にわけることをいいます。世帯分離手続きは、管轄の市区町村役場・役所で住民異動届に必要事項を記入して提出します。

離婚後、同居していても夫婦関係がない場合は生活費が請求できない

離婚後は同居しているとしても生活費(婚姻費用)を請求することはできません。生活費は婚姻中に分担義務が生じるものです。したがって、離婚後に請求することはできません。

ただし、財産分与として「今後〇年間、生活費を支払う」など、生活費の支払いを決めているような場合は取り決めた内容に沿って生活費を請求することができます。

離婚後、同居していても夫婦関係がない場合は夫の扶養に入れない

離婚後は元妻が元夫の扶養に入ることはできるのでしょうか。扶養の義務は夫婦間でのみ発生しますので、離婚後に同居していたとしても元夫の扶養に入ることはできません。

離婚後も同居する理由

離婚後も同居する理由

前述のように離婚後の同居には2つのケースがあります。いずれの場合も離婚後に同居する理由には経済的な事情が大きいようです。また、子供を持つ夫婦が離婚する場合は、離婚後に子供を転校させたくないなど子供の環境を変えたくないといった理由で離婚後に同居するケースがあるようです。

併せて読むと役立つ記事
離婚したら姓は旧姓に戻す?離婚後も夫の姓を名乗るには?
基礎知識
離婚したら姓は旧姓に戻す?離婚後も夫の姓を名乗るには?

男女平等が叫ばれて久しいですが、姓に関していえば、現代も日本では男性よりも女性の方が負担をかけられる機会が多く…

離婚後に同居するメリット

離婚後に夫婦だった2人が同居するメリットは大きく2つあります。

  • 両親ともに子供との同居生活が可能
  • 引っ越しなどの出費の必要がない

それぞれ以下で詳しく見ていきます。

両親ともに子供との同居生活が可能

子供を持つ夫婦が離婚する場合、夫婦のいずれか一方を親権者とする必要があり、子供は親権者に引き取られることになります。

一方、子供の健全な成長には両親からの愛情に触れることが大切と考えられています。そのため、離婚後に同居すると両親と子供も同居できるため、子供の健全な成長につながります。

また、子供が学校や幼稚園などに通っている場合は両親の離婚による転校や転園の必要がありません。両親の離婚は子供にとって大きなストレスです。そこに転校や引っ越しで友人関係や環境の変化が加われば、ストレスはより大きくなってしまいます。

離婚後も両親が同居することで子供の環境の変化をなくすことができれば、子供への離婚の影響を抑えることができます。

引っ越しなどの出費の必要がない

離婚後に引っ越すとなると、当然引っ越し費用家具など生活用品の購入新しい住居の家賃などが発生し、出費がかさみます。離婚後に同居し続ければ、これらの金銭的な負担を大幅に減らすことができます。

離婚後に同居するデメリット

離婚後に同居するデメリット

離婚後も同居し続けることには以下のようなデメリットもあります。

  • 各手当を受けられない可能性がある
  • 偽装離婚を疑われる

それぞれ詳しく見ていきます。

各手当を受けられない可能性がある

シングルマザーなどのひとり親家庭であれば、条件を満たすことで離婚後に支給される手当があります。

しかし、離婚後に夫婦だった2人が同居していると事実婚とみなされ、児童扶養手当母子家庭の住宅手当ひとり親家庭向けの医療費助成制度などのひとり親家庭を対象とした制度や手当を受けられない可能性があります。

このとき、世帯分離の手続きによって手当が受けられるようになる可能性もありますが、手当や制度によっては世帯分離を行っても適用されないこともあるため、注意が必要です。また、自治体によっては、あまりに不自然な場合は世帯分離が認められないというケースもあります。

偽装離婚を疑われる

偽装離婚とは、実際は別れるつもりのない夫婦が何らかの目的で離婚届を提出し、婚姻関係を解消したように見せかけることをいいます。偽装離婚をする例としては、生活保護の受給児童扶養手当の受給借金から逃れるため、といったものが多いですが、これらはすべて不正行為になります。

離婚後も同居を続けていると、場合によっては偽装離婚を疑われる可能性もあります。例えば、離婚後も同居を続け、慰謝料や財産分与として夫(妻)の資産を受け取っているというような場合は偽装離婚を疑われることがあります。

偽装離婚のつもりもないのに、近所や周りの人から偽装離婚と疑われてしまうと、今の場所に住みにくくなってしまうため、注意が必要です。

併せて読むと役立つ記事
離婚後の仕事の探し方|主婦がすぐに働ける方法
基礎知識
離婚後の仕事の探し方|主婦がすぐに働ける方法

離婚することが決まり、新しく仕事を探そうという人もいるでしょう。しかし、長い間専業主婦でブランクがあったり、子供を…

まとめ

離婚後に同居を続ける際の注意点やメリット・デメリットについて説明しました。

離婚後に夫婦だった2人が同居すると、引っ越しなどの出費が抑えられる反面、受け取れるはずのお金がもらえなくなるなどデメリットもあります。離婚後に同居したほうが良いか別居したほうが良いかの判断は、夫婦や家庭の状況によってケースバイケースです。目先の利益だけでなく、長い目でどちらが良いのか考えて決める必要があります。

「離婚することに合意できたけど、自分の場合は同居と別居、どちらが良いかわからない」という場合は、離婚問題を得意とする弁護士に相談すると良いでしょう。当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚問題に強い弁護士を厳選して掲載しています。当サイトからの電話相談は無料ですので、ぜひお役立てください。

離婚コラム検索

離婚の基礎知識のよく読まれているコラム

新着離婚コラム

離婚問題で悩んでいる方は、まず弁護士に相談!

離婚問題の慰謝料は弁護士に相談して適正な金額で解決!

離婚の慰謝料の話し合いには、様々な準備や証拠の収集が必要です。1人で悩まず、弁護士に相談して適正な慰謝料で解決しましょう。

離婚問題に関する悩み・疑問を弁護士が無料で回答!

離婚問題を抱えているが「弁護士に相談するべきかわからない」「弁護士に相談する前に確認したいことがある」そんな方へ、悩みは1人で溜め込まず気軽に専門家に質問してみましょう。

TOPへ