コロナDV|外出自粛や在宅勤務で離婚や暴力や虐待が増える理由と対処法

DV・モラハラ
弁護士監修
コロナDV|外出自粛や在宅勤務で離婚や暴力や虐待が増える理由と対処法

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、DVや虐待の増加が懸念されています。

この記事ではコロナによってDVや虐待が増える理由や対処法について解説していきます。

目次
  1. 新型コロナウイルス感染拡大の影響でDVや虐待が増えている
  2. コロナでDVや虐待が増加する理由① -ストレスが溜まる-
  3. コロナでDVや虐待が増加する理由② - ストレスの捌け口がない-
  4. コロナでDVや虐待が増加する理由③ - 外部との連絡手段がない-
  5. コロナDVで離婚できるのか
    1. DVで離婚が認められるには
    2. 離婚する前にすべきこと
    3. DVを理由に離婚するなら弁護士に依頼する
  6. まとめ

新型コロナウイルス感染拡大の影響でDVや虐待が増えている

新型コロナウイルスの影響で外出規制が行われている欧州ではDVや虐待の通報が増えていると言われています。

一方、緊急事態宣言の発令により日本でも外出自粛が要請されています。そのため、日本も欧州のようにDVや虐待が増えるのではないかと懸念されています

実際、SNS上でもコロナによるDVや虐待を危惧するつぶやきが見られます。

コロナでDVや虐待が増加する理由① -ストレスが溜まる-

コロナがきっかけでDVや虐待が増加する理由の1つに「ストレスが溜まる」というのがあります。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、リモートワークや在宅勤務を導入する企業が増えていますが、家で仕事をすることに馴染めない人もいます

また、休校措置によって子供が家にいると、子供の声がうるさくて仕事に集中できないこともあります。

一方、今回のコロナウイルス禍によって会社が倒産したり、失業するケースもあります。失業して収入が減ると不安になり、大きなストレスとなります。

さらに、妻から「収入が減った」「生活が苦しい」などの小言を言われるとストレスが増大することは容易に想像できます。

コロナでDVや虐待が増加する理由② - ストレスの捌け口がない-

新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるためには、外出を控え、3つの密(密閉・密集・密接)を避けることが有効とされています。

政府の緊急事態宣言を受け、商業施設や集会場などで一時的に閉鎖するところも増えています。

スポーツジムやカラオケなどでストレスを発散していた人はストレスの捌け口がなくなるため、配偶者や子供をストレスの捌け口にしてしまうのです

コロナでDVや虐待が増加する理由③ - 外部との連絡手段がない-

外出自粛や在宅勤務によって、夫婦が顔を合わせる時間が増えます。

暴力を振るわれたとき、すぐに外部へ連絡できれば良いのですが、配偶者の目があるためなかなか連絡できません

誰にも相談できないうちに、被害はどんどんエスカレートしていくのです。

コロナDVで離婚できるのか

コロナDVで離婚できるのか

新型コロナウイルスの感染拡大によってDVや虐待が増える理由について解説しました。では、コロナがきっかけのDVを理由に離婚できるのでしょうか。

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コロナ離婚|感染拡大をきっかけに離婚を考える理由と離婚できるのかを解説

DVで離婚が認められるには

通常は夫婦が話し合いを行い、合意できれば離婚は可能です。しかし、DVの場合、夫婦での話し合いは避けたほうが良いでしょう

もし、離婚を切り出せば、加害者の暴力がエスカレートする可能性があります。

DVを理由に離婚する場合は離婚調停から始めます。

離婚調停とは調停委員を介して夫婦が話し合いを行う離婚の手続きです。離婚調停は裁判所の手続きではありますが、あくまで夫婦の話し合いで解決を図る方法です。

調停が不成立となった場合は離婚裁判へと移ります。裁判で離婚が認められるためには、民法で定めた下記の5つの離婚理由が必要です。

  • 不貞行為
  • 悪意の遺棄
  • 3年以上の生死不明
  • 回復の見込みがない強度の精神病
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由

DVを理由に離婚する際は「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するとみなされる必要があります。

つまり、「DVによって婚姻関係が破綻している」と判断される必要があるということです。

なお、新型コロナウイルス禍によって緊急事態宣言の対象となった地域では、5月6日までに予定されていた裁判の延期手続きが進められています。

民事裁判についてはほとんどの期日が取り消されていますが、人身保護や倒産、DVなど緊急性の高い裁判は継続して行われます。

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離婚する前にすべきこと

DVで婚姻関係が破綻していると判断されるためには、DVの事実を立証する必要があります。

しかし、DV夫(妻)は被害者のスマホや持ち物をチェックしていることも多く、証拠の保管方法に注意が必要です。

命の危険が迫っている場合は証拠集めより逃げることを優先しましょう

最寄りの警察や配偶者暴力支援センターに連絡し、身の安全を確保することが大切です。

参考:男女共同参画局「配偶者暴力支援センター(http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/pdf/center.pdf)」※1

なお、コロナウイルス禍で電話がつながりにくいことが予想されます。ほかにもDVに関する相談窓口がありますので紹介します。

法務省「女性の人権ホットライン」 TEL 0570-070-810

男女共同参画局「DV相談ナビ」 TEL 0570-0-55210

警察へ通報する前にまず相談したい場合は「警察相談専用電話」#9110

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夫(妻)の暴力から逃れたい! DVの証拠集めとうまく逃げる方法とは。

DVを理由に離婚するなら弁護士に依頼する

DV被害に遭っている方は精神的に疲弊していることも多く、どう対処すべきか判断できないこともあります。

仮にDV夫(妻)から逃げることができても、どうやって離婚を進めれば良いかわからないこともあるでしょう。

このような場合、弁護士が間に入ることで、身の安全を確保して離婚を進めることができます。また、どうやって証拠を集めれば良いかについてもアドバイスしてもらえます。

「子供がいるから離婚できない」「私さえ我慢すれば良い」などと考えてはいけません。

子供の前でDVを行うことは面前DVといい、心理的に虐待することに値します。自分だけでなく、子供のことも考えて適切な行動をとりましょう。

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まとめ

コロナウイルス禍ではDVの相談をしたくても加害者の目が気になって連絡できないこともあります。しかし、自分一人で離婚や別れ話を切り出すのは絶対にやめましょう。

当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚やDVに強い弁護士を多数掲載しています。電話だけでなく、メールでも連絡が可能ですので、ぜひお役立てください。

※1 男女共同参画局「配偶者暴力支援センター

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