マリッジブルーで婚約破棄!慰謝料はどうなる?原因と乗り越え方を解説

結婚は人生の一大イベントです。苗字や住所が変わるだけでなく、仕事や人間関係まで変わることがあります。
結婚直後や結婚を控えた人は幸せいっぱいだと思われがちですが、マリッジブルーに陥り婚約破棄まで考える人もいます。
この記事では、マリッジブルーの原因や乗り越え方について詳しく解説します。
- 目次
マリッジブルーとは
マリッジブルーは結婚前後の男女に現れる症状の一つです。結婚はおめでたいことではありますが、環境や生活が大きく変わることに対して不安や後悔などの感情も生まれやすくなるのです。
マリッジブルーといえば女性特有の症状と思われがちですが、男性にも現れます。一般的に女性のほうが結婚による変化が大きいため、女性に多い傾向があります。
マリッジブルーの症状
マリッジブルーの症状は精神的なものだけでなく、身体的なものもあります。
- 精神的な症状
- 相手のことを本当に好きかどうかわからなくなる
- このまま結婚して良いのかわからなくなる
- 早まったと感じる
- 独身の友だちとの関係が壊れるのではないかと思う
- 他人との生活が不安になる
- 新しい土地で生活するのが不安になる など
- 身体的な症状
- 食欲不振
- 不眠
- 頭痛
- 倦怠感
- 過食 など
マリッジブルーの実態
結婚情報サイト「ゼクシィ」によると、新婦の約8割がマリッジブルーを経験したと答えています。
同サイトでは「新郎からマリッジブルーのサインを感じたか」という調査結果も掲載されています。それによると、「新郎がマリッジブルーである」と感じた女性は約3割という結果でした。
参考:ゼクシィ「花嫁の8割が経験!!花ムコは?マリッジブルーのリアル事情」
一方、株式会社テイクアンドギヴ・ニーズの調査によると、男性の約6割が「マリッジブルーになりそう」と回答しています。
このように、結婚前後は女性だけでなく、男性もマリッジブルーに陥りやすくなることがわかります。
参考:PRTIMES「【婚活者意識調査】男性が結婚式に意欲的な傾向あり。男性の59.2%が「結婚式にこだわりたい」と回答。」
マリッジブルーの原因
結婚前後の男女はなぜマリッジブルーに陥りやすくなるのでしょうか。以下で詳しく見ていきます。
生活が変化することに対する不安
多かれ少なかれ、結婚すると環境や生活が変わります。実家暮らしの場合、家族以外の人と生活するのが初めてということもあるでしょう。
また、一人暮らしが長い場合、自分の生活に他人が入ってくることということに抵抗を感じることもあるでしょう。
環境や生活の変化を受け入れられず、結婚生活に対して不安を感じてしまうのです。
実家を出ることへの不安
住み慣れた家を出て、知らない人ばかりの環境で生活するのは不安になるでしょう。
これまでは自分の家族に囲まれて生活していたけれど、今度は義両親や相手方の親族と付き合っていく機会が増えてきます。
自分の家族との関係が良好であればあるほど、「家族と離れたくない」「寂しい」と思うようです。
結婚相手はこの人で良いのかという不安
「この人で良かったのか」「もっと良い人がいたのではないか」
これらはマリッジブルーの典型的な悩みです。誰が結婚相手にふさわしいかということに対する答えはありません。延々と悩み続け、ネガティブ思考のループにはまってしまうのです。
結婚式の準備による疲れや結婚式への気持ちのすれ違い
結婚式の準備は、式場とのやり取りや招待状の発送などやらなければならないことがたくさんあります。結婚式の準備で疲れ果て、体調を崩す人もめずらしくありません。
また、同居を始めた時期と結婚式が近い場合、引っ越し準備も重なるため疲労が溜まってしまいます。
疲労が溜まると人はネガティブ思考になる傾向あるため、「結婚なんてしたくない」と思うことがあるようです。
一方、結婚式に対する気持ちのすれ違いもマリッジブルーの原因の一つです。
一般的に、結婚式は女性の思い入れのほうが強いもの。結婚式を盛り上げて行きたいと考える女性に対して、男性は面倒くさそうな態度で接することもあります。
どんどん準備を進めていきたい彼女と積極的になれない彼。すれ違いを感じてしまうのも無理はありません。
結婚で損をすると感じること
結婚は、状況によって退職を余儀なくされたり、働き方を変えなければならないケースもあります。このとき、せっかく築き上げたキャリアを失うことで「損をした」と感じることがあります。
これは、キャリアウーマンなど、仕事が好きでやりがいを感じている女性に多いようです。
結婚してもしなくても人生に与えられた時間は同じです。結婚すれば彼と過ごす時間が増えるわけですから、何らかの時間を減らす必要があるわけです。
仮に結婚後も仕事を続けていたとしても独身のときとまったく同じ働き方ができるとは限りません。ネガティブに考えるのではなく、これを機会に彼との生活を有意義にすることを考えましょう。
また、仕事を辞めたからといって、それまで築いたキャリアがすべて無駄になるわけではありません。前向きに考えましょう。
マリッジブルーになりやすい人の特徴
マリッジブルーになりやすい人の特徴として「心配性」があります。一方、楽天的で「なんとかなるさ」と考えられる方はマリッジブルーにはなりにくいでしょう。
また、心配性であるにもかかわらず、「結婚は楽しいに違いない」「結婚すれば幸せになれるはず」など結婚への期待が大きすぎるのも良くありません。
こういった思考の方が結婚生活で壁にぶつかると、「こんなはずじゃなかった」「やっぱり結婚すべきじゃなかった」と落ち込み、離婚に発展することがあるからです。
マリッジブルーで婚約破棄したほうが良いケースとは
マリッジブルーで婚約破棄をしたほうが良いケースというのもあります。以下で詳しく見ていきます。
マリッジブルーを理由に浮気をした場合
マリッジブルーのときは「本当に彼(彼女)で良いのか」と考え、ほかの異性に気持ちが動くこともあります。
また、「結婚相手がマリッジブルーで機嫌が悪いから」という理由でほかの異性に気持ちが傾くこともあります。
理由が何であれ、婚約者がありながらほかの異性と肉体関係を持つような人は、結婚しても何かにつけて浮気を繰り返す可能性が高いです。
結婚前の浮気であっても、法的に婚約していることが認められれば慰謝料請求ができます。自分の場合は慰謝料請求が可能かどうか知りたい方は弁護士に相談してみると良いでしょう。
関連記事≫≫
婚約とは|法的な意味や婚約破棄で慰謝料請求する際の証拠について解説!
離婚に強い弁護士の選び方って?弁護士選びで失敗しないポイント。
マリッジブルーで暴力や暴言が出た場合
マリッジブルーが原因で暴力をふるったり、暴言を吐くような場合も婚約破棄を検討すべきでしょう。
結婚すればいろいろなことがあります。マリッジブルーごときで暴力をふるったり暴言を吐くような人は、結婚後にエスカレートする可能性があります。
「結婚前に相手の素性を知れてよかった」と考え、婚約を破棄することをおすすめします。
協力して乗り越えようという気持ちが見えない場合
結婚すれば楽しいことばかりではありません。辛いことや悲しいことなど、いろいろなことを二人で力を合わせて乗り越えていかなければなりません。
マリッジブルーに陥ったときに寄り添う姿勢を見せず、こちらの話に耳を傾けることもない場合、結婚後のトラブルも乗り越えていくことができません。
マリッジブルーの乗り越え方
マリッジブルーは時間が解決してくれることがほとんどです。それでも、何とかして乗り越えたいと思うのも自然なことです。ここからはマリッジブルーの乗り越え方について紹介します。
二人でじっくり話し合う
マリッジブルーを乗り越えるには、まず二人でじっくり話し合うことが基本です。
「話し合っても何も解決しない」と思うかもしれません。しかし、相手に話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になりますし、相手と気持ちを共有できれば信頼関係も深まるはずです。
気分転換をする
結婚式や引越し準備で追われているわけでなければ、気分転換に好きなことをするもの良いでしょう。
友達と飲みに行く、一人旅をするなど、どんなことでもかまいません。一人で悶々とするのは避けましょう。
結婚によって得られるメリットを考える
結婚を決めたということは結婚することにメリットがあると考えたからではないでしょうか。
「大好きな彼(彼女)と一緒にいる時間が増える」「一緒に暮らすことで経済的な負担が軽減する」など、結婚によって得られるメリットを考えてみるのも大切です。
「何とかなる」と考えてみる
マリッジブルーは一時的なものがほとんどです。深く考えず、「何とかなる」と思うことも大切です。
病院を受診したりカウンセリングを受ける
マリッジブルーとはいえ、不眠などの症状が続いたり、悪化するような場合は精神科や心療内科など病院を受診することをおすすめします。
病院以外にもカウンセリングを受けるほうが効果的な場合もあります。
マリッジブルーで婚約破棄したときの慰謝料
マリッジブルーなど正当な理由がないのに婚約破棄された場合は相手方に対して慰謝料を請求できます。
慰謝料相場は100万円程度になりますが、以下のような事情によって数十万~300万円になる可能性もあります。
- 結婚準備を進めていたか
- 退職の有無
- 交際期間の長さ
- 妊娠中
- すでに子供が生まれている
- 中絶させられた
- 相手方に不貞行為や暴力・暴言などがあったかどうか
- 婚約破棄される側に非があるかどうか など
なお、婚約破棄による慰謝料を請求するには、婚約していたことを法的に立証できる証拠が必要になります。
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婚約破棄による慰謝料はいくら請求できるの!?徹底解説!
慰謝料請求は弁護士に!慰謝料の解決実績・解決事例が豊富な弁護士とは
まとめ
マリッジブルーは一時的なことがほとんどです。あまり深く考えず、「何とかなる」と捉えることも重要です。
もちろん、マリッジブルーによって相手方に問題行動が現れた場合は婚約破棄を検討したほうが良いこともあります。婚約破棄で慰謝料請求を考えたら弁護士に相談することをおすすめします。
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