夫婦が離婚する割合|気になる「離婚への流れ」は?

基礎知識
弁護士監修
夫婦が離婚する割合|気になる「離婚への流れ」は?

「結婚している夫婦のうち3組に1組は離婚している」などといいますが、周りで離婚している人はそんなにいない…何十年も前と比べると離婚は珍しいものではなくなりましたが、「そこまで多いとも感じない」という人もいるでしょう。

この記事では日本の実際の離婚率はどうなのか、またどのような理由で離婚することが多いのかについて解説します。

目次
  1. 日本の離婚する夫婦の割合
    1. 現状は1,000人に1.57人が離婚
    2. 世にいわれる「3組に1人が離婚」とはどういう数字なのか
  2. よくある離婚の原因
    1. 一方の不倫
    2. セックスレス
    3. 性格の不一致
    4. その他のよくある離婚の原因
  3. 離婚後に出てくる問題
    1. 離婚後の子供の親権をどうするか
  4. まとめ

日本の離婚する夫婦の割合

実は「結婚している夫婦の3組に1組が離婚している」というのは正しい情報ではありません。正確な日本の離婚率について詳しく見ていきます。

現状は1,000人に1.57人が離婚

厚生労働省によると、2020年度の離婚率は1.57‰(パーミル:1000人あたり)となっています。普通離婚率は人口1,000人あたりの1年間の離婚件数のことですので、1,000人中1.57人が離婚していることになります。

なお、離婚率は2002年の2.3‰をピークにだんだん下がってきています。離婚率が下がっているのは、婚姻率が下がり、夫婦の数そのものが減っているためと考えられます。

世にいわれる「3組に1人が離婚」とはどういう数字なのか

なぜ「3組に1組が離婚している」といわれるのでしょうか。

2020年の人口動態調査によると婚姻件数が52万5,507件で、離婚件数が19万3,253 組でとなっています。

これを見ると、離婚件数/婚姻件数は3分の1強になります。つまり、「3組に1組が離婚している」というのは「年間約52万組の夫婦が生まれ、約19万組の夫婦が婚姻関係を解消している」ということなのです。

しかし、婚姻件数は「調査した年に結婚した件数」ですが、離婚件数は結婚した年を限定しておらず、「過去に結婚した夫婦が離婚した件数」ですので、この計算は実態にそぐわないことがわかります。

参考:厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei20/dl/16_all.pdf)」※1

よくある離婚の原因

離婚件数や離婚率は減少傾向になりますが、実際に離婚している夫婦がいることに変わりはありません。では、一般的にどのような原因で離婚することが多いのでしょうか。

一方の不倫

不倫は今も昔も挙がることの多い離婚理由です。

不倫は法律用語ではありません。似たような言葉で不貞行為というものがありますが、不貞行為は配偶者以外の異性と肉体関係を持つことをいい、法律用語になります。

不貞行為は民法に定める離婚理由(法定離婚事由)になります。不貞行為があったことが証明できれば、不倫された側は配偶者に対して離婚請求や慰謝料請求ができます。

セックスレス

セックスレスはデリケートな問題ですが、セックスレスを理由に離婚を考える夫婦もいます。

協議離婚であればどのような理由であっても離婚できますが、裁判に進んだ場合は法定離婚事由が必要です。

セックスレスが法定離婚事由の「婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当すると判断された場合はセックスレスを理由に離婚が認められます。

セックスレスを理由に離婚できるかどうかはケースバイケースとなりますが、以下のようなケースではセックスレスを理由に離婚が認められやすくなります。

  • セックスレスの原因が不貞行為によるケース
  • セックスをすることに支障がないにも関わらず拒否されるケース など

ただし、セックスレスにいたった原因が配偶者の不貞行為だった場合は、セックスレスを理由に離婚する以前に不貞行為を理由に離婚することになります。

性格の不一致

性格の不一致というのは離婚理由で最も多いものになります。

そもそも別の人生を生きてきた2人が結婚するのですから性格が違うのは当然といえば当然です。

しかし、一緒に生活してみると外ではわからなかった相手の素の部分が出てくるということもあります。

また、結婚生活は夫婦が対等であることが重要です。

しかし、夫婦の片方だけが家事や育児などで我慢を強いられてしまうと、相手の性格や価値観の違いを受け入れられなくなってくることもあるようです。

その他のよくある離婚の原因

離婚理由としてはほかにも以下のようなものがあります。

  • 精神的な虐待
  • 家族との折り合いが悪い
  • 浪費癖・金銭トラブル
  • 家庭を顧みない
  • 酒量が多過ぎる
  • 同居に応じない

体への暴行

体への暴行体への暴行(DV)は女性が離婚理由に挙げることが多いものです。

DVを理由に離婚する場合、相手との話し合いは避けたほうが良いでしょう。下手に話し合いを行うと相手が逆上して暴力がエスカレートする可能性もあります。

DVを受けた場合はDV相談窓口や警察などに助けを求めることが重要です。

精神的な虐待

体への暴力だけでなく、人格否定や暴言といった精神的な虐待(モラハラ)も離婚理由に挙がることがあります。

ただし、モラハラを理由に離婚するには証拠集めが重要になります。どのような証拠が有効かは弁護士などの専門家に相談すると良いでしょう。

家族との折り合いが悪い

「配偶者の家族や親族と折り合いが悪い」というのも離婚理由に多いものです。

嫁姑問題という言葉がありますが、妻側の家族が家庭に干渉してくることが苦痛で夫が離婚を考えるということもあるようです。

浪費癖・金銭トラブル

浪費癖や金銭トラブルは男女共通して挙がることの多い離婚理由です。

浪費の定義は収入や家庭事情などにもよるため一概にいうことはできませんが、一般的には生活を圧迫するほど趣味や遊びに散財したり、ギャンブルに依存するといったことが浪費とみなされることが多いです。

家庭を顧みない

家庭を顧みないというのは女性が挙げることの多い離婚理由です。

ワンオペ育児などという言葉もありますが、夫が家事や育児に協力せず、妻に負担を押し付けることが原因にあるようです。

酒量が多過ぎる

酒量が多いことそのものより、酒量が多いことで配偶者の人格が変わったり、お酒を飲みすぎて暴言や暴力をふるうことで離婚を考えることがあるようです。

同居に応じない

夫婦には民法で定める同居義務があります。配偶者が一方的に家を出て戻ってこないというケースなどは同居義務違反に該当します。

離婚後に出てくる問題

離婚後に出てくる問題

離婚するとさまざまな問題が起こることがあります。離婚を考えているなら、離婚後の問題についても離婚前にしっかりと考えておく必要があります。

離婚後の子供の親権をどうするか

子供を持つ夫婦が離婚する場合、夫婦のどちらかを親権者に決めなければ離婚できません。

親権者指定は「どちらと一緒に暮らしたほうが子供にとって幸せか」を鑑みて決めるものです。

そのため、裁判所が親権者を決める際は子供の意思や養育実績などを鑑みて総合的に判断することになります。

具体的には以下のような項目を考慮して判断することになります。

  • 子供への愛情
  • 経済力
  • 本人不在時に子供を見られる人がいる
  • 親本人の監護能力
  • 学校や住宅などの生活環境
  • 子供の年齢や発育状況
  • 生活環境を変える場合の子供にかかる影響
  • 兄弟姉妹と別れるか否か など

親権獲得は母親が有利といわれています。これは母親のほうが子供と過ごす時間が長く、養育実績が多いと判断されることによります。

しかし、親権は父親も主張することが多いため、親権争いに発展することが多くあります。

離婚後の年金分割の割合をどうするか

離婚ではお金の問題で揉めることも多いです。

慰謝料や財産分与については把握している人も多いですが、年金も分割できること(年金分割)については知らないという人も少なくありません。

年金分割は老後に受け取れる年金の金額を分割するものではありません。婚姻中に加入していた厚生年金の納付実績を離婚時に夫婦で分割するものです。

なお、以前は公務員が加入する共済年金と会社員が加入する厚生年金とにわかれていましたが、平成27年10月から厚生年金に統一されています。

年金分割の分割方法については合意分割と3号分割の2つの方法があります。

合意分割とは夫婦が話し合いで年金の按分割合を決める方法です。一方、3号分割は専業主婦などの第3号被保険者が利用できる制度です。

合意分割で話し合いがまとまらない場合は裁判所に申し立て、調停で按分割合を決めていきます。

調停でも按分割合が決まらない場合は家庭裁判所の審判や離婚裁判のなかで争うことになります。

まとめ

実際の離婚率は1,000人に2人もいませんが、それでも離婚を考えている人はいます。

離婚は親権争いに発展したり、知識がなければ「もらえるはずのお金がもらえない」という問題も発生しやすくなります。

実際の離婚率はそれほど多くないため、周りに離婚経験者や相談できる人がいないこともあるでしょう。

もしわからないことや誰かに相談したいと思ったら、弁護士など離婚問題の専門家に相談するのが良いでしょう。

当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚問題に強い弁護士を多数掲載しています。気軽にご利用ください。

※1 厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況

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