離婚したいと思ったら。後悔しないために知っておくべき8つのこと。

基礎知識
弁護士監修
離婚したいと思ったら。後悔しないために知っておくべき8つのこと。

人生において結婚は一大イベントです。しかし、他人が生活をともにする結婚は順風満帆にいかないこともあります。

そんなとき「離婚して再出発をしよう」と思うこともあるでしょう。では、実際に離婚に踏み切るためにはどのような準備をして何を決めれば良いのでしょうか。

この記事では、後悔しないために知っておきたい離婚の方法や準備すべきこと、離婚でもめたときの対処法について解説します。

目次
  1. 夫婦が合意すれば離婚できる
  2. 離婚理由で多いものとは
  3. 離婚でトラブルになりやすいこととは
    1. 財産分与
    2. 慰謝料
    3. 不貞行為
    4. DV
    5. モラハラ
    6. 親権
    7. 養育費
  4. 意外と知らない離婚でもらえるお金
    1. 婚姻費用
    2. 年金分割
  5. 離婚後の生活で困らないためには
    1. ひとり親(母子家庭・父子家庭)向けの制度や手当を利用する
    2. 面会交流の手続き
  6. 弁護士に相談したほうが良い場合とは
  7. まとめ

夫婦が合意すれば離婚できる

離婚したいと思ったら知っておくべき1つめのことは、「夫婦が合意さえすれば離婚できる」ということです。

離婚はまず夫婦が話し合うことから始まり、話し合いで合意できれば離婚ができます。これを協議離婚と言います。

つまり、夫婦の合意さえあればどんな理由であっても離婚は可能ということです。

離婚理由で多いものとは

離婚したいと思ったら知っておくべき2つめのことは、どのような理由で離婚するケースが多いかということです。

基本的に夫婦が合意すれば離婚はできます。しかし、配偶者がなかなか離婚に応じてくれないこともあり、長期化するケースもあります。

そこで、どのような理由で離婚するケースが多いのかを知っておくことも大切になります。

令和2年の司法統計によると、離婚理由(男女合わせたもの)として多いものは下記の順になります。

  1. 性格が合わない
  2. 精神的に虐待する
  3. 生活費を渡さない
  4. 暴力を振るう
  5. 異性関係

参考:裁判所「家事令和2年度 19  婚姻関係事件数  申立ての動機別申立人別  全家庭裁判所」 https://www.courts.go.jp/app/files/toukei/253/012253.pdf※1

離婚理由として何が多いかを知ることで、自分の場合に離婚が成立するかどうかの見通しを立てやすくなります。

離婚でトラブルになりやすいこととは

離婚したいと思ったら知っておくべき3つめのことは、離婚でトラブルになりやすいのは何かということです。いざ離婚を切り出したとしても、離婚条件などでもめることがあります。

特にトラブルになりやすい項目として下記のようなものがあります。

財産分与

婚姻中に夫婦で築いた財産を離婚時にわけるのが財産分与です。財産分与の対象となるのは婚姻中に築いた共有財産になります。

財産分与の割合は基本的に2分の1となります。どちらか一方が専業主婦(夫)などの家事従事者であっても同様です。

財産分与の対象は現金や預貯金だけではありません。不動産などの現金以外の財産やローンなどのマイナス財産も対象となります。

慰謝料

慰謝料とは精神的な苦痛を被ったことに対して支払われる損害賠償金です。夫婦の一方が離婚にいたる原因を作った場合、離婚原因を作った側に対して慰謝料請求が認められる可能性があります。

特に以下の離婚理由で慰謝料請求が認められる傾向があります。

  • 不貞行為(不倫)
  • DV ・モラハラ
  • 悪意の遺棄
  • セックスレス など

ここで、悪意の遺棄とは正当な理由もなく、同居や協力、扶助などの夫婦の義務を履行しないことを言います。

離婚で請求できる慰謝料には明確な算出法や計算式があるわけではありません。したがって、夫婦が合意すればいくらでも良いということになりますが、一般的には下記が相場となります。

  • 不貞行為:100~300万円
  • DVやモラハラ:数十万~300万円
  • 悪意の遺棄:数十万~300万円
  • セックスレス:数十万~300万円

慰謝料金額は離婚原因となった行為の期間や有責性などによって大きく変わることもあります。

いずれの場合も離婚や慰謝料請求を認めてもらうために法的に有効とされる証拠集めが非常に重要になります。

不貞行為

不貞行為とは配偶者以外の者と性的な関係を持つことを言います。一般的に、「浮気」「不倫」という言葉がよく使われますが、法的には不貞行為という言葉が使われます。

夫婦には貞操義務があり、不貞行為は貞操義務違反となります。不貞行為は民法上の不法行為であり離婚事由に該当します(民法第770条)。

DV

DVはドメスティック バイオレンスの略で家庭内暴力を指します。DVによる慰謝料の金額は下記の要素で変わることがあります。

  • DVの頻度や回数
  • DVの期間
  • ケガの程度 など

モラハラ

モラハラはモラルハラスメントの略で、暴言や束縛、無視など精神的な暴力を指します。モラハラもDVの1つとされることもあります。

  • モラハラによる慰謝料の金額は以下の要素で変わる可能性があります。
  • モラハラの頻度や回数
  • モラハラの期間
  • 鬱病などの精神疾患にかかった など

親権

未成年の子供を持つ夫婦が離婚する場合、必ず親権者を決める必要があります。親権者を決めるポイントとして下記のようなものがあります。

  • 母性優先の原則(乳幼児の場合)
  • 監護の継続性
  • 子供の年齢や意見 など

基本的に、「子供にとってどちらの親と一緒になるのが良いのか」という点を考慮して親権者を決めることになります。親である夫婦の離婚理由は関係ありません。

養育費

養育費とは、未成年の子供を養育監護するための費用です。

親子には法律上の扶養義務があり(民法第877条)、親が離婚しても親子関係は変わりません。

したがって、未成年の子供がいる場合、親権を持たない親は親権を持つ親と養育費を分担しなければなりません。

その一方、親権を持たない親が養育費を払わない養育費の未払いも社会問題になっています。

相手が養育費の請求に応じない場合は、強制執行(差し押さえ)などの手段も考える必要があります。このような場合は弁護士に相談すると良いでしょう。

意外と知らない離婚でもらえるお金

意外と知らない離婚でもらえるお金

離婚したいと思ったら知っておくべき4つめのことは、意外と知られていないが離婚でもらえるお金がほかにもあることです。

「離婚する前に別居したいけどお金がない」と別居に踏み切れない方もいるでしょう。実は、離婚問題では慰謝料や財産分与以外にも請求すればもらえるお金があるのです。

婚姻費用

夫婦は別居中であっても互いに扶養する義務があります(民法第752条、民法760条)。そのため、別居中の生活費を婚姻費用として請求できます。

なお、婚姻費用は、夫婦のうち収入の少ない側が収入の多い側に対して請求します。

年金分割

婚姻中に夫婦それぞれが支払った年金の納付実績を分割することを年金分割と言います。

年金分割の対象となるのは、厚生年金や共済年金部分のみです。配偶者が給与所得者などの厚生年金加入者で、自分より収入が多い場合は年金分割によって将来受給できる年金が増えることになります。

離婚後の生活で困らないためには

離婚したいと思ったら知っておくべき7つめのことは離婚後どうやって生活を維持していくのかということです。

離婚したいと考えたら、離婚後に安定した生活が送れるのか、離婚後にどのような支援を受けられるのかを事前に知っておくことも大切です。

厚生労働省の「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」では、母子世帯の約2割しか養育費を受給していないと報告されています。

離婚後に困窮しないためにもしっかりと把握しておきましょう。

参考:厚生労働省「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果の概要について」 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000190571.pdf ※2

ひとり親(母子家庭・父子家庭)向けの制度や手当を利用する

子供を持つ夫婦が離婚した場合、生活に必要なお金をどのように確保するのかが問題になります。

子供の年齢や要件によっては児童扶養手当やひとり親家庭医療費助成制度などの支援を受けることができます。

これらの手当てを受給するためには、住所地を管轄する自治体で手続きをとる必要があります。

面会交流の手続き

未成年の子供を持つ夫婦が離婚した場合、夫婦のいずれかが親権者になる必要があります。では、離婚後、親権を持たない親は離れて暮らす子供と会うことはできないのでしょうか。

民法では、親権を持たない親は面会交流の権利があるとされています。

ただし、面会交流について、最も優先されるのは子の利益であり、子の利益を最も優先して、どのように面会交流を行うべきかということが決められます(民法第766条)。

弁護士に相談したほうが良い場合とは

離婚したいと思ったら知っておくべき8つめのことはどのような場合に弁護士に相談すべきかということです。

協議離婚や離婚調停では、基本的に夫婦が合意すれば離婚できます。

しかし、DVやモラハラなどが原因で配偶者と話したくない場合は、弁護士に依頼し、代理人として相手方と交渉してもらうほうが良いでしょう。

また、離婚条件で折り合いがつかない場合や調停や裁判など裁判所の手続きを利用する場合は、自分ひとりで対応することは難しくなります。このような場合も弁護士に相談するほうが良いでしょう。

なお、弁護士に相談する際は、離婚問題に強い弁護士を選ぶことが大切です。

まとめ

離婚は子供や離婚後の生活などさまざまな要素を総合的に見て判断する必要があります。

また、離婚条件で折り合いがつかない場合や裁判に進んだりした場合は、自分ひとりで対応することは難しくなります。

離婚は慎重に考え、困ったときは離婚問題に強い弁護士に相談・依頼しましょう。

当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚問題に強い弁護士を厳選して掲載しています。ぜひお役立てください。

※1 裁判所「家事令和2年度 19  婚姻関係事件数  申立ての動機別申立人別  全家庭裁判所
※2 厚生労働省「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果の概要について

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