モラハラ夫は離婚後どうなる?連絡を断つ方法と嫌がらせを防ぐ方法

DV・モラハラ
弁護士監修
モラハラ夫は離婚後どうなる?連絡を断つ方法と嫌がらせを防ぐ方法

モラハラ夫は妻を精神的に支配し、コントロールしようとするため、できるだけ早く離れることが望ましいです。

しかし、モラハラ夫は自分に非があることを認めない傾向があり、離婚したからといって変わることは考えにくいと言えます。

モラハラ夫の性格や状況によっては、離婚後も元妻に接触を試みたりすることでトラブルに巻き込まれる恐れがあります。

この記事では離婚後モラハラ夫はどうなるのか、また、モラハラ夫との関係を断つ方法や嫌がらせを未然に防ぐ方法について解説します。

モラハラ夫との離婚をお考えの方、モラハラ夫から嫌がらせを受けているという方は最後までお読みください。

目次
  1. 離婚後モラハラ夫はどうなるのか
    1. 情緒不安定になる
    2. 妻や子供にしつこく連絡する
    3. 新しいパートナーにモラハラを繰り返す
  2. モラハラ夫が離婚後に固執する例
    1. 理由を作って連絡してくる
    2. 子供を利用する
    3. 私生活に入り込む
    4. ストーカー行為をする
  3. モラハラ夫との関係を断つ方法
    1. 相手にしない
    2. 怖がったりせずに淡々と対応する
    3. 連絡手段を断ち切る
    4. 警察に相談する
    5. 弁護士に相談する
    6. 面会交流で顔を合わせたくない場合
  4. 離婚後のモラハラ夫からの嫌がらせを防ぐためには
  5. まとめ

離婚後モラハラ夫はどうなるのか

離婚後、モラハラ夫は家庭内でのモラハラができなくなります。では、モラハラ夫はどうなるのでしょうか。

情緒不安定になる

モラハラ夫はモラハラを行うことで自分を保ってきました。離婚してモラハラができなくなると、心のバランスを崩し、情緒不安定になる可能性があります。

例えば、以下のようなケースがあります。

  • 気力がなくなる
  • 生活が荒れる
  • 自暴自棄になる
  • 人との交流を拒む など

妻や子供にしつこく連絡する

離婚が成立したにも関わらず、離婚したことを一向に認めようとしないモラハラ夫もいます。

なかには、離婚した後も変わらず以前と同じように連絡をしてきたり、私生活に口を出してきたりすることがあります。

また、自分がモラハラ行為を行っていたにも関わらず、自分の非を認めようとせず、むしろ「離婚にいたった原因は妻にある」と思い込み、非難してくることもあります。

新しいパートナーにモラハラを繰り返す

モラハラ夫はモラハラをする相手に依存しています。離婚してモラハラをする相手がいなくなると、新しいパートナーを探し、モラハラを繰り返すケースがあります。

モラハラ夫が離婚後に固執する例

モラハラ夫が離婚後に固執する例

離婚後、モラハラ夫が元妻や子供に固執するケースも少なくありません。モラハラ夫が取りがちな手段をご紹介します。

理由を作って連絡してくる

モラハラ夫は何かと理由を作って元妻に連絡をしようとします。具体的には手続き関係や物の受け渡しなどを理由に連絡を取ることが多いようです。

また、「体調が悪い」「親が病気」など、相手の情に漬け込んで連絡したり、用事を押し付けたりすることもあります。

子供を利用する

直接連絡するのが憚れる場合、子供を利用して元妻に連絡を取るケースもあります。

  • 面会交流日以外に無断で子供に会いにくる
  • 面会交流の日以外に子供に会えるように連絡をする
  • 元妻に隠れて子供に連絡をする
  • 「子供のことが心配」「養育費の話がしたい」など子供を理由に元妻に連絡してくる
  • 面会交流時に子供をメッセンジャーとして接触を試み、復縁を迫る など

私生活に入り込む

モラハラ夫は離婚してもなお、元妻や子供が自分の所有物だと思っています。そのため、離婚後に元妻や子供の私生活に入り込み、口出しをしたりします。

具体的には以下のような内容を聞き出し、文句を言ったり、口を出してきたりすることがあります。

  • 子供の教育方針
  • 元妻の人間関係
  • 元妻の勤務先や仕事内容 など

また、元妻に彼氏ができると激しく嫉妬し、交際相手との関係をしつこく聞き出し、別れさせようとしたりするケースもあります。

ストーカー行為をする

離婚後に情緒不安定になった夫がストーカー行為に走ることもあります。例えば以下のようなケースがあります。

  • 自宅や勤務先で待ち伏せをする
  • 自宅や勤務先周辺をうろつく
  • 元妻や子供の行動を監視したり把握したりしようとする
  • 自宅や勤務先に押し掛ける など

モラハラ夫との関係を断つ方法

モラハラ夫との関係を断つ方法

モラハラ夫と離婚したあとは関係を断つことが大切です。モラハラ夫との関係を断つ方法をご紹介します。

相手にしない

モラハラ夫は何かと理由をつけて連絡を取ろうとします。なかには、あなたが悪いと思い込ませ、モラハラ夫から逃げないように誘導したり、対応させたりするケースもあります。

このような行動をされるとつい反応してしまいそうになりますが、モラハラ夫からの連絡に反応すれば「付け入るスキがある」と思わせてしまいます。

モラハラ夫は相手にしないことが重要です。相手をせず無視を続ければ、モラハラ夫も諦め、連絡が止まることが多いです。

「かわいそうだから」「少しだけなら」と思って連絡に応じれば、相手の思うつぼです。そのような気持ちが沸いた場合は、あなた自身についても共依存を疑ったほうが良いでしょう。

モラハラ夫が変わるケースはほとんどありません。共依存の傾向があるのであれば、あなた自身も変わる必要があります。

怖がったりせずに淡々と対応する

モラハラ夫は相手が怯えたり怖がったりすることに快感を覚えます。子供の面会交流などで顔を合わせる際も、怖がったり怯えたりせず、淡々と対応するようにしましょう。

冷静かつ淡々とした対応を続けていれば、「自分の知っている妻ではなくなった」と認識し、あなたに固執することはなくなるでしょう。

連絡手段を断ち切る

モラハラ夫との関係を完全に断つなら、連絡手段をすべて断ち切りましょう。

LINEをブロックすることはもちろん、電話番号やメールアドレスも変え、引っ越し先も知らせないようにしましょう。

実家に戻る際は両親にも事情を伝え、モラハラ夫が訪ねてきても家に入れないように伝えておきましょう。

なお、モラハラ夫のなかには、住民票や戸籍を確認してあなたの居場所を探そうとするケースもあります。

お住まいの自治体にて「住民基本台帳事務における支援措置申出書」を提出し、住民票の閲覧制限措置を受けておくと良いでしょう。

警察に相談する

警察に相談する

あからさまな嫌がらせやストーカー行為がある場合はすぐに警察に相談しましょう。

自宅や勤務先で待ち伏せしたり押しかけたりする場合、「ストーカー行為等の規制等に関する法律」の「つきまとい等」に該当する可能性があります。

また、住居侵入罪や建造物侵入罪、軽犯罪法違反などの犯罪行為に該当する可能性があります。

あなたやあなたの親族に危害を加えることを言ってくる場合は脅迫罪、そのうえであなたの義務でないことを強制したり、あなたの権利行使を阻害したりする場合は強要罪に当てはまる可能性もあります。

状況によっては保護命令を申し立てることができます。

警察に被害届を出すことで事件として立件されれば捜査が始まります。 なお、警察に相談する際は、ストーカー行為や嫌がらせ行為を立証する証拠を残しておくと良いでしょう。

弁護士に相談する

子供がいる、警察沙汰にしたくない、穏便に解決したいという場合は弁護士に依頼し、弁護士を通して相手方に警告してもらうことをおすすめします。

すぐに刑事事件化するわけではないため、モラハラ夫側に犯罪行為をやめる機会を与えることにつながり、逆恨みされる恐れが軽減します。

また、モラハラ夫は外面が良いため、刑事告訴されることを嫌がるはずです。弁護士から警告すれば、違法行為への抑止力にもつながります。

もちろん、身の危険を感じる場合はすぐに警察し、身の安全を確保しましょう。

面会交流で顔を合わせたくない場合

前述のとおり、モラハラ夫は子供を介してあなたに接触しようとするケースがあります。

子供との面会交流時に不当な接触をしてくる場合は弁護士などの第三者に間に入ってもらったうえで実施するのも一つの方法です。

また、面会交流支援を行う機関も存在します。民間の機関もありますが、お住まいの地域によっては自治体が面会交流支援を実施しているところもあります。

例えば、東京都では都から委託を受けた以下の支援団体があります。

東京都ひとり親家庭支援センター はあと(https://haat.or.jp/)※1
住所:東京都新宿区神楽河岸1番1号 セントラルプラザ5階
電話番号:03-3263-3451

お住まいの自治体で面会交流支援を実施しているかどうかを調べてみると良いでしょう。

離婚後のモラハラ夫からの嫌がらせを防ぐためには

離婚後にモラハラ夫から親がらせを受けないようにするためには、連絡を断つことが重要です。そのためには、元夫に連絡が必要な手続きは離婚前にすべて済ませておくことが大切です。

離婚前に済ませておくべき手続きには以下のようなものがあります。

  • 自宅や車などの名義変更
  • 社会保険の異動届
  • 経済的環境を整える(就職・自治体の支援)
  • 私物の持ち出し・処分 など

このほか、住所記入が必要な作業がある場合も離婚前に済ませておくほうが良いでしょう。

まとめ

モラハラ夫と離婚したのであれあれば、離婚後まで悩まされることのないよう、しっかりと関係を断つことが重要です。

すでに身の危険を感じている場合はすぐに警察に通報し、身を守りましょう。穏便な解決を望むのであれば、まずは弁護士にご相談ください。

当サイト「離婚弁護士相談リンク」はDVやモラハラに強い弁護士を厳選して掲載しています。ぜひお役立てください。

※1 東京都ひとり親家庭支援センター「はあと

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