我慢の限界!弁護士に相談して人生後悔しないための熟年離婚ガイド。

その他離婚理由
弁護士監修
我慢の限界!弁護士に相談して人生後悔しないための熟年離婚ガイド。

結婚してから多くの年月を共にし、子育てもひと段落した熟年夫婦が、第二の人生を別々に歩むことを選択する「熟年離婚」が定着してきました。

では、なぜ多くの夫婦が熟年離婚の道を選ぶようになってしまったのでしょうか。

この記事では、よくある熟年離婚の原因や熟年離婚による慰謝料の相場、熟年離婚のメリットとデメリットについて紹介します。

目次
  1. 何歳からが熟年離婚か
  2. 熟年離婚は増えている?減っている?
    1. 全体的な離婚件数は近年減少傾向にある
    2. 熟年離婚は2000年代以降横ばいで一定数を維持
  3. 熟年離婚の原因は
    1. 義家族との同居問題
    2. 親の介護問題
    3. 子供が自立して我慢する必要がなくなった
    4. 離婚理由トップ5も熟年離婚の原因になりうる
  4. 熟年離婚の慰謝料相場はどれくらい?
    1. 離婚と慰謝料は必ずしもセットとは限らない
    2. 慰謝料の相場金額は婚姻期間などによって差がある
    3. 配偶者の有責の度合いによっても慰謝料金額は変動する
    4. 請求できる慰謝料には上限がある
  5. 熟年離婚のメリットとデメリット
    1. 熟年離婚のメリット
    2. 熟年離婚のデメリット
  6. 熟年離婚で悩んだら弁護士に相談を
  7. まとめ

何歳からが熟年離婚か

熟年離婚というと中高年になってからの離婚がイメージされがちですが、法的に明確な定義はありません。

ただし、世間一般的なとらえ方としては、婚姻および同居年数が20年以上にわたる長期の夫婦が離婚した際に「熟年離婚」と呼ぶことが多くなっています。

熟年離婚は増えている?減っている?

全体的な離婚件数は近年減少傾向にある

厚生労働省人口動態調査の結果によると、平成29年の離婚件数は212,262件で、前年度の離婚件数216,798件から4,536件の減少となっています。

離婚件数自体はゆるやかに減少傾向にあるものの、これを婚姻期間別に見てみると、また違う結果が見えてきます。

熟年離婚は2000年代以降横ばいで一定数を維持

熟年離婚に関する三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査によると、2000年代以降、婚姻期間10年未満の夫妻の離婚が減少傾向にあります。

その一方で婚姻期間が20年以上の夫妻(熟年夫婦)の離婚は横ばいが続いており、40歳以上の夫婦が熟年離婚するというケースが世の中に定着してきているのです。

参考:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「定着する中高年の離婚~多様化するライフコースの選択~(https://www.murc.jp/report/economy/analysis/research/report_150525/)」※1

熟年離婚の原因は

長い年月を共にしてきた夫婦が熟年離婚にいたるには、どのような原因があるのでしょうか。

義家族との同居問題

配偶者の家族との付き合いに耐えきれなくなって熟年離婚にいたる場合があります。

たとえば義理の親と同居している場合、住まいに義理の兄弟・姉妹が頻繁に来訪して好き勝手にふるまい、料理や後片付けはすべて妻に降りかかる…。

このような経験をしてきた妻は、自分の体力減少と我慢の限界がともなって熟年離婚にいたることもあるでしょう。

さらに、婿入りした夫が妻の実家に同居(いわゆる「マスオさん状態」)している場合も、義家族の権力が強いため、夫としては「老後くらい好きに過ごしたい」と離婚することもあります。

親の介護問題

親の同居の有無にかかわらず、義理の親や自分の親の介護が原因で熟年離婚する人もいます。

特に在宅で介護を行う場合、義理の親と同居している夫婦のうち、実子である夫ではなく妻が献身的にならざるをえないケースがあります。

このような場合も「どうして私ばかり…」と不満がつのり、介護を放棄する目的もあって離婚にいたるのです。

子供が自立して我慢する必要がなくなった

結婚してから割と早い段階で離婚を考える人もいます。このような人のなかには「子供が自立するまでは我慢しよう」と、目標を決めて耐え抜いてきた人も多くいます。

「子供が大学生になったら…」「社会人になったら…」と自分なりに目標を決めていることもあるでしょう。

「離婚したい」という気持ちをぐっと抑え、配偶者と表面上の関係を保ってきた人が、子供の自立と同時に離婚を申し出るということも少なくありません。

離婚理由トップ5も熟年離婚の原因になりうる

熟年離婚とはいえ、一般的に挙げられる離婚理由が原因となることもあるでしょう。

リクルートマーケティングパートナーズの2016年の調査によると、離婚理由のトップ5が以下の5つです。

株式会社リクルートマーケティングパートナーズ(ブライダル総研)による離婚の実態調査結果
  1. 価値観の違い
  2. 人生観の違い
  3. 性格の不一致
  4. 金銭感覚の違い
  5. 夫婦の会話がない

根本的な人間性の違いが4位までにランクインしているのに対し、5位に「夫婦の会話がない」という理由がランクインしています。

この背景には、もっと複雑な事情があることが予想されます。

参考:リクルートマーケティングパートナーズ「離婚に関する調査2016(http://www.recruit-mp.co.jp/news/release/2016/0706_2980.html)」※2

熟年離婚の慰謝料相場はどれくらい?

熟年離婚の慰謝料相場はどれくらい?

離婚と慰謝料は必ずしもセットとは限らない

そもそも離婚自体は夫婦双方の同意があればできるものです。

しかし、一方が離婚に同意しておらず、民法770条に基づく法定離婚事由に該当した場合、裁判を起こして離婚に持ち込むことができます。

 ただし、相手方が有責配偶者とはいえない場合は、たとえ離婚しても慰謝料を請求できません。

慰謝料の相場金額は婚姻期間などによって差がある

慰謝料の金額を左右する要因は複数あります。熟年離婚との関連が大きいのは「婚姻期間」です。

たとえば「不貞行為(配偶者以外の異性と肉体関係を持つこと)により責任がある」と立証された場合であっても、短いケースより長いケースのほうが慰謝料金額は高くなります。婚姻期間が長ければ長いほど慰謝料は総額される傾向があるのです。

熟年離婚では、配偶者が有責の場合に、高額な慰謝料を請求可能になります。

配偶者の有責の度合いによっても慰謝料金額は変動する

たとえば

  • 家に生活費を入れない
  • 借金がある
  • 家に帰ってこない

などの理由は、「配偶者の生活能力が欠けている」として有責になることがありますが、高額な慰謝料は認められにくいと言えます。

一方、DVやモラハラであれば、肉体的・精神的に重度の苦痛を受けたとみなされやすいため、慰謝料請求が認められやすくなります。

請求できる慰謝料には上限がある

離婚で請求される慰謝料の平均的な相場が200~300万円程度です。

しかし、有責配偶者の年収を大きく上回る慰謝料金額を請求した場合、請求した金額どおりに支払ってもらえるかはわかりません。そのため、現実的に支払える金額の範囲で請求するのが一般的です。

熟年離婚のメリットとデメリット

熟年離婚のメリット

熟年離婚後は配偶者のことを気にせず自分の時間を自由に使うことができます。

熟年離婚では、子供がひとり立ちしていることも多いため、長年一緒にいることが苦痛で仕方なかった場合は子育てからも自由になり、格別な解放感を味わうことができるでしょう。

配偶者の親の介護を押し付けられそうになっていた場合は、そのような面倒からも解放されます。

熟年離婚のデメリット

婚姻期間が長いと財産分与が高額になる傾向があります。また、配偶者に扶養されている場合は離婚によって収入がなくなってしまいます。いずれのケースも場合によっては定年を越えても働く必要があるでしょう。

また、近くに面倒を見てくれる子供や親戚がいない場合、自分からコミュニティを築かない限り、老いた体で思うように動けず孤独死する可能性もあります。

健康管理・金銭管理などを配偶者に長年まかせっきりだった場合、今後は全て自分で行う必要があり、不安と孤独との闘いになることも予想されます。

熟年離婚で悩んだら弁護士に相談を

熟年離婚を本気で考えている方は弁護士に相談することをおすすめします。

友人や子供は親身になって話を聞いてくれるかもしれませんが、慰謝料の請求金額に関する相談は、法律の専門家でなければ対応できません。

また弁護士に相談した方が、より有利な条件で離婚できます。財産分与や慰謝料など離婚には難しい法的手続きが山積みです。

弁護士に相談することで離婚後に不利にならないためにも、弁護士に相談したほうがよいでしょう。

まとめ

義家族問題、同居問題、介護問題など、熟年離婚の理由はさまざまです。

しかし、20年以上結婚生活をともにしたからには、離婚時に相手が有責ならそれ相応の慰謝料を請求することができます。

慰謝料の相場は一般的には200~300万円となっていますが、これに婚姻年数と相手の有責度合を考慮して、最終的な請求額が算出されます。

婚姻年数20年以上の熟年夫婦の場合、相手の有責度がDVやモラハラなどの重度のものなら1,000万程度請求することも可能です。

相場だけではなく、自分の場合なら具体的にいくら慰謝料を請求できるのか気になる場合は弁護士に相談してみましょう。慰謝料だけではなく、離婚時に少しでもあなたが有利な条件になるように働きかけてくれます。

※1 三菱UFJリサーチ&コンサルティング「定着する中高年の離婚~多様化するライフコースの選択~
※2 リクルートマーケティングパートナーズ「離婚に関する調査2016

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