旦那が逮捕されたので離婚したい|離婚手順と解決に向けてすべきこと

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旦那が逮捕されたので離婚したい|離婚手順と解決に向けてすべきこと

何らかの理由で旦那が逮捕されたら、どうしたら良いのかわからず、パニックになってしまうでしょう。

なかには、旦那が逮捕されたことを理由に離婚したいと考える人もいるかもしれません。

この記事では、旦那が逮捕されたことを理由に離婚ができるのか、旦那が逮捕されたときに妻がすべきことは何かについて解説します。

目次
  1. 逮捕されただけの段階では有罪になるとは限らない
  2. 旦那が逮捕された際の離婚手順
    1. 逮捕・勾留中の旦那と面会して離婚の合意を得る
    2. 逮捕・勾留中の旦那に離婚届を渡す
    3. 離婚の合意が得られない場合は離婚調停を申し立てる
    4. 離婚裁判を行う
  3. 旦那が逮捕されたらすべきこと
    1. 旦那との面会を弁護士に依頼する
    2. 旦那の職場に休業の連絡をする
    3. 被害者と示談する
  4. 逮捕後の流れと旦那が拘束される期間
    1. 逮捕~送致【最長48時間】
    2. 送致~勾留請求【最長24時間】
    3. 勾留【最長20日間】
    4. 起訴勾留【無期限】
  5. 逮捕されたことを理由に裁判で離婚が認められるのか
    1. 殺人や強姦(強制性交等)などの重大犯罪による逮捕
    2. 妻に対するDVでの逮捕
    3. 逮捕されたことを理由に慰謝料請求が認められるのか
  6. 逮捕・有罪が確定した旦那と離婚すべきか悩んだ方へ
    1. 旦那が反省しているかどうか
    2. 自分や家族に危険がおよぶことはないか
    3. 離婚したときのメリット・デメリットを考える
    4. 子供への影響
  7. 旦那が逮捕されて離婚を考えたらすぐに弁護士へ
  8. まとめ

逮捕されただけの段階では有罪になるとは限らない

旦那が逮捕されたことを知ったら離婚を考える人もいるかもしれません。

しかし、逮捕とはあくまでも一時的に警察署などに身柄が拘束されることです。逮捕されたからといって有罪が確定したわけではありません。

その後の捜査によって、冤罪の可能性もありますし、仮に裁判になったとしても執行猶予によって社会復帰した場合、これまでと同様に平穏な生活に戻ることもできます

旦那が逮捕されたら、まず落ち着いて本当に離婚が必要かどうかを慎重に考えましょう。

旦那が逮捕された際の離婚手順

落ち着いて考えた結果、やはり離婚をしたいという場合は以下のような手順で離婚を進めていきます。

逮捕・勾留中の旦那と面会して離婚の合意を得る

旦那が逮捕されていたとしても、通常の離婚手続きと同様に協議離婚することが可能です。

そのため、まずは旦那と話し合いをして、離婚についての合意を得るように努めましょう。

逮捕中は妻であっても旦那と面会することはできません

一方、勾留中は警察署の留置施設に身柄が拘束されているため、勾留決定後、勾留されている旦那の妻として警察署に面会を申込み、留置施設内で面会を行います。

面会時間は15~20分程度ですので、一度の面会で離婚合意を得るというのは難しいかもしれません。

何度も面会を重ねるか、手紙に自分の思いを記載して渡すなどの方法で離婚合意を得ることになります。

逮捕・勾留中の旦那に離婚届を渡す

旦那から離婚合意が得られた場合は、警察署の留置施設にいる旦那に離婚届を差し入れて、離婚届に署名をしてもらいます

身柄拘束中は離婚届に押印することができませんが、この場合は署名だけで十分です。

市区町村役場で離婚届を提出する際に、「旦那が身柄拘束中であるため押印できない」ということを説明することで離婚届を受理してもらうことができます。

離婚の合意が得られない場合は離婚調停を申し立てる

逮捕・勾留中の夫と話し合いをしたものの離婚の合意が得られない場合、家庭裁判所に離婚調停の申立てを行います。

通常、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所か当事者が合意で定めた家庭裁判所に申立てをしますが、旦那が逮捕・勾留中の場合は留置施設を旦那の住所地として記載して申立てを行います。

しかし、身柄拘束をされた状態では裁判所に出頭することができないため、調停が不成立になる可能性が高く、調停の申立て自体意味をなさないこともあります。

起訴前の逮捕・勾留は最長でも23日間ですので、釈放後にあらためて離婚の話し合いを進めたほうがスムーズかもしれません

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離婚裁判を行う

離婚裁判を行うには調停手続きを経ていなければ行うことができません。これを調停前置主義といいます。

旦那が逮捕・勾留されている状態だと調停を申し立てたとしても話し合いを行うことができません。

このような場合は、例外的に離婚調停を経ることなく離婚裁判を行うことができます(家事事件手続法257条2項)。

なお、離婚裁判によって離婚をするためには、民法770条1項各号が規定する法定の離婚事由が存在していることが必要になります。

逮捕された理由にもよりますが、一般的には逮捕されたことだけを理由にして離婚することは難しいと言えます

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旦那が逮捕されたらすべきこと

 旦那が逮捕されたらすべきこと

旦那が逮捕されたからといって、すべての妻が離婚を考えるというわけではありません。

旦那が逮捕された場合は以下のような対応をすることで、釈放されたあとの旦那の社会復帰が容易になる可能性が高まります。

旦那との面会を弁護士に依頼する

逮捕中はたとえ家族であっても面会をすることはできません。

逮捕後、さらに身柄拘束の必要があるという場合は勾留手続きによって身柄拘束が継続することになります。

勾留後であれば妻は面会に行くことができますが、逮捕中の面会はできません。

逮捕中に面会をすることができるのは弁護士だけですので、旦那が逮捕されたという連絡を受けた場合はできるだけ早く弁護士に依頼するようにしましょう

逮捕中は精神的に追い込まれてしまい、不利な自白をしてしまうこともあるため、弁護士と面会して適切なアドバイスを受けることが非常に重要です。

旦那の職場に休業の連絡をする

逮捕された場合、最長72時間身柄拘束を受けることになります。また、勾留された場合は、さらに最長20日間の身柄拘束を受けることになります。

旦那の職場に何も連絡をしていない場合、その間無断欠勤として扱われてしまい、最悪のケースでは解雇にいたることも考えられます。

旦那が逮捕された際は旦那の会社に対して欠勤の連絡を入れるようにしてください

なお、勾留された場合は長期間欠勤することになるため、ある程度事情を伝えなければならないケースもあるでしょう。

被害者と示談する

被害者がいる犯罪であれば、被害者と示談をすることによって早期に釈放されたり、有利な処分を獲得できたりする可能性が高まります。

しかし、被害者と連絡を取ろうとしても被疑者の家族には連絡先を教えてもらえないことや連絡を取れたとしても会ってくれないことも少なくありません。

このようなケースでは個人で示談を行うことが難しいため、弁護士に依頼をして示談交渉を行うと良いでしょう

逮捕後の流れと旦那が拘束される期間

旦那が逮捕されたあとはどのような流れで刑事手続きが進むのでしょうか。

以下で、逮捕後の具体的な手続きの流れと身柄拘束の期間について説明します。

逮捕~送致【最長48時間】

逮捕された場合は警察署で必要な取り調べが行われ、48時間以内に検察官に送致をするか、被疑者の身柄を解放するかを決めなければなりません。

なお、軽微な事件の場合、この段階で釈放されることもあります。

送致~勾留請求【最長24時間】

警察官から身柄の送致を受けた検察官は、必要な取り調べを行ったあと、裁判所に勾留を請求するか被疑者の身柄を解放するかを24時間以内に決めなければなりません。

勾留請求され、勾留が決定した場合は次項で説明する長期間の身柄拘束を受けることになります。

早期の身柄解放を目指すのであれば、逮捕から72時間以内に適切に対処することがポイントとなります

勾留【最長20日間】

裁判官による勾留決定がなされた場合、10日間の身柄拘束を受けることになります。

勾留は期間の延長が認められています。そのため、検察官からの勾留延長請求が認められると、さらに10日間の身柄拘束を受けることになります。

つまり、勾留された場合は最長で20日間もの身柄拘束を受けることになるのです

検察官は、勾留期間が満了する前に被疑者を起訴するのか釈放するのかを判断します。

起訴勾留【無期限】

検察官が事件を起訴した場合、当該事件は裁判所において審理されます。

起訴された場合の有罪率は非常に高く、起訴されると刑事罰を避けることは難しくなります

また、起訴後も身柄拘束の状態は継続し、判決言い渡しまで身柄拘束を受けることになります。

起訴から判決言い渡しまでは1~2か月程度かかるため、その間、身柄拘束は継続することになります。

ただし、起訴後に保釈請求が認められるとその時点で身柄が解放されます。

逮捕されたことを理由に裁判で離婚が認められるのか

逮捕されたことを理由に裁判で離婚が認められるのか

逮捕された旦那が離婚を拒否している場合、協議離婚ができません。そのため、離婚裁判によって離婚を請求することになります。

しかし、離婚裁判で離婚が認められるためには法定離婚事由が必要になります。

法定離婚事由とは、民法で定める裁判で離婚する際に必要な理由のことで、以下の5つがあります。

  • 不貞行為
  • 悪意の遺棄
  • 3年以上生死不明
  • 回復の見込みのない強度の精神病
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由

単に旦那が逮捕されたというだけでは法定離婚事由には該当しませんが、逮捕された理由によって、法定離婚事由に該当するとみなされ、離婚が認められるケースもあります。

離婚が認められやすいケースとしては、以下のものが挙げられます。

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相手が拒んでも離婚できる?裁判離婚に必要な5つの法定離婚事由とは。

殺人や強姦(強制性交等)などの重大犯罪による逮捕

離婚が認められやすいケースとして、旦那が殺人や強姦などの重大犯罪によって逮捕された場合があります。

犯罪の性質上、社会的影響力が大きく、子供や妻に対してもさまざまな悪影響がおよぶことが考えられます

このような重大犯罪をした旦那と以前のように円満な婚姻生活を送ることができないのは当然ですので、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)として離婚が認められる可能性があります。

妻に対するDVでの逮捕

妻に対して暴力を振るったという事情は、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)に該当します。

旦那がDVによって逮捕され有罪となった場合、証拠によって旦那のDVが立証されたということです

そのため、離婚裁判においても当該事実を主張することによって有利に離婚を進めることができます。

逮捕されたことを理由に慰謝料請求が認められるのか

逮捕されたことだけを理由に慰謝料請求をすることは難しいですが、逮捕された理由によっては慰謝料を請求できる可能性があります。

前述のとおり、法定離婚事由に該当する可能性のある逮捕理由であった場合、配偶者の有責な行為が原因となって婚姻関係が破綻したと言えます

そのため、離婚裁判の際に慰謝料も請求することで慰謝料請求が認められることがあります。

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夫(妻)の暴力から逃れたい! DVの証拠集めとうまく逃げる方法とは。

逮捕・有罪が確定した旦那と離婚すべきか悩んだ方へ

旦那が逮捕され、有罪が確定した場合、旦那と離婚すべきかどうか悩む方もいるでしょう。

このような場合、以下のような事情も考慮して離婚するかどうかを検討しましょう。

旦那が反省しているかどうか

まず、犯罪をしてしまったことに対して旦那がきちんと反省をしているかどうかという点を確認しましょう。

犯罪行為によって被害者や自分の家族に対して多大な迷惑をかけたにもかかわらず、反省の態度を示していない場合は再犯のおそれもありますので、注意が必要です。

自分や家族に危険がおよぶことはないか

殺人や強姦といった重大な犯罪行為をした場合は子供や妻に対しても影響がおよぶ可能性があります。

近隣住民から噂されたり、子供が学校でいじめを受けたりすることも予想されるため、場合によっては転居をしなければならないこともあります

離婚したときのメリット・デメリットを考える

離婚すると犯罪者の旦那と他人になることができるというメリットがあります。

しかし、これまで旦那の収入で暮らしていた場合、離婚によって経済的に不安定な状況になる可能性があります

離婚を進めていく際は、しっかりと準備を行い、離婚後の生活の見通しがたったところで離婚するようにしましょう。

子供への影響

離婚して夫婦が別々になることができたとしても、子供にとっては親であることには変わりありません。

両親が離婚することは多かれ少なかれ子供の精神に影響をおよぼします。子供への影響も踏まえ、離婚するかどうかを慎重に考えるようにしましょう

旦那が逮捕されて離婚を考えたらすぐに弁護士へ

旦那が逮捕されたことで離婚を考えている方は、早めに弁護士に相談をするようにしましょう。

旦那が逮捕されたときの離婚の進め方としては、「旦那が身柄拘束されている」という特殊性もあり、通常の離婚手続きとは異なる配慮が必要になります。

逮捕理由が法定離婚事由に該当する可能性がある場合は、旦那の身柄釈放を待たず、早めに離婚手続きを進めていくことで逮捕による家族への影響を最小限に抑えることが可能です

弁護士に依頼することで、裁判離婚を進めることができる事案なのか、慰謝料としてどの程度請求することができるのかなどのアドバイスを受けることができるうえ、複雑な離婚手続きもすべて弁護士に任せることができます。

また、旦那が逮捕されて不安な状況であったとしても、いつでも相談できる弁護士がいることで安心して生活を送ることができるでしょう。

まとめ

旦那が逮捕されたからという理由だけで裁判で離婚することはできません。

しかし、逮捕理由やこれまでの夫婦関係によっては離婚を進めていくことができる場合があります。

旦那が逮捕されたことで離婚を考えている方は早めに弁護士に相談しましょう。

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