離婚後の養育費を多くもらうには?相場を知ってできる限り多く請求しよう!

親権・養育費
離婚後の養育費を多くもらうには?相場を知ってできる限り多く請求しよう!

「養育費っていくらもらえるの?」「離婚して数年経ったけど後から養育費って請求できるかな?」このような悩みを持った方はいらっしゃいませんか?

離婚後の養育費の相場観や養育費を請求できるケースには、どのような規定があるのでしょうか。難しいと思われがちな内容ですが、離婚時の養育費を適切にもらうために、丁寧に解説していきます。

目次
  1. 離婚による養育費が請求できるケースとは
    1. 請求できるケース
    2. 請求できないケース
  2. 離婚後の養育費を多くもらうには
    1. 養育費の相場について
    2. 養育費の計算方法
    3. 養育費を多くもらえるケース
  3. 離婚が成立した後に養育費を請求できるのか
  4. 養育費として請求が可能なものとは
  5. 請求そのものは厳しい
  6. まとめ

離婚による養育費が請求できるケースとは

養育費は、経済的・社会的に自立していない子供が、自立した生活が送れるようになるまでの監護・教育に必要とされている費用です。

代表的な養育費の内容は、子供の「生活費」「教育費」「医療費」で、具体的には以下のような費用が該当します。

  • 子供用のおもちゃ
  • ミルクやおむつ代
  • 学校の教材・文房具・カバン
  • 学校・習い事・塾の授業料
  • 入院費や予防医療の費用

まずは、どのようなケースで養育費を請求・獲得できるのかを見ていきましょう。

請求できるケース

養育費は成人前の20歳以下の子供を持つ両親に、支払い義務が課せられています(20歳になる月まで)。

母子及び寡婦福祉法に、両親それぞれについての扶養義務が明記もされています。 そのため、養育費を請求できるケースは、20歳以下の子供がいる場合ということができます。

子供がいる夫婦は、親権者を決めないと離婚ができない法律が存在します。一般的に、離婚後は親権者のみが子供を養育監護していくこととなります。

しかし、両親の子供に対する扶養義務は、父親・母親が離婚した後もなくなることはありません。子供の心と身体の成長に対する責任は、親としての「最低の義務」と考えられているからです。

そのため、一般的に親権者の決定とあわせて、離婚後の養育費の支払いについての詳細も決めていきます。 しかしながら、実際に適切な養育費を受け取っているケースは、3割以下であると言われています。

また、養育費の支払いに関しては「義務」であることから、相手が支払わない場合には、最終手段として親権者側は強制執行の手続きが可能です。 強制執行とは、行政が個人に代わって強制的に手続きを行うことです。

養育費を支払わない相手には、銀行口座や給料を差し押えることが可能となります。 ただし、離婚時の養育費に関する合意を公正証書にしており、なおかつ「強制執行承諾文言」があることがスムーズな強制執行に必要な要素となっています。

請求できないケース

前項で紹介した通り、子供が20歳以上である場合は、経済的・社会的に自立しているとみなされ、養育費の支払いが義務付けられていません。 そのため、子供が成人した後であることが、養育費を請求できないケースと言えるでしょう。

しかし、例外も存在し、成人していても大学など進学している場合は、金銭的に独立しているとは考えられず、養育費支払いの対象となる可能性があります。 また、3親等以内の親族には、生活扶助義務があるという民法877条の規定があります。

そのため、成人後であっても、子供が最低限度の生活が送れない経済力・身体的な問題がある場合は養育費を支払わなければなりません。

ただし、この生活扶助義務は、成人前の扶養義務(生活保持義務)と違い、扶養者に金銭的な余力がある場合にのみ発生します。

20歳以上の子供に対して、3親等以内の親族として経済的な支援を要求する場合は、養育費ではなく「扶養料」と名目が変わる可能性もあります。

一部、支払い義務のある元配偶者が、病気などの理由で支払えない場合は、減額や免除の調停が可能です。

生活保護を受けていたり、長期間働けない場合には、支払いが免除されるケースもあります。 しかし、養育費の支払い義務は、自己破産してもなくなりません。そのため、相手にお金がある状態であれば養育費の請求することができます。

離婚後の養育費を多くもらうには

離婚後の養育費を多くもらうには

親として養育費の支払いが絶対の義務であるため、子供が未成年であれば養育費自体は獲得できるでしょう。しかし、先述した通り、子供の成長や教育に必要な金額を受け取っているケースは少ないことが現状です。

ここからは、離婚後の生活を少しでも楽なものにするため、養育費を少しでも多くもらうための情報を紹介していきます。

養育費の相場について

養育費の相場は、さまざまな要素から決まっています。そのため、各家庭の状況によって支払われる養育費の額が大きく変わります。

  • 養育費の支払い義務者の基礎収入
  • 養育費の受取り者(親権者)の基礎収入
  • 子供の人数 ・子供の年齢

上記の養育費の決定に必要な要素から、養育費の具体的な金額例をご紹介します。

【具体例①】
・養育費の支払い義務者の基礎収入:年収400万円(給与所得)
・養育費の受取り者(親権者)の基礎収入:年収100万円
・子供の人数:1人
・子供の年齢:0~14歳

参考養育費の月額:3~4万

【具体例②】

・養育費の支払い義務者の基礎収入:年収500万円(自営業)
・養育費の受取り者(親権者)の基礎収入:0円(専業主婦)
・子供の人数:3人
・子供の年齢:第1子15~19歳, 第2,3子0~14歳

参考養育費の月額:10~11万円

養育費支払いの全体平均としては、父親からが月額約4.3万円、母親からが月額3.2万円となっています。

養育費の計算方法

続いては、前項で紹介した養育費相場の算定をどのように行ったのか、解説していきます。

協議離婚などでは、弁護士などの専門家を介さず、離婚が決まります。そのため、適切な養育費を決められていないケースも珍しくありません。 簡単に各家庭の参考養育費が算出できるため、確認していきましょう。

現在、家庭裁判所では、「養育費・婚姻費用算定基準表」 という資料を参考に、養育費の決定を行っています。 必ずしも、算定基準表通りの養育費と決まっているわけではないため、あくまで参考価格として見てみましょう。

この算定表は、東京と大阪の裁判官が共同で研究・算定した資料で、養育費の決定において広く活用されています。

算定表は、子供が1~3人いる場合を想定し、それぞれの子供の年齢が「0~14歳」「15~19歳」の2区分に分けて金額が表示されています。

表の縦軸は「養育費の支払い義務者の基礎収入」、横軸は「養育費の受取り者(親権者)の基礎収入」です。そして、縦軸・横軸の交わる箇所の金額が養育費の参考となります。

また、自営業なのか給与所得者であるのかでも、養育費は変わるため、各家庭に該当する項目から養育費を算出してみましょう。

子供が複数いる場合、子供ごとの養育費を出すことも可能です。0~14歳の子供であれば「55」、15~19歳の子供であれば「90」という子供の指数と算定表の養育費を使って算出します。

【具体例】
養育費の支払い義務者の基礎収入:年収300万円(給与所得)
・養育費の受取り者(親権者)の基礎収入:年収100万円
・子供の人数:2人
・子供の年齢:第1子15~19歳, 第2子0~14歳

参考養育費の月額:4~5万円

【計算例】
※養育費月額5万円の時 第1子15~19歳の養育費:5万円×90÷(55+99)=約3万円
   第2子0~14歳の養育費:5万円×55÷(55+99)=約2万円

養育費を多くもらえるケース

算定表はあくまで参考価格であるため、場合によっては、養育費が増額される可能性があります。 ここでは、算定表以上の養育費をもらうことができるケースを紹介します。

子供が大病を患っている・障害があるなど医療費がかかる場合

子供によっては障害など特別な理由から、医療費が大きくかかる可能性があります。この場合は、今後の医療費に考慮して養育費が増額される可能性が高くなります。

子供の学習計画を具体的に示した場合

幼稚園から大学卒業まで、子供の成長・教育には1,000~2,000万円必要と言われています。金額の差は国公立・私立どちらに通うかで決まります。

また、塾や予備校などに通うことも考慮して計画を立てることで、子供に必要な教育に関する考慮がなされ、養育費が増額される可能性があります。

この時、受験費用や私立学校の年間授業料の平均など、公的機関の統計や民間企業のデータから客観的な情報を提示するようにしましょう。

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養育費を支払う話し合いをせずに離婚してしまう夫婦は少なくありません。 平成28年の厚生労働省の調査によると、元配偶者との間に養育費の「取り決めをしている」母子世帯は約42%、父子家庭は約20%となっています。

しかし、父親・母親ともに子供への扶養義務があり、扶養義務がなくなることはありません。そのため、離婚が成立していても養育費の請求は可能です。 また、養育費は子供の成長に必要なお金です。

子供ができるだけ経済的な理由で不自由を感じないで済むよう子供の権利についても考えてみましょう。

養育費として請求が可能なものとは

先述の通り、特別な理由があったり、きちんとした学習計画があれば、養育費の増額は可能です。

一方で、現在養育費をもらっていない場合、基本的に過去にさかのぼっての請求はできないことになっています。養育費として認められる支払いは、請求した時点以降のみです。

養育費の請求をしても、相手が支払わないなどの理由から、養育費請求の調停を改めて申し立てることができます。

この場合には、調停の申込より前に養育費を請求していた手紙やメールなどがあれば、申し立てた時点からの請求が可能となります。

請求そのものは厳しい

養育費の請求は、お互いに問題がなければ話し合いで決めることができます。 話し合いで養育費が決まれば公正証書化しておきましょう。

公正証書にしておくことで、公的な信頼性が優れており、相手が養育費を支払わなかった場合に養育費を回収しやすくなります。強制執行承諾文言も忘れず入れておきましょう。

しかし、相手が支払いを拒んでいる、家庭裁判所に調停を申し立てている、家庭裁判所で裁判となっている場合は、養育費の請求が容易とは言えません。

また、すでに離婚している場合には、養育費請求調停を家庭裁判所に申し立てを検討しましょう。申し立ての際は、以下の書類をご準備ください。

・調停申立書とその写し(子供一人当たり1,200円の印紙を貼付)
・子供の戸籍謄本
・自身の収入証明
   給与所得の給与明細・源泉徴収
 無職の場合は非課税証明書

生活保護受給者は生活保護受給証明 家庭裁判所の調停で、養育費を決めた場合「調停調書」が作成されます。この調停調書があれば、相手が養育費を払わなかった時に、裁判所が養育費の督促を行うことができます。

履行勧告と呼ばれるこの督促は、最終的には相手の財産を抑えるなど、強制的に養育費を回収していきます。

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まとめ

今回は、離婚時の養育費についてご紹介してきました。 養育費の支払いは、父親・母親に関係なく義務付けられています。

一方、受け取れる養育費額は、さまざまな要素によって細かく決められていることがわかりました。家庭裁判所が発表している「養育費・婚姻費用算定基準表」を活用すると簡単に参考養育費を知ることができます。

子供と子供を監護する親には、養育費の請求をする権利があります。離婚した後からでも請求は可能です。現在養育費をもらっていない母子世帯・父子世帯の方は、子供の成長に必要な養育費の請求を行うことができます。

厚生労働省が管轄する養育費相談支援センターでは、養育費に関する相談を電話やメールで受け付けています。まずは、このような専門機関に相談してみてましょう。

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