コロナ離婚|感染拡大をきっかけに離婚を考える理由と離婚できるのかを解説

その他離婚理由
弁護士監修
コロナ離婚感染拡大をきっかけに離婚を考える理由と離婚できるのかを解説

コロナ離婚が話題となっています。新型コロナウイルス禍は夫婦や家族関係にも影響をおよぼしているのです。

この記事では新型コロナウイルスがきっかけとなる離婚=コロナ離婚について解説します。

目次
  1. 新型コロナウイルスの感染拡大で離婚を考える人が増えている
  2. コロナをきっかけとした離婚が増える理由①-神経質の加速
  3. コロナをきっかけとした離婚が増える理由②-常に一緒にいることがストレス-
  4. コロナをきっかけとした離婚が増える理由③-危機意識の違い-
  5. コロナをきっかけとした離婚が増える理由④-育児のストレス増加-
  6. コロナをきっかけとした理由で離婚ができるのか
    1. 夫婦の話し合いで合意できれば離婚できる
    2. 裁判で離婚が認められるには民法上の5つの離婚理由が必要
  7. コロナに対する価値観の違いだけでは離婚は認められにくい
  8. まとめ

☝この記事の内容を動画でも解説しています

新型コロナウイルスの感染拡大で離婚を考える人が増えている

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、コロナがきっかけで離婚を考える人が増えています。実際、SNS上でもコロナ離婚に関するつぶやきが多く見られます。

コロナをきっかけとした離婚が増える理由①-神経質の加速

コロナをきっかけとした離婚が増える理由の1つに「神経質の加速」があります。

今回の新型コロナウイルス禍に限らず、東日本大震災などのような緊急時は、人間の性格の良い面だけでなく悪い面も強く表れる傾向があります。

平常時は「ちょっと神経質な人だな」という程度で特に気にならなかったとしても、緊急時には顕著に表れることがあるのです。

新型コロナウイルスはワクチンや治療薬がないため、感染を予防するしか方法がありません。

そのため、手洗いやうがい、アルコールによる殺菌や除菌などをパートナーに要求しすぎることで夫婦間のトラブルに発展することがあるのです

一方、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、テレワークや在宅勤務を導入する企業も増えています。夫婦で顔を合わせる時間が長くなると、どうしても相手の嫌なところが目につくようになります。

また、仕事から疲れて帰ってきたときに、まるで汚いものを扱うかのように除菌だの、殺菌だのと言われてしまうと「何のために働いてきたのだろう」と思ったり、人生を否定されたように感じることもあります。

以前から夫婦関係にストレスを抱えていた人が新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけで離婚を決意したというケースもあります。

コロナをきっかけとした離婚が増える理由②-常に一緒にいることがストレス-

人間関係には適切な距離感というものがあります。それは夫婦や家族であっても同じです。

「亭主元気で留守が良い」などと言うように、夫婦関係を良好に保つには適度に距離が離れているほうが良いケースもあるのです

テレワークや在宅勤務の導入により夫婦で顔を合わせる時間が長くなると、適切な距離が保てなくなります。適切な距離が保てなくなると、不快に感じてイライラすることも増えます。

配偶者が家でウェブ会議をしたり、仕事に集中している場合、家族は音を立てないように気を遣うため、居心地が悪くなります。

また、いつも優しい夫(妻)が仕事でイライラしているのを見ると嫌悪感を抱くこともあるでしょう。

コロナをきっかけとした離婚が増える理由③-危機意識の違い-

3つ目の理由はコロナに対する危機意識の違いです。新型コロナウイルスは日々感染者数が増加しており、予断を許さない状況です。

こういった緊急時はデマや誤情報も増えるため、冷静に判断し、報道に踊らされず、「正しく怖がること」が重要になります。

危機意識が低い人のなかには、新型コロナウイルス禍において「避けたほうが良い」と言われる大規模イベントやライブなどに平気で出かける人もいます。

しかし、パートナーがこのような行動をとると、危機意識が高い人は嫌な気持ちになることは容易に想像できるでしょう。

コロナウイルスの感染確率の高い場所から帰宅したパートナーを汚いものを見るような目で見てしまうこともあるかもしれません。

一方、危機意識が低い側は、「そんなに汚いものを見るような目で見なくても良いじゃないか」「自分のことが嫌いなのではないか」などと考え、価値観の違いが顕著に表れます

また、プライベートならともかく、仕事で仕方なく満員電車に乗らなければならなかったり、人混みに出なければならないこともあります。

このような場合であっても否定的な言葉をかけられたり、汚いものを見るような目で見られてしまうと、「家族のために働いているのになぜこんな扱いを受けるのか」と考えることもあるでしょう。

コロナをきっかけとした離婚が増える理由④-育児のストレス増加-

新型コロナウイルスの影響で一斉休校の措置がとられました。在宅勤務によって夫婦で過ごす時間が増えるのと同様に、一斉休校により子供と過ごす時間も増えることになります。

幼い子供が家にいると「今日の昼食はどうしよう…」「子供1人で留守番をさせられない…」など、さまざまなことを考えなければならず、妻のストレスは増大します

育児ストレスが増えたからといって直ちに離婚原因につながるとは限りませんが、夫婦間のストレスに育児のストレスが加わることで離婚原因に発展するリスクが高くなるのです。

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コロナをきっかけとした理由で離婚ができるのか

コロナをきっかけとした理由で離婚ができるのか

ここまで、新型コロナウイルスをきっかけに離婚が増える理由を説明しました。では、これらの理由で離婚することはできるのでしょうか。

夫婦の話し合いで合意できれば離婚できる

基本的に、夫婦間の話し合いで合意できればどのような理由であっても離婚できます。話し合いで離婚が成立しない場合は離婚調停、離婚裁判(訴訟)へと進みます。

調停は調停委員を介して夫婦間で合意を図る方法ですが、裁判は裁判官に離婚の判断を委ねることになります。

裁判で離婚が認められるには民法上の5つの離婚理由が必要

裁判へ進んだ場合、民法で定める5つの離婚理由がなければ離婚が認められません。なお、民法で定める5つの離婚理由は以下となります。

  • 不貞行為
  • 悪意の遺棄
  • 3年以上の生死不明
  • 強度の精神病
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由

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「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまるかどうか

前述の5つの離婚理由のうち、コロナ離婚は「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかどうかが重要になります。

「その他婚姻を継続し難い重大な事由」で離婚が認められるためには、不貞行為や悪意の遺棄といったほかの4つと同程度に重要とみなされなければ裁判で離婚は認められません

コロナに対する価値観の違いだけでは離婚は認められにくい

ここまで説明したとおり、コロナ離婚の背景には夫婦の価値観の違いがあります。この価値観の違いが「夫婦関係が修復困難である」と証明できなければ、離婚は認められにくくなります

一方、外出自粛によってDVやモラハラなどの被害が増えていると言われています。

DVやモラハラの頻度や程度によっては離婚が認められるケースもあります。詳しくは弁護士にお問合せください。

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まとめ

コロナ離婚について解説しました。

コロナウイルス禍のような緊急時は人間の内面や価値観が大きく表れます。しかし、価値観の違いだけで離婚を認めてもらうのは難しいと言わざるを得ません。

一方、コロナはあくまできっかけにすぎず、離婚にいたる理由はもっと別のところにあるケースもあります。

「自分の場合は離婚が成立するのか」など、詳しいことは離婚に強い弁護士にご相談ください。

当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚問題に強い弁護士を多数掲載しています。ぜひお役立てください。

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