夫婦喧嘩から仲直りする方法|やってはいけない行動と夫婦喧嘩を減らすコツ

基礎知識
弁護士監修
夫婦喧嘩から仲直りする方法|やってはいけない行動と夫婦喧嘩を減らすコツ

「夫婦喧嘩は犬も食わない」という言葉をご存知ですか?

「夫婦喧嘩はすぐ仲直りするから、他人が仲裁に入るまでもない」という意味だそうです。

しかし、一口に夫婦喧嘩と言っても、うまく仲直りができずに関係が悪化してしまうケースもあります。

この記事では、夫婦喧嘩から上手に仲直りする方法を解説します。

目次
  1. 夫婦喧嘩の主な原因
  2. 夫婦喧嘩から仲直りする方法
  3. 夫婦喧嘩から仲直りするまでの流れ
  4. 夫婦喧嘩から仲直りする際にやってはいけないNG行動
  5. 夫婦喧嘩を減らすためには
  6. 夫婦喧嘩から離婚に発展しそうな場合の対処法
  7. まとめ

夫婦喧嘩の主な原因

夫婦喧嘩の主な原因には以下のようなものがあります。

【金遣い】

金銭感覚の違いや相手の金遣いの荒さが原因で夫婦喧嘩になるケースは非常に多いです。

例えば、子供や家計のために妻が節約に励んでいるというのに、夫が自分の好きなことに多くのお金を使っているケースです。

「接待ゴルフがある」「会社の飲み会が続いている」など、あらかじめお金の使途や金額などを妻に相談していればまだ良いでしょう。

しかし、断りもなく家のお金を使い続けていれば、妻の不満や怒りは溜まる一方です。

もちろん、「事前に相談すれば何にいくら使っても良い」というわけではありません。

しかし、金銭感覚は人によって違いますし、どこからが浪費となるかも各家庭の経済状況によって異なります。

お金の使い方には正解があるわけではありません。

お金を使う側は事前に家族に相談したうえでお金を使うこと、お金を使ってもらいたくない場合は家計の状況を具体的に相手に示すことが大切です。

【家事・育児の分担】

バブル崩壊以降、共働き家庭が増えています。

共働きとはいえ、「家事・育児は女性の仕事」と考えている男性も少なくありません。

このような場合、妻は働きながら家事や育児をこなすことになるため、不満が溜まってしまいます。

また、夫は平等に家事・育児を分担しているつもりでも、妻側の負担が大きい場合や内容に偏りがある場合は不満が生まれやすくなります。

例えば、以下のようなケースです。

  • 子供が熱を出したときは「妻が仕事を休むもの」と思っている
  • 家事や育児について、「妻の仕事を手伝っている」と思っている
  • イクメンぶっているが、家のなかでは育児をしない
  • 子供と遊んでいても、子供が泣き出したり、おむつを替えたりするときは妻に頼む など

【生活態度】

夫婦とはいえ、これまで別々に生活していた人が一緒に生活しているわけです。生活習慣や価値観が異なるのは当然でしょう。

「こんな小さなことで怒るのか」と思うことでも、積み重なるうちにストレスが溜まってしまいます。

生活習慣や価値観の違いで衝突が起きやすいことには以下のようなものがあります。

  • トイレから出るときに便座を上げたまま
  • 洗面所以外で歯磨きをする
  • 部屋を出るときに電気を消さない
  • 脱いだ服を脱ぎっぱなしにされる など

一緒に暮らすうちに生活習慣や価値観を擦り合わせ、歩み寄れれば良いでしょう。

しかし、話し合いができなかったり、歩み寄ろうとしなかったりする場合は衝突が起きやすくなります。

【子供の教育方針】

子供に対する教育方針も人それぞれ違います。

親は「自分ができなかったこと」や「子供のときにやっておきたかったこと」など、自分の経験や価値観をベースに教育方針を考えることが多いです。

経験も価値観も夫婦で違うわけですから、子供の教育方針が合わないこともあります。

しかし、相手の意見を聞こうとせず、自分の理想だけを押し通そうとしていては喧嘩が増える一方です。

【言葉遣いや物の言い方】

同じことを言っても、言葉遣いや言い方で衝突が起きることもあります。

軽い気持ちで言ったことや冗談のつもりが相手の気持ちを傷つけたり逆なでしたりすることもあるのです。

自分にとって当たり前のことが、相手にとって当たり前かどうかはわかりません。

感情に任せて伝えるのではなく、相手の立場を考えて話すことがコミュニケーションの基本です。

夫婦喧嘩から仲直りする方法

夫婦喧嘩から仲直りする方法

ある程度夫婦喧嘩をしてしまうのは仕方がありません。大切なのは、そのあとの仲直りの方法です。

【自分にも悪いところがある場合は心から謝罪する】

夫婦喧嘩から仲直りするためには、心から相手に謝罪することが大切です。

自分に非があれば謝罪するのは当然です。

しかし、仲直りができていないのは、自分の非を認めず謝罪できないことが原因というケースがほとんどです。

仲直りしたいのであれば、頭を冷やし、自分の非を認めて誠心誠意謝罪しましょう。

一方、相手に非があるにも関わらず、意地を張ってしまい謝罪しようとしないこともあるでしょう。

このような場合は、「わかってあげられなくてごめんね」「きついことを言ってごめんね」など、敢えてこちらから謝罪してみるのも一つの方法です。

喧嘩の原因を作った側は、自分が悪いことを理解していながらプライドが邪魔して謝罪できないこともあります。

相手にもよりますが、こちらから謝ることで相手は非を認めざるを得ず、反省を促せることもあります。

【夫婦で考え方が違う場合はしっかり話し合う】

前述のとおり、夫婦の考え方が違うのは仕方がないことです。しっかりと話し合い、歩み寄りながら乗り越えることが大切です。

【手紙やメールなどで気持ちを伝える】

直接謝罪できれば良いですが、話し合ううちに喧嘩になってしまうこともあります。

このような場合は、直接話すのではなく、手紙やメールで気持ちを伝えることをおすすめします。

口頭で話すより冷静になれますし、自分の気持ちや経緯を整理して伝えることができます。

【些細なことは水に流す】

考えてみると、言葉遣いや言い方など些細なことが喧嘩の原因だったというケースも少なくありません。

それなのに、互いに意地を張ってギスギスしているのはもったいないことです。

このような場合は、仲直りのタイミングを逸してしまう前に、笑って水に流すほうがうまく行くこともあります。

【夫婦で美味しい食事や共通の時間を楽しむ】

喧嘩に限らず、美味しい食事や共通の時間を楽しむことは二人の距離を縮めることにつながります。

本を正せば、夫婦喧嘩はコミュニケーション不足によることがほとんどです。

自分の考えを伝えたり、相手が考えていることや悩んでいることを聞いたりするなど、互いの考え方を知ることが大切です。

夫婦喧嘩から仲直りするまでの流れ

仲直りしたいからといっていきなり行動を起こすと相手に警戒される可能性があります。

夫婦喧嘩から仲直りするまでの流れを見ていきます。

【一日時間を置く】

夫婦喧嘩中は互いにヒートアップしており、冷静な判断ができない状態です。

「謝れば済むだろう」と安易な気持ちで謝罪しても、本当に反省しているかどうかは相手に伝わります。

むしろ、「謝れば済むと思われている」「下に見られている」と相手の気持ちを逆なでしてしまうリスクもあります。

一度頭を冷やし、喧嘩にいたるまでの経緯を冷静に分析し、策を練ることが重要です。

【さりげない挨拶やスキンシップで相手の反応を見る】

仲直りしたいと思っても相手が応じてくれるかはわかりません。まずはさりげなく挨拶をして相手の反応を見てみましょう。

一番取り入れやすいのは、朝起きたタイミングで「おはよう」と挨拶することです。

起きてから時間が経つと喧嘩のことをいろいろ考えがちですが、寝起きは喧嘩のことなど忘れている可能性もあります。

仲直りのジャブを打つには絶好のタイミングと言えるでしょう。

言葉より行動のほうが取り入れやすいという方は軽いスキンシップもおすすめです。

あくまで相手の反応を見るためですので、抱きついたりキスをしたりするのではなく、手や背中に軽く触れる程度に留めましょう。

【謝罪や話し合いなどで仲直りを図る】

仲直りに応じてくれそうだと思ったら、謝罪や話し合いで仲直りを図りましょう。

きっかけがつかめない場合はメールやLINEをしたり、簡単なプレゼントを渡してみたりするのも良いでしょう。

夫婦喧嘩から仲直りする際にやってはいけないNG行動

夫婦喧嘩から仲直りする際にやってはいけないNG行動

夫婦喧嘩から仲直りをする際、絶対にやってはいけないことがあります。

【過去の話を持ち出す】

仲直りしたいなら、過去の話を持ち出してはいけません。

「あのときもこうだった」と、過去の話をし始めると収拾がつかなくなり、仲直りどころではなくなります。

【理屈で相手を追い込む】

仲直りする際は、双方が自分の非を認めて相手方に謝罪するのが理想です。

浮気などのように相手が全面的に悪いケースもありますが、一般的に喧嘩は双方に問題があることがほとんどです。

理屈で相手を追い込み、謝罪させようとしてはいけません。

【感情的になって「離婚する」と言う】

「離婚する」は一番言ってはいけないセリフです。

離婚は婚姻関係を解消するということです。仲直りや関係修復とは真逆の意味になります。

特に相手方も感情的になっている場合、売り言葉に買い言葉で離婚へと進んでしまう可能性もあります。絶対に口に出してはいけません。

夫婦喧嘩を減らすためには

夫婦喧嘩を減らすためには

夫婦喧嘩を減らすにはどうすれば良いのでしょうか。

【夫婦は所詮他人であると心得る】

夫婦とはいえ、別々の生活を送っていた二人が一緒に生活しているわけですので、所詮は他人です。

価値観や生活習慣が違うのは当たり前だと心得ておきましょう。

他人ですから、「言わなくてもわかってくれるはず」という考えは捨ててください。

話し合ったりコミュニケーションを取ったりしながら互いへの理解を深めていくことが大切です。

【相手に期待しすぎてはいけない】

「わかってもらえるはず」「やってくれるはず」などと相手に期待してはいけません。

前述のとおり、夫婦は他人ですからわからなくて当然です。期待しすぎるから、期待に反した言動に対して腹が立つのです。

「信頼はするけど期待しすぎない」 このさじ加減が良好な夫婦関係を維持するために重要なのです。

【日頃から感謝や労いの言葉を伝える】

夫婦喧嘩を減らすためには、日頃から良好な関係を維持しておくことも大切です。

相手がやってくれたことに感謝し、労いの気持ちを伝えましょう。

感謝されたり、労わってもらったりすれば誰だって気分が良くなるものです。

「もっと頑張ろう」「家族を大切にしよう」と思うようになれば儲けものです。

【夫婦にとって適切な距離感を保つ】

夫婦によって適切な距離感は違います。

コミュニケーションを取ることは重要ですが、「一人の時間がほしい」「ゆっくり過ごしたい」というときもあります。

このような場合は無理にコミュニケーションを取ろうとせず、一人の時間を楽しむことも大切です。

夫婦喧嘩から離婚に発展しそうな場合の対処法

紹介した方法では仲直りができそうにないと判断した場合はどうすれば良いのでしょうか。

【夫婦カウンセリング】

話し合いや誠心誠意謝罪をしても関係修復が見込めない場合は夫婦カウンセラーに相談すると良いでしょう。

夫婦カウンセラーとは、夫婦関係をより良くするためのカウンセリングを行う専門家です。

夫婦カウンセリングは夫婦二人で受けるのが一般的ですが、一人でカウンセリングを受けられるところもあります。

夫婦カウンセリングは初回無料というのが一般的です。

まずは無料カウンセリングを受けてみて、良さそうだと思ったら継続するというのが良いでしょう。

なお、夫婦カウンセリングの値段はカウンセラーによって違うため、事前に確認しておくことも重要です。

【夫婦関係調整調停(円満調停)】

夫婦関係調整調停(円満調停)は、裁判所の調停手続きによって夫婦関係の修復を図る方法です。

夫婦だけで話し合いをすると感情的になってしまい、関係が悪化することも少なくありません。

円満調停では、夫婦が互いに顔を合わせることはなく、調停委員を介して話し合いを行います。

配偶者ではなく、調停員に対して話をするので冷静に話がしやすく、第三者として客観的な意見をもらうこともできます。

ただし、円満調停はあくまで話し合いですので、必ずしも解決するとは限りません。

調停不成立となった場合は離婚訴訟を起こされる可能性もあります。

まとめ

夫婦喧嘩から仲直りする方法について解説しました。

「仲が良いほど喧嘩する」と言いますが、仲直りの仕方を間違えると関係修復が難しくなることもあります。

ここで紹介した方法を試し、円満な解決を目指しましょう。

どれだけ関係修復を図っても仲直りができず、離婚問題に発展しそうだという場合はすぐに弁護士に相談することをおすすめします。

当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚問題に強い弁護士を厳選して掲載しています。ぜひお役立てください。

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