不倫から結婚できる?不倫(浮気)相手と再婚するリスクと知るべきこと
相手が既婚者だとわかって交際していても、交際を続けるうちに不倫相手と結婚したいと考えるようになることもあるでしょう。
長く一緒にいるほど愛情は増しますし、二人の絆も深まります。しかし、不倫相手と結婚することには多くの障害やリスクが伴います。
この記事では、不倫相手と再婚する前にあらかじめ知っておきたいリスクについて紹介していきます。
- 目次
不倫から結婚(再婚)を考えるようになるきっかけ
最初は割り切った関係だと思っていても、不倫関係が長くなるほど関係性が深くなっていきます。
最初から「不倫から再婚」を考える人は少ないと思いますが、きっかけやタイミングによっては不倫相手との結婚を考えるようになることもあります。
では、どんなきっかけで結婚を意識するようになるのでしょうか。
不倫相手との間に子供ができたとき
一番大きなきっかけになるのは、不倫相手との間に子供ができた場合です。
不倫相手との子供を自分の配偶者と育てることは現実的ではないため、配偶者と離婚するという選択肢を取るのが一般的です。
一人で育てるという人もいますが、子供の将来や生活を考えると再婚して一緒に育てたいと考えることもあるでしょう。
夫(妻)との関係が悪化したとき
不倫をしているにも関わらず、夫婦仲はうまく行っているケースも多いです。
しかし、何らかの理由で夫婦仲が悪くなったとき、不倫相手と会っている時間が癒しになってきます。
こうした期間が長く続くことで不倫相手と一緒にいる時間のほうが心地良く感じ、再婚を考えるようになるのです。
不倫相手を手放したくないと思ったとき
不倫相手にほかの異性の影が感じられたときや不倫相手が関係を解消しようとしているときに、「手放したくない」と考えることもあるでしょう。
自分のものだと思っていた相手が急に立ち去ろうとすれば、引き留めたくなる心理が働きます。
特にライバルが現れると「手放したくない」という気持ちが強くなるため、再婚を考えるようになる場合があります。
不倫から結婚(再婚)することはできるのか
不倫関係から結婚(再婚)したというカップルは芸能人だけでなく、実際に存在します。
きちんとお互いがパートナーとの関係を清算し、法律的な手続きを踏めば再婚は可能です。
不倫からの結婚は、さまざまな障害を乗り越える必要がありますが、その分前向きに将来を築けることもあります。
しかし、不倫からの再婚はメリットばかりではなくデメリットや障害が多いことを知っておかなければなりません。
不倫相手との結婚(再婚)は難しい
不倫から結婚(再婚)は理屈では可能ですが、現実に話を進めていくことは難しいものです。
不倫をする既婚者は「不倫していても家庭は大切」と考えているケースが多いため、離婚に踏み切ることはほとんどありません。
また、いくら自分と不倫相手が離婚して再婚することを望んでいたとしても、配偶者と離婚しなければ再婚はできません。
そもそも、離婚はスムーズに進むとは限りません。そのため、不倫からの再婚は難しくなります。
このように、不倫からの結婚は非常に多くの壁を乗り越える必要があります。まずは不倫相手との結婚を本当に望んでいるのか冷静に考えることが大切です。
不倫相手と結婚(再婚)するリスク
不倫相手との結婚(再婚)にはリスクがあります。どんなリスクがあるのか知ったうえで、覚悟を決める必要があります。
慰謝料を請求される可能性がある
不倫によって不倫相手の家庭を壊せば、相手の配偶者から慰謝料を請求される可能性があります。
既婚者同士の不倫(ダブル不倫)の場合、不倫相手の配偶者だけではなく、自身の配偶者からも慰謝料請求されることも考えられます。
そのため、高額な慰謝料を払うリスクを考えておかなければなりません。
不倫の慰謝料金額は100~300万円が相場となり、決して安いものではありません。
仕事や職を失う可能性がある
社内不倫の場合、もし不倫が会社に発覚すれば会社での自分の評判を下げることになるでしょう。
周りの目もあるので会社に居辛い雰囲気になり、退職せざるを得ないような場合もあります。また、状況によっては何らかの処分を受ける場合もあります。
周囲からの信頼を失うかもしれない
不倫は社会的な印象が悪いため、周囲から厳しい目で見られる可能性があります。
不倫がバレれば家族や友人、会社、近所の人など周囲から白い目で見られることは覚悟しておかなければなりません。
信頼を失って疎遠になる友人なども出てくるでしょうし、家族との関係も悪化する可能性があります。
不倫相手と再婚して幸せになれる人の特徴
不倫相手との再婚にはリスクが伴います。それでも再婚したいという人もいるでしょう。では不倫相手と再婚して幸せになれる人の特徴を紹介します。
夫婦関係がすでに破綻していた
元々、夫婦仲が冷え込んでおり、不倫の有無に関わらず夫婦関係が破綻していたという場合、離婚するのは時間の問題だったとも言えます。
このような場合、婚姻関係を継続することを強く望んでいるとは考えにくく、不倫から再婚してもトラブルが起きにくいと言えます。
配偶者との離婚に真摯に対応した
そもそも、配偶者と離婚しなければ再婚自体できません。
夫婦関係がどうであれ、離婚を切り出すのは不倫をした側(有責配偶者)になります。
配偶者の気持ちに十分に向き合い、離婚後の配偶者の生活に配慮するなど、可能な限り真摯に対応しましょう。
こうすることで、恨みを買いにくく、周囲からの反発も抑えやすくなります。
離婚してから再婚までの期間を十分に空けた
離婚後すぐに再婚すると、「家庭のことを顧みず不倫相手と再婚することばかり考えていた」と受け取られかねません。
離婚から再婚までの期間を十分に空けることで、再婚後の風当たりが弱まります。
子供がいる場合、子供の幸せをしっかりと考えた
配偶者との間に子供がいた場合、子供のことが気になるのは当然です。
乱暴な言い方ですが、配偶者は大人ですので自分で生きていくことはできます。しかし、子供が幼い場合、自分で生きていくことはできません。
両親の離婚によって生活は変わってしまいますし、片親に育てられることで経済的に困窮する恐れもあります。
離婚して不倫相手と再婚すると決めた場合であっても、子供の幸せのことをしっかりと考え、離婚後に困窮しないよう努力しましょう。
相手にばかり求めすぎない
そもそも結婚は双方が協力して関係性や生活を築いていくものです。相手に求めてばかりいてはいずれ破綻してしまいます。
不倫相手との結婚生活をうまく続けるためにも、相手にばかり求めすぎず、互いに協力しながら関係性を築いていくことが重要です。
不倫から結婚(再婚)した人の末路
不倫相手と結婚ができた瞬間は、幸せいっぱいで明るい将来を思い描くものです。
さまざまな障害を乗り越えてきたため、「これからどんなことがあっても大丈夫」と考える人も多いでしょう。
では、不倫相手と結婚できたとしても本当に幸せになれるのでしょうか。
経済的に困窮する可能性がある
不倫から結婚できたとしても、家計は苦しくなる可能性があります。
自分が元配偶者や不倫相手の配偶者に慰謝料を支払わなければならないだけでなく、不倫相手にも同様に慰謝料の支払いが生じます。
また、再婚相手が住宅ローンを抱えている場合もあれば、養育費の支払いが必要な場合もあります。
しかも、不倫によって降格や職を失っているような場合であれば、収入は減ってしまいます。
不倫のすえの再婚は、負債を抱えてスタートすることも多く、経済的に辛い状況になり得ます。
周りから白い目で見られる可能性がある
不倫から再婚した場合、友人や職場、近所など周囲からは白い目で見られる可能性があります。
どんなに秘密にしていても、どこからか噂が広まってしまう可能性があり、周りから冷ややかな反応をされるかもしれません。
一方、不倫相手との間に子供ができてから再婚する場合や再婚後に子供ができることもあります。
このとき、自分たちだけではなく、生まれてくる子供も周囲からの影響を受ける可能性があるため、時間とともに後悔や罪悪感が強くなるでしょう。
また浮気されるかもしれない
浮気は「病気みたいなもの」と言われ、浮気をする人は何度も浮気をする傾向があります。
つまり、自分と不倫をするような人は、また不倫を繰りかえす可能性があるということです。
また、浮気していないとしても、「誰かに奪われないか」と不安な日々を過ごすことになります。
そのため、結婚できたとしても衝突が増え、破綻することも多いのです。
不倫相手と結婚(再婚)する前に考えるべきこと
不倫をしているときは相手に夢中になっているため、周りが見えなくなってしまいます。
不倫相手と結婚したいと思ったら、冷静になって考えるべきことがあります。
自分を大切にできるのは自分自身
恋愛をしていると自分には相手しかいないと思ってしまうことも多いでしょう。
相手も自分のことを大切にしてくれていると感じることもあるかもしれませんが、本当に大切に考えているならば既婚している状態で不倫関係を続けないはずです。
幸せになることを人に依存していると、いつまで経っても本当の幸せをつかむことができません。自分を一番大切にできるのは自分自身なのです。
慰謝料を支払う価値のある相手か
不倫がバレれば、相手の配偶者や自分の配偶者から慰謝料を請求される可能性が高いです。
不倫からの再婚を成就させることは、精神面だけではなく金銭面でも大きなダメージを受けるということを覚えておきましょう。
自分が結婚したいと思う相手は、苦労して慰謝料を支払い続けていくほどの価値がある相手なのか考え直してみてください。
相手の背負うものすべてを一緒に背負う覚悟はあるか
不倫のすえ結婚できた場合、不倫相手が受ける非難や養育費などの負担も一緒に背負うことになります。 相手の背負うものを一緒に背負っていく覚悟があるのか、冷静に考えてみましょう。
不倫をしている自分に酔うのはやめよう
不不倫をしていると、自分がまるで悲劇の主人公かのように思い込むこともあります。 会いたいときに自由に会えない辛さや関係をオープンにできない切なさなど、自分の置かれた状況に酔ってしまうのです。 自分に酔ってしまうと、冷静な判断ができなくなり、感情的な行動を取りがちです。 自分の立場や今後を考え直し、今の状況を見つめ直す必要があります。
それでも不倫相手と結婚(再婚)したいなら
前述のとおり、不倫相手と結婚(再婚)することは、金銭面でも精神面でも大きなダメージを受けます。
それでも「不倫相手と結婚したい」と考えるのであれば、結婚に踏み切る前に知っておいてほしいことがあります。
既婚者の「妻(夫)と別れる」は信用してはいけない
不倫ではよく「妻(夫)とは別れるつもりだ」「夫婦関係がずっとうまくいってない」などのセリフが使われます。
しかし、実際に不倫を持ちかけた既婚者が離婚を決意することは稀です。
「離婚する」という言葉を信じて自分もパートナーと決別したとしても、不倫相手はただ関係を続けるための口実だったというパターンもあります。
既婚者の言う「妻(夫)と別れる」という言葉を簡単に信用してはいけません。
養育費や慰謝料などの問題を解決しておく
離婚すると、財産分与や慰謝料などお金の問題が生じます。子供がいれば養育費も発生するため、離婚する前にきちんとお金の問題は解決しておくべきです。
これらの問題を解決しないまま結婚に同意してしまうと、結婚後の生活が苦しくなる可能性もあります。
離婚から再婚まで期間を空ける
不倫相手と再婚するにしても、再婚までの期間は十分に空けるべきです。
離婚直後に再婚すれば、「不倫からの略奪」という悪い印象がつくため、周囲からの風当たりは強くなります。
離婚からある程度の期間が空けば、風当りは弱くなり、「本当にお互いに必要な相手だったのだ」と周囲から見てもらえる可能性があります。
まとめ
不倫からの結婚(再婚)はとてもリスクは大きく、簡単なものではありません。仮に再婚できたとしても、背負うものは大きく、幸せになれるとは限りません。
ここで紹介した内容を肝に銘じ、自分にとって何が幸せなのかを今一度見つめ直すことが大切です。
関連記事≫≫
不倫のきっかけは身近にあった!バレるきっかけ&不倫で背負うリスクとは?
ダブル不倫(W不倫)で慰謝料を獲得する方法。慰謝料請求に意味がないことも?
浮気や不倫で慰謝料請求された人が知るべきことと慰謝料の減額方法
社内不倫が始まるきっかけは?リスクを知って上手に解決する方法
不倫のすえ略奪愛を選んだ人を待ち受けるリスクとは
都道府県から弁護士を検索する
離婚コラム検索
離婚の不貞行為のよく読まれているコラム
-
1位不貞行為弁護士監修2021.04.23旦那がマッチングアプリで浮気?夫が出会い系サイトを利用する理由と対処法最近はマッチングアプリで出会いを探す独身の男女が増えています。しかし、実は浮気相...
-
2位不貞行為弁護士監修2020.03.05不倫とは|浮気との違いや不倫の定義について解説「3年目の浮気」「七年目の浮気」など、結婚し、配偶者がいるにも関わらず浮気をして...
-
3位不貞行為弁護士監修2021.08.02不倫で脅迫された!「浮気をばらす」と言われたときの対処法不倫は多くの代償を伴います。慰謝料請求はもちろんですが、いざ不倫相手と別れようと...
-
4位不貞行為弁護士監修2020.06.23不倫から結婚できる?不倫(浮気)相手と再婚するリスクと知るべきこと相手が既婚者だとわかって交際していても、交際を続けるうちに不倫相手と結婚したいと...
-
5位不貞行為2021.01.13不倫・浮気を許すべき?許すメリット・デメリットと悩んだときの対処法夫もしくは妻に不倫されたことを知ったらショックですし、腹立たしく思うのは当然です...
新着離婚コラム
-
基礎知識2024.12.09ペーパー離婚とは?手続きの流れと注意点、メリット・デメリットを解説現行の民法では夫婦同姓が義務付けられています。そのため、結婚すると男女のどちらか...
-
財産分与弁護士監修2024.11.28離婚時の相手の財産の調査方法|よくある財産隠しの手口と対処法財産分与の話し合いは、夫婦がそれぞれ自分の財産について立証する資料を提示し、それ...
-
裁判・調停弁護士監修2024.10.28家事手続案内とは?家庭裁判所で相談できること、できない時の相談先家庭裁判所は家事事件と少年事件を扱う裁判所です。家事事件について悩みがあるものの...
-
財産分与弁護士監修2024.10.18株式の財産分与|評価方法や基準時、注意点を解説離婚の際、婚姻中に夫婦が築き上げた財産を公平にわけることになります。これを財産分...
-
その他離婚理由弁護士監修2024.09.27障害児の子育てを理由に離婚できる?離婚する前に考えるべきこと一般家庭と比べて障害児のいる家庭の離婚率は高いと言われています。これについて正確...
離婚問題で悩んでいる方は、まず弁護士に相談!
離婚問題の慰謝料は弁護士に相談して適正な金額で解決!
離婚の慰謝料の話し合いには、様々な準備や証拠の収集が必要です。1人で悩まず、弁護士に相談して適正な慰謝料で解決しましょう。
離婚問題に関する悩み・疑問を弁護士が無料で回答!
離婚問題を抱えているが「弁護士に相談するべきかわからない」「弁護士に相談する前に確認したいことがある」そんな方へ、悩みは1人で溜め込まず気軽に専門家に質問してみましょう。