離婚届の書き方を徹底解説!注意点を押さえて正しく書こう!

基礎知識
離婚届の書き方を徹底解説!注意点を押さえて正しく書こう!

離婚は離婚届を役所に提出し、受理されることで成立します。離婚届は記入事項が多いだけでなく、分かりにくい部分もあるため、注意が必要です。

今回は離婚届の正しい書き方を注意点と合わせてまとめました。この記事を参考に、漏れなく正確に離婚届を完成させましょう。

目次
  1. 離婚届を書く前にすべきこと
    1. 離婚条件を決めておく
    2. 証人を決める
    3. 離婚後の戸籍について考えておく
    4. 離婚協議書を作成する
  2. 離婚届の入手方法
    1. 役所や守衛室で受け取る
    2. ダウンロードする
  3. 離婚届の書き方と記入例
    1. 離婚届の記入例(サンプル)
    2. 届出の日付・届出先の宛名
    3. 氏名・生年月日
    4. 住所
    5. 本籍・本籍地の筆頭者氏名
    6. 父母の氏名・父母との続き柄
    7. 離婚の種別
    8. 婚姻前の氏にもどる者の本籍
    9. 未成年の子の氏名
    10. 同居の期間
    11. 別居する前の住所
    12. 別居する前の世帯のおもな仕事・夫妻の職業
    13. その他
    14. 届出人の署名・捺印
    15. 証人の署名・捺印
    16. 連絡先
  4. 離婚届を書く際の注意点
    1. 協議離婚の場合は夫婦それぞれが自署する
    2. 印鑑は実印か認印を使用する
    3. 氏名は婚姻時のものを記入する
    4. 記入を間違えた際は訂正印を
  5. 離婚届と一緒に提出が必要な書類
    1. 戸籍謄本
    2. 申立人の印鑑
    3. 調停調書の謄本 - 調停離婚の場合 -
    4. 判決確定証明書など - 裁判離婚の場合 -
  6. 離婚届の提出方法
    1. 離婚届の提出先
  7. 離婚届が受理されないケース
  8. まとめ

離婚届を書く前にすべきこと

離婚届を書く前にすべきことがあります。以下で詳しく見ていきます。

離婚条件を決めておく

離婚条件は離婚届を書く前に決めておくことが重要です。

「とにかく早く離婚したい」「離婚条件は離婚してから決めれば良い」と思うこともあるでしょう。

しかし、離婚後に離婚条件を決めようと思っても、相手方と連絡が取れなくなったり、話し合いが進まないというケースも少なくありません

離婚届を書くなら、事前に離婚条件を決めておきましょう。

証人を決める

調停や裁判で離婚を決めた場合は必要ありませんが、夫婦の話し合いで離婚を決めた場合は離婚の際に証人が2人必要です

離婚届に記載する証人は成人(満20歳以上)2名です。証人は夫婦関係にあってもかまいませんが、捺印の際、違う印鑑を押す必要があります。

成人であれば証人は誰を選んでもかまいません。どうしても見つからない場合は離婚届証人代行サービスを利用するのも良いでしょう。

離婚後の戸籍について考えておく

結婚に伴い、氏が変更した人は、通常、離婚と同時に旧姓に戻ります。これを復氏と言います。

ただし、離婚後3か月以内に所定の手続きを行うことで離婚後も婚姻時の姓を名乗ることができます(婚氏続称制度)。

離婚後に旧姓に戻った人は原則として婚姻前の戸籍に入ります。しかし、両親が離婚しても子供の氏や戸籍は変更されません。

婚姻時に氏が変更した人が親権を持つ場合は、必要に応じて「子の氏の変更許可」「入籍」などの手続きを行わなければなりません

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離婚協議書を作成する

離婚について話し合った内容は、離婚協議書を作成し、書面の形で残しておきましょう

離婚協議書を作成しなくても離婚届を提出できますが、離婚後に「そんな約束をした覚えはない」と言われる可能性も否定できません。

また、離婚協議書を作成したら、強制執行認諾文言付きの公正証書にしておくことをおすすめします。

こうしておくことで、離婚で取り決めた内容を履行しない場合に、裁判を経ることなく強制執行を行うことができます。

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離婚届の入手方法

離婚届は以下の二通りの入手方法があります。

役所や守衛室で受け取る

離婚届は市区町村役場・役所の戸籍をあつかう窓口で受け取ることができます。役所の営業時間外は守衛室などで受け取ることもできます。

ダウンロードする

役所に行かなくても、HPから離婚届をダウンロードすることもできます。

ただし、自治体によってはダウンロードした離婚届を受理しない場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

離婚届は全国共通ですので、住所地のある市区町村に限らず、どの市区町村役所・役場からも入手できます

例えば、東京都江東区と大阪府大阪市の離婚届は下記からダウンロードすることができます。

なお、大阪市の離婚届のように、すでに届け先の市区町村の役所名が記入されている場合は、訂正線による訂正が必要です(訂正印は不要)。

詳しくは住所地を管轄する役所にお問い合わせください。

離婚届の書き方と記入例

離婚届の書き方と記入例

ここから、離婚届の書き方と記入例について見ていきます。

離婚届の記入例(サンプル)

離婚届の記入例については、以下の東京都新宿区の例を確認してください。

参考:新宿区「離婚届の見本

なお、離婚届には役所が記入する欄もあるため、自分が記載しなければならないのはどの欄かを詳細にチェックする必要があります。

離婚届は記入欄が多く、チェックを入れる箇所は見逃しやすいので注意しましょう

届出の日付・届出先の宛名

離婚届を提出する年月日を記入します。離婚届が受理されれば、届出を受け付けた日が離婚の成立日となります

郵送で提出することもできますが、この場合は離婚届が役所に届いた日が届出日になり、離婚の成立日になります。

なお、離婚届を郵送で提出する際は、離婚届が役所に届く日を予測できないため、郵送する日付を記入しておけば大丈夫です。

離婚届の提出は市区町村の役所です。そのため宛名は届出先の市区町村の長と記入しましょう。例えば、新宿区役所に提出する場合は「新宿区長殿」となります。

氏名・生年月日

氏名は、夫婦それぞれの婚姻中の姓と名を戸籍どおりに記入しましょう。戸籍上は旧字体でも、普段は常用漢字を使用されているという方は特に注意が必要です

氏名と併せて夫婦それぞれの生年月日も記入します。

基本的に日本の公的文書や役場への届け出は和暦が使われているため、生年月日は西暦ではなく昭和や平成と和暦を使用するほうが無難です。

住所

住所は、住民票に記載されているものを記入します。

別居状態であり、住民票を移している場合は、移転後・現時点での住民票に登録されている住所を書きましょう。

一方、住民票を移さずに別居している場合は住民票に書かれた住所を記載することになります。

離婚届を出すと同時に転居届も提出する場合は転居先の住所を記載します

番地や号など住所欄に余計な印字がされている場合は横線で消しておきましょう。

また、住所は「-」を使って略さず、番地・号・マンション名・号室などと丁寧に記載しましょう。

本籍・本籍地の筆頭者氏名

本籍地は戸籍謄本に記載されている本籍を記入しましょう。

筆頭者氏名は戸籍の一番目に記載されている人です。本籍地の住所が分からない場合は、本籍地が記載された住民票を取得することで確認できます

外国籍の場合は本国法に則った手続きが必要な場合があります。必ず本国法を確認するようにしましょう。

父母の氏名・父母との続き柄

夫婦それぞれの父母の氏名を記入し、長男・長女、二男・二女など父母との続き柄も併せて記入します。

一般には次男・次女が使われていますが、法律上は二男・二女を使用するため注意しましょう

父母が婚姻関係にあるとき、母親の姓を記載する必要はありませんが、離婚している場合は氏名を記入する必要があります。

離婚の種別

離婚の種別は6種類あり、該当の項目にチェックを付ける選択方式です。

  • 協議離婚
  • 調停
  • 審判
  • 和解
  • 請求の認諾
  • 判決

以上のなかから選びましょう。

協議離婚では夫婦双方の署名・捺印が必要なことを紹介しましたが、調停調書や判決確定証明書があれば離婚届と併せて提出することで相手方の署名捺印が不要となります

調停離婚・裁判離婚の場合は離婚が確定した日付も記入しましょう。

婚姻前の氏にもどる者の本籍

婚姻前の氏に戻る者について、夫か妻か、元の戸籍に戻るのか新しい戸籍を作るのかを選択し、チェックを入れます。併せて、該当者の本籍と氏名を記入しましょう。

離婚後も双方婚姻中の姓を名乗る場合は空欄でかまいません。この場合、「離婚の際に称していた氏を称する届」を3か月以内に提出する必要があります

元の戸籍に戻る場合は該当者の父親など元の戸籍の筆頭者名を記入します。新しい戸籍を作る場合は戸籍の筆頭者は該当者本人となります。

未成年の子の氏名

未成年の子供がいる場合は子供すべての氏名を記載します。親権者を得る側に子供の名前を記載するため、親権者が決まっていないと離婚届は受理されません

離婚届の右側には、未成年の子供がいる場合に、面会交流・養育費の分担を取り決めているのか確認する欄があります。

子供を養育する責任は、離婚したあと、子供が成人するまで負い続ける義務があります。

養育費は、教育費・医療費などすべてを踏まえる必要があります。離婚届にも子供の利益を最優先に考えなければならないことが記載されています。

同居の期間

婚姻した日もしくは同居し始めた日のどちらか早い方について、開始日を記載しましょう。明確に分からない場合は、おおよそでかまいません。

「別居をしたとき」という欄については、別居状態が合った場合は「いつから別居したのか」を記入します。

別居していない場合は空欄、転居する予定があるなら転居日を記入します

別居する前の住所

離婚する前に別居を始めた場合は、夫婦で生活していた最後の住所を都道府県名から記入しましょう。別居していなければ、空欄のままにしておきましょう。

別居する前の世帯のおもな仕事・夫妻の職業

別居する前の世帯のおもな仕事については、世帯の主な収入源について、大まかな仕事の分類を6種類のなかから選びます。

農業やサービス業、勤めに出ていたのか無職だったのか、など該当する欄にチェックを入れます。そのうえで、夫婦の職業を一般的な職業名称で記入してください。

職業の分類番号については提出する役所の窓口で確認しましょう。

なお、夫婦の職業欄は国税調査が実施される年のみ記入する必要があり、それ以外は記入する必要はありません

その他

現在の父母が養父母である場合、養父母の氏名は「その他」欄に氏名と続き柄を書きましょう。「父母の氏名・父母との続き柄」の欄には、実の父母と続柄を記載します。

ただし、特別養子の場合は、戸籍上親子とされるため、実の父母と同様父母の氏名・父母との続き柄の欄に記入します。

届出人の署名・捺印

夫婦それぞれ届出人の署名欄にサインをして、認印もしくは実印で押印します。代筆は認められておらず、相手のサインを偽造した場合は処罰の対象となります。

シャチハタやゴム印は認められていないので受理されない可能性があり、注意が必要です。

また、離婚する時点では夫婦の名字は同じなので、それぞれ違う印鑑を用意して使用しましょう

証人の署名・捺印

協議離婚時の証人については、離婚届の右側に、署名・押印・生年月日・住所・本籍を記入してもらいましょう。

離婚届の証人は、「当事者の離婚について知っている」という意味です。証人になったからといって当人らは法律上何らかの責任を負うわけではありません

証人の依頼をする際は、上記のことについて伝えておくとスムーズに承諾してもらえるでしょう。

連絡先

書類の不備や修正について役所から連絡が来る場合もあるので、日中に連絡がつく連絡先を記入する必要があります。

離婚届を書く際の注意点

離婚届を書く際の注意点

離婚届の書き方について説明しました。

ここからは、離婚届の記入について紹介した事項以外の注意点や重要事項について解説します。

間違いがあると役所に再度出向いたり修正の手間がかかるため、提出前に確実に受理されるように今一度確認しておきましょう。

協議離婚の場合は夫婦それぞれが自署する

離婚届は離婚する夫婦それぞれが自署しなければならず、代筆は認められません

調停や裁判で離婚する場合は離婚届を提出する人の自署と印鑑だけで問題ありません。もう一方は空欄のままで大丈夫です。

印鑑は実印か認印を使用する

離婚届で使用するのは実印または認印のみです。シャチハタやゴム印は認められません。

氏名は婚姻時のものを記入する

離婚届が受理されるまでは、まだ離婚が認められていません。離婚届に氏名を記入する際は婚姻時のものを記入しましょう

記入を間違えた際は訂正印を

離婚届の記入時に間違えてしまった場合は二重線を引いて訂正印を押しましょう。修正テープや修正液での訂正は認められないため、注意してください。

また、間違えてもいいように鉛筆や消えるボールペンで書くのはNGです。必ず消えないペンで漏れなく記入するようにしましょう。

正しく訂正していればいくつ間違っても受理されるため、新しく書き直すのが面倒だったり、相手に書き直しを頼みたくないなどの事情がある場合でもしっかり訂正してあれば問題ありません。

また、当人の訂正を必要としない箇所の軽微な離婚届の訂正には、あらかじめ欄外に捨印を押しておくことで何度も修正に赴かなくても、戸籍事務担当者の対応が可能となるため便利です。

もちろん、項目によっては捨印では対応できないこともありますので、注意しましょう。

離婚届と一緒に提出が必要な書類

離婚届と一緒に提出が必要な書類

離婚届の提出には、離婚届のほかに下記についても同時に準備が必要となります。

戸籍謄本

離婚届の提出先が本籍地以外の場合は戸籍謄本もしくは戸籍全部事項証明書の提出が必要となります

戸籍全部事項証明書は戸籍を電子化したもので、従来の戸籍謄本と同様のものとなります。

なお、戸籍の載っている全員分の証明が戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)、戸籍に載っている一部の人についての証明は戸籍個人事項証明書(戸籍抄本)です。

取得する証明書を間違わないよう注意しましょう。

必要な書類が戸籍謄本か、戸籍全部事項証明書かは自治体によって違います。離婚の際は本籍地を管轄する役所にあらかじめ確認しておきましょう。

また、本籍地以外の所在地に離婚届を出す場合、本籍地の戸籍謄本を取得するには時間がかかります。

通常、1週間~10日程度で取得できますが、それ以上かかる可能性もあるため余裕を持って役所に請求しておきましょう。

申立人の印鑑

調停離婚・裁判離婚の場合は申立人の印鑑が必要となります

離婚の種別の選択時に調停離婚・裁判離婚の場合は相手方の署名が不要になることを解説しました。

印鑑に関しても調停離婚・裁判離婚の場合は家庭裁判所が離婚の確定を認めているため相手方の捺印は必要ありません。

一方、協議離婚の場合は、夫婦両方の捺印が必要なので注意してください。

どちらか一方が提出する場合は相手方の捺印がしっかりと押してあることを確認しましょう。

調停調書の謄本 - 調停離婚の場合 -

調停離婚をした場合は調停調書謄本が必要です。

調停調書とは調停離婚の成立時に書記官が作成する書類です。家庭裁判所で調停委員を介して相手方と話し合った合意内容が記載されます。

記載された内容は、裁判の判決と同様の効力を持ち、元夫婦双方に内容を守る義務が課されます。

義務を守らなかった場合は、すぐ強制執行を行い、守られなかった内容について強制的に履行させることが可能です。

調停調書の謄本は、作成後裁判官・書記官の立ち合いのもと、内容の確認が行われます。

  • 慰謝料や養育費の金額
  • 支払い日の記載ミスがないか
  • 合意した内容に漏れはないか
  • 自分の主張や双方の合意内容に解釈の違いはないか

など注意して確認しましょう。

なお、調停調書の謄本は申請しなければ受け取ることができないため、調停成立後、速やかに申請を行いましょう

また、調停離婚の場合、調停成立後10日以内に調停調書の謄本と離婚届を併せて提出する必要があります。

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判決確定証明書など - 裁判離婚の場合 -

裁判で離婚した場合は判決確定証明書などが必要です。裁判離婚の場合は裁判がどのように決着したかによって必要な書類が変わります。

  • 審判離婚:審判書の謄本と確定証明書
  • 和解離婚:和解調書の謄本
  • 認諾離婚:認諾調書の謄本
  • 判決離婚:判決書確定証明書と判決書の謄本

調停離婚同様、これらの書類を取得するには手続きが必要です。また、裁判離婚も確定してから10日以内に離婚届を提出しなければなりません。

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離婚届の提出方法

離婚届に記入を終え、必要書類を準備したら離婚届を提出します。離婚届の提出方法は「窓口に出向く」「郵送する」の二通りがあります。

なお、提出は夫婦が揃って出向く必要はありません。どちらか一方が提出すれば問題ありません。

離婚届の提出先

離婚届の提出先は各市区町村役場・役所の戸籍を取り扱う窓口です。これは郵送の場合も同様です。

どちらか一方が提出した場合は、提出しなかった側に離婚届の受理通知が郵送されます

離婚届が受理されないケース

離婚届を提出すると、受理された際、役所・役場に依頼すれば離婚届受理証明書がもらえます。

一方、以下のような場合は離婚届が受理されないことがあります。

  • 子供の親権者が決まっていない
  • 夫婦の一方が「離婚届不受理申出」届を提出していた場合

離婚届不受理申出とは、相手が勝手に離婚届を提出した場合に受理されないようにするものです。

「離婚届不受理申出」届には有効期限がありません。そのため、数年前に提出された場合であっても効力があります。

この場合、「離婚届不受理申出」届を提出した本人が離婚届を提出するか、不受理申出取下書を提出する必要があります

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まとめ

離婚届の書き方と注意点について解説しました。

離婚届は状況によって必要な書類や書き方に注意が必要です。何度も役所に足を運ばなくて済むよう、しっかりと確認しておきましょう。

当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚届の書き方をはじめ、離婚問題で役立つ情報が満載です。ぜひお役立てください。

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