離婚調停での不利な発言とは|やってはいけない行動と有利に進めるコツ

裁判・調停
離婚調停での不利な発言とはやってはいけない行動と有利に進めるコツ

夫婦の話し合いでは離婚が成立しない場合、離婚調停を申し立てることになります。

誰もが離婚調停を有利に進めたいと考えるものですが、発言や行動によって不利になるケースがあります。

この記事では、離婚調停でありがちな不利になる発言ややってはいけない行動について解説します。

目次
  1. 離婚調停とは
  2. 離婚調停でしてはいけない不利な発言とは
    1. 相手方の悪口や批判
    2. 自分のほかの発言と矛盾が生じる言葉
    3. 具体性に欠ける主張
    4. 簡単に譲歩しようとする発言
    5. 希望条件に固執する発言
    6. 「相手に直接要求したい」という発言
  3. 離婚調停中にやってはいけない不利な行動
    1. 配偶者以外の異性と交際する
    2. 相手方に直接連絡する
    3. 離婚調停を欠席する
    4. 子供を連れ去る
    5. 脅迫や暴力などの嫌がらせをする
  4. 離婚調停中に一方的に家を出ると不利になるのか
  5. 離婚調停を有利に進めるコツ
    1. 調停委員を味方につける
    2. 陳述書を作成・提出する
    3. 具体性のあるエピソードを提示する
    4. 希望条件に固執しすぎない
    5. 訴訟になった場合の見通しを持つ
  6. 離婚調停不成立後の手続きを有利に進めるためには
    1. 相手方の主張を把握しておく
    2. 隠し持っている証拠を相手に悟られないようにする
    3. 調停不成立とするタイミングを見極める
  7. まとめ

離婚調停とは

離婚調停とは、調停委員を介して話し合いを行う離婚の手続きです。

離婚調停は裁判所を利用した手続ですが、あくまで当事者の話し合いで合意を図る方法です

離婚調停でも話し合いがまとまらない場合は訴訟(裁判)や審判に進むことになります。

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離婚調停でしてはいけない不利な発言とは

離婚調停で話す相手は配偶者ではなく、調停委員です。

調停委員は公平・中立な立場です。しかし、双方から話を聞き、「相当」と考える方向に相手方を説得してもらえることもあります。

反対に、こちら側が不利な発言をしてしまうと、調停委員は相手方の味方につき、こちらを説得してくることもあります。

離婚調停を有利に進めるためにも、不利な発言について知っておくことが大切です

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相手方の悪口や批判

離婚調停中に相手方への悪口や批判を言うことはやめましょう。

離婚調停では「自分はどうしたいのか」「(離婚原因となる)具体的な事実」を調停委員に伝える必要があります。相手方への悪口や批判をしても意味がありません。

また、相手を誹謗中傷することは、調停委員の心証を悪くするリスクもあります。

言いたいことは山ほどあるのかもしれませんが、冷静になり、「法律に則る」気持ちを忘れずに臨みましょう

自分のほかの発言と矛盾が生じる言葉

自分の発言のなかに矛盾がないことも重要です。発言のなかに矛盾が生じる言葉があると、調停委員からの心証を悪くしてしまいます。

例えば「配偶者が仕事人間で家庭を顧みない」と発言したあとで「子供と遊ぶことばかりを優先し、残業や休日出勤などで収入を上げる努力をしない」などと言えば、矛盾が生じます。

発言に首尾一貫性がないと、説得力がなくなってしまいます

具体性に欠ける主張

調停委員は具体的な事実を聞こうとします。調停では具体的なエピソードを入れ、わかりやすく主張することが大切です。

例えば、相手方の不倫が理由で離婚したい場合、「夫が不倫をしているようです」と言ったとします。そうすると、調停委員は具体的に何があったのかを聞いてきます。

このとき、「帰りが遅い」「女の勘」など、抽象的なことしか答えられないでいると、調停委員に信用してもらうことができません

もちろん、調停委員は相手方にその旨を伝えますが、相手方が「不倫はしていない」と言えば、不倫の事実を確認することができません。

むしろ、相手方が「残業が続いていたこと」などを具体的なエピソードを踏まえて説明すると、調停委員は相手方の発言を信用し、相手方が有利になります。

簡単に譲歩しようとする発言

希望条件を安易に譲歩しようとしてはいけません。

調停委員は、双方の言い分の落としどころを見つけ、調停を成立させようとするものです。

「うまく言えば譲歩する人物」と思わせてしまえば、調停委員はこちら側に対して積極的に説得してくるでしょう

反対に、「(こちら側に)譲歩を迫るのは難しそうだ」と思わせることができれば、相手側に譲歩を求めるでしょう。

希望条件に固執する発言

冒頭で触れたとおり、離婚調停が成立しない場合は裁判に進み、裁判所の判断に委ねることになります。

「裁判に進んだとしても譲りたくない」というのであればそれも一つの方法ではありますが、裁判に進んだからと言って勝訴するとは限りません。

安易に希望条件を譲歩してはいけませんが、「何が何でも譲らない」という態度でいると調停での解決が難しく、かえって不利になることがあるということです

「相手に直接要求したい」という発言

調停委員を介した話し合いがうまく進まず、「相手に直接要求したい」という人もいます。しかし、このような発言は調停委員から「危険人物だ」という印象を与えます

この種の発言は比較的男性側に多く、面会交流を求める際などで見られます。

このような発言をすると、調停委員は子供や妻側の身に危険がおよぶことを懸念して、面会交流の可否について慎重になります。

離婚調停は調停委員の心証を良くすることがポイントです。「相手に直接要求する」という類の発言はやめましょう。

離婚調停中にやってはいけない不利な行動

離婚調停中にやってはいけない不利な行動

離婚調停中にやってはいけない行動もあります。以下、よくあるケースについて紹介します。

配偶者以外の異性と交際する

離婚調停中は婚姻期間中になります。

二人の間ではもう終わっているのかもしれませんが、離婚が成立していないため、法的には夫婦のままです。

つまり、離婚調停期間中に配偶者以外の人と交際すると不貞行為と判断される可能性があるのです

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相手方に直接連絡する

離婚調停中は相手方に直接連絡をしようとしてはいけません。

「調停中に相手方に直接連絡してはいけない」と決められているわけではありません。

しかし、そもそも当事者同士での話し合いで解決しないから調停を申し立ているわけです。

調停中に相手方と直接話したところで、話が進むわけがありません。さらに、連絡の取り方によってはストーカー規制法違反や脅迫罪、強要罪などに問われる可能性もあります

離婚調停中に相手方に直接連絡することはやめましょう。

離婚調停を欠席する

正当な理由なく、離婚調停を欠席すると5万円以下の過料を課せられる可能性があります(民事調停法第34条)。

また、離婚調停を欠席すると、調停委員に「自分勝手」「非常識」などと思われ、心証を悪くしてしまいます

「これ以上調停を行っても意味がない」と思うこともあるかもしれませんが、無断で調停を欠席してはいけません。

調停ではまとまりそうもない場合は、離婚調停を不成立にして、訴訟を起こすなどほかの手段を考える必要があります。

子供を連れ去る

離婚調停と並行して面会交流を行うことがあります。しかし、親権がほしいがために面会交流中に子供を連れ去る事例もあります。

このような行為をしてしまうと、調停委員から「親権者として相当でない」と判断されてしまい、不利になってしまいます

また、場合によっては、未成年者略取罪に問われるリスクもあります(刑法224条)。

脅迫や暴力などの嫌がらせをする

離婚調停は直接顔を合わせて話し合うわけではありませんが、同じ期日に同じ家庭裁判所に双方が出頭することになります。

このとき、相手方を待ち伏せしたり、尾行したりして、相手方に暴力をふるう事例も発生しています。

そもそも、これらの行為は犯罪です。また、調停委員の心証も悪くなり、離婚調停を進めにくくなります。

実力行使で何かを果たそうとしても何も生まれないどころか、不利になるだけです

離婚調停中に一方的に家を出ると不利になるのか

離婚調停中に同居を続けることはいろいろやりづらいものがあるでしょう。では、離婚調停中に一方的に家を出ると不利になってしまうのでしょうか。

夫婦には同居義務があるため、一方的に別居してしまうと相手方から「同居義務違反だ」と主張される可能性があります。

しかし、同居義務というのは「どのような場合においても絶対に同居し続けなければならない」というわけではありません。

離婚調停にいたるほど夫婦関係が悪化しているような場合、別居することが「同居義務違反に当たる」と判断されるのはレアケースです

調停の結果に影響することもほとんどないため、あまり心配しなくても良いでしょう。

ただし、別居の仕方によっては問題となることもあるため、弁護士と相談しながら行うことをおすすめします。

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離婚調停を有利に進めるコツ

離婚調停を有利に進めるコツ

ここからは、離婚調停を有利に進めるコツについて解説していきます。

調停委員を味方につける

離婚調停は調停委員を介して話し合いを行います。そのため、調停委員を味方につけられるかどうかが重要です。

調停委員からの心証を良くし、信頼してもらうためにも以下のことを頭に入れておきましょう。

  • 身だしなみや服装に気を付ける
  • 感情的になってはいけない
  • 話し方や姿勢に注意する

特別な決まりがあるわけではありませんが、調停委員の心証を良くするためにも、身だしなみに気をつけ、常識的な服装をすることが重要です。

また、離婚調停では怒りを抑えられず、感情的になってしまうこともあります。

しかし、いかに感情をコントロールできるかというのも大切です。話し方や姿勢に気をつけ、冷静な対応を心がけましょう

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陳述書を作成・提出する

調停委員に伝えたいことがある場合は陳述書を作成・提出しましょう。

陳述書とは問題の経緯や希望条件などをまとめた書面のことです。

調停では必ず陳述書を提出しないといけないわけではありません。しかし、提出書類だけでは伝えきれないことがある場合、陳述書に記載して調停委員に提出することができます

陳述書には決まった形式や文字数制限はありませんが、書く際はできるだけ簡潔にわかりやすく書くようにしましょう。

具体性のあるエピソードを提示する

前述のとおり、抽象的な内容だけでは信頼性が乏しくなります。必ず具体的なエピソードを提示して、わかりやすく伝えることが大切です。

不倫やDVなど、主張する内容を立証できる証拠があれば証拠を提出するのも有効です。

証拠らしい証拠がない場合は、第三者の客観的な意見や事実を踏まえて説明するといった工夫も大切です。

たとえば、不倫であれば「出張や休日出勤が増えたが、夫の同僚に尋ねたら『出張や休日出勤が必要な業務はない』と聞いた」などの事実があれば、より説得力が増します。

法的に有効な証拠を集めることはもちろん、状況証拠の収集や事実調査なども十分に行うことが大切です。

希望条件に固執しすぎない

調停はあくまで話し合いの手続きですので、調停を成立させるためには、どこかで譲歩する必要があります。

安易に譲歩しようとしてはいけませんが、固執しすぎてもいけないということです。

「絶対に譲れない」という点を除き、それ以外で何をどこまで譲歩できるのかを決めておきましょう。

たとえば、夫側が「ローンを負担しているので離婚後に家を売却したい」と言ったとします。

しかし、妻側が「退去するなら離婚には応じない」と言い、双方が譲らなければ調停は成立しません。

このとき、妻が退去したくない理由が「引っ越し費用が出せない」ということであれば、「夫側が引越費用を負担する代わりに妻に退去してもらう」などを提示することで解決できることもあります。

どのような場合であっても、相手がなぜその条件に固執するのかを把握し、意見を擦り合わせ、柔軟に対応していくことが重要になります

訴訟になった場合の見通しを持つ

調停は話し合いの手続きですので、必ず成立するとは限りません。折り合いがつかなければ調停不成立となり、訴訟に進むことも想定しなければなりません。

訴訟に進むと裁判所の判断に委ねることになります。つまり、状況によっては相手方に有利な判決がくだされる可能性があるということです

結果的に「譲歩してでも調停で離婚しておけばよかった」ということにもなりかねません。

訴訟に進んだらどういう結果になるのか、譲れる部分はどこかを意識しながら調停に臨むことが大切です。

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離婚調停不成立後の手続きを有利に進めるためには

離婚調停不成立後の手続きを有利に進めるためには

離婚調停は約半数が不成立または取下げという結果で終わっています。ここからは離婚調停不成立後の手続きを有利に進めるためのポイントについて紹介します。

相手方の主張を把握しておく

訴訟に進んだ場合、争点となっている部分について自分が有利となるような証拠を提出する必要があります。

しかし、「自分にとって有利」と思っている証拠は、場合によって「相手方にとっても有利」となり、相手側の「思う壺」となるリスクもあります。

そのため、相手方が何を主張しているのか、どのような点を争いたいのかを把握しておくことで、リスクを回避しながら自分にとって有利となる証拠を提出できる可能性があります

離婚裁判に進んだときに備え、調停の段階で相手方の主張を把握し、「訴訟に進んだときの相手方の出方」を予測しておきましょう。

隠し持っている証拠を相手に悟られないようにする

こちら側が相手の出方を見ているのと同様に、相手方もこちら側の出方を見ている可能性があります。

離婚訴訟で出そうと隠し持っている証拠があれば、相手方に悟られないようにする必要があります。

相手方がこちらの隠し持っている証拠を知れば、それと矛盾しないような嘘を考え、主張される可能性があります

ただし、証拠によっては調停で提出したほうが良いものもあるため、弁護士と相談しながら慎重に進めることが重要です。

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調停不成立とするタイミングを見極める

離婚調停が不成立とならなければ離婚訴訟に進むことができません。

離婚は調停で話し合いを続けたほうが良いケースもあれば、離婚訴訟を起こし、裁判所の判断に委ねたほうが良いケースもあります

どちらのほうが良いのか、不成立とするタイミングはいつが良いのかなどは一概には言えません。

弁護士に相談し、どちらのほうが適切か、裁判に進むとどうなりそうかなどアドバイスをもらいながら進めていくことをおすすめします。

まとめ

離婚調停ではやってはいけない行動や不利になる発言があります。

離婚調停を行う際は、ここで紹介した言動に注意しながら、先の見通しも踏まえ、慎重に臨む必要があります。

離婚調停を弁護士に相談・依頼することで、相手の出方や先の見通しを踏まえながら有利に進めやすくなります。

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