LINE(ライン)は浮気(不倫)の証拠になる?裁判で使える証拠の集め方
夫(妻)が家のなかでもスマホを持ち歩くようになったり、頻繁に誰かと連絡を取るようになったりすれば、浮気を疑いたくもなるものです。
最近はLINE(ライン)でのやり取りが主流なため、浮気相手ともLINEでのやり取りを行っている可能性があります。
浮気の証拠を集めたいと考えた場合、LINEのトーク履歴は証拠として裁判で認められるのでしょうか。
この記事ではLINEで浮気を確認する方法や、裁判で認められるための証拠の集め方について解説します。
- 目次
LINE(ライン)で浮気をチェックする方法
LINEはIDを知っていればやり取りができるため、浮気でも利用されることが多いツールです。
LINEにはさまざまな機能があるため、使い方や設定から浮気をチェックする方法を紹介します。
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LINE(ライン)をロック(パスコード設定)している
スマホの本体にパスコードを設定してロックしている方は多いですが、LINEにもパスコードを設定することができます。
スマホの本体だけではなく、わざわざLINEにまでロックをしている場合は浮気をしている可能性があると考えられます。
見られると都合が悪いトーク内容や、浮気相手の情報を知られたくないと考えているのかもしれません。
LINEはアプリ自体にロックをかけることもできますが、トーク相手を個別にパスコード設定することも可能です。
個別にロックされている場合、ロックされている相手が浮気相手という可能性があります。
LINE(ライン)の通知設定を非表示にしている
初期設定のままであれば、LINEにメッセージが届くとスマホの画面にトーク相手の名前とメッセージ内容の一部が表示されます。
浮気をしている場合、メッセージ内容や名前を配偶者に見られてしまう恐れがあるため、LINEの通知設定を非表示にしているケースも多いです。
LINEは日常的に頻繁に利用するものなので、通知をわざわざ非表示にしている場合は浮気を疑っても良いでしょう。
LINE(ライン)のトーク履歴を削除している
履歴が削除されれば過去の内容を確認することはできません。
トーク履歴に証拠がなければ、浮気を疑われた際に相手は言い逃れができてしまいます。
そのため、浮気をしている場合、定期的に浮気相手とのLINEのトーク履歴を削除していることがあります。
トーク履歴を削除されている場合、名前があるにも関わらずトーク画面に内容がなく、まっさらな状態になっていたり、会話の始まり方が不自然になったりしていることがあります。
トーク相手のなかに名前を変えている人がいる
LINEのトーク相手の名前は、自分の好きなように変えることができます。
浮気をしていれば、LINEを見られても怪しまれないように名前を変更している可能性があります。
一般的に、同性の名前や取引先名、役職名など怪しまれないような名前に書き換えていることが多いです。
しかし、トーク内容を見れば不自然なやり取りになっているので浮気をしていることがわかるはずです。
名前とトーク内容が嚙み合っていないような場合には、トーク相手のプロフィールをタップして本来設定している名前を確認してみましょう。
浮気や不倫で離婚や慰謝料請求するためには
夫(妻)の浮気を理由に離婚や慰謝料請求をするにはどうすれば良いのでしょうか。
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不貞行為を立証できる証拠が必要
「浮気しているかもしれない」「証拠はないけれど浮気は絶対にしている」といった言葉だけで離婚や慰謝料請求をしても、主張は通りません。
浮気や不倫を理由に離婚や慰謝料請求をするためには不貞行為があったことを立証できる証拠を集めなければなりません。
不貞行為とは、配偶者以外の者と肉体関係を持つことを指します。
相手が不倫を否定している場合でも、不貞行為の事実を立証できる証拠があれば有利に進めることができます。
裁判で認められる浮気(不倫)の証拠
不倫や浮気を理由に離婚や慰謝料を争う場合、どんなものでも証拠として認められるわけではありません。
証拠を集める際は裁判で認められる法的に有効な証拠を集めることが大切です。
肉体関係があったと推認できる写真・動画
肉体関係があったと推認できるような写真や動画は不貞行為を証明する際に強い証拠となります。
例えば、肉体関係を持ったとされるホテルや一人暮らしをしている浮気相手の家に出入りする二人の顔が鮮明に写っている写真や動画であれば、不貞行為があったと推認されます。
ただし、こうした写真や動画を素人が追跡して撮影することは難しいため、興信所や探偵などプロに任せたほうがよいかもしれません。
ラブホテルの領収書
ラブホテルの領収書も不貞行為を立証する証拠として有効です。
夫(妻)の財布やバッグのなかからラブホテルの領収書が見つかった場合は証拠として保管しておきましょう。
LINE(ライン)やメールも組み合わせ次第で証拠になりうる
LINEやメールのやり取りだけでは不貞行為を裏付ける証拠としては弱いと言えます。
肉体関係はないものの連絡を取り合っていただけだという言い訳をされるケースも多いからです。
しかし、LINEやメールを単独で使うのではなく、ほかの証拠と組み合わせれば裁判で認められるような証拠にもなり得ます。
これについては次項で解説します。
LINE(ライン)やメールを裁判で有効な証拠にするには
LINEやメールをただ提出しただけでは有意な証拠とは認められない可能性があります。裁判で有効な証拠とするためにも次のことに注意しましょう。
LINE(ライン)やメールの画面を写真に撮って保存する
まずは、浮気相手とのLINEやメールの画面を写真に撮って保存します。
これは、浮気が発覚した時に証拠隠滅のために消去される可能性があるためです。
やり取りの証拠は数が多いほど相手が言い訳しにくくなるので、できる限り多く集めておきましょう。
LINEには過去のトーク履歴をメールで一括送信できる機能があります。
そのため、この機能を使えば自分のスマホやパソコンからやり取りをじっくりと確認することができます。
LINE(ライン)やメールの相手が本当に浮気相手か確認する
浮気相手と特定された人物とLINEやメールの相手が本当に同一であるか確認しましょう。
同一人物であると証明されなければ裁判で証拠として認められません。
また、浮気相手に慰謝料を請求する場合、浮気相手の名前や住所などの個人情報も必要になります。
トーク履歴から相手の名前や年齢、住所、職業などがわかるような会話を探して確認しましょう。
レシートや明細など証拠となりうるものをたくさん集める
LINEやメールの証拠を集めるだけではなく、財布のなかにあるクレジットカードの明細やレシートなども証拠として集めましょう。
浮気相手と利用したホテルやプレゼントのレシートや明細書、カーナビの記録など複数の証拠と組み合わせることで不貞行為の証拠として認められやすくなります。
できるだけ多くの証拠を集めておきましょう。
LINE(ライン)やメールで浮気の証拠を集める際のポイント
LINEやメールで浮気の証拠を集めたいけれど、どのようにすれば証拠を見つけられるのかわからない方も多いでしょう。
浮気を疑っていることや証拠を探していることが相手にバレれば、証拠を隠滅されてしまう恐れがあります。
LINEやメールから証拠を集める際は次のことに注意しましょう。
浮気を疑うような素振りを見せてはいけない
浮気の証拠を集めるためには、浮気を疑う素振りを見せてはいけません。
「浮気が疑われている」とわかれば、相手はバレないように行動するようになりますし、証拠を隠滅する可能性もあります。
普段と変わらない態度や会話をするよう心がけることが重要です。
相手のスマホを日頃から堂々とチェックする行為はNG
相手のスマホを日頃から堂々とチェックしていると、LINEやメールなど浮気相手との連絡をこまめに消されてしまいます。
削除されたLINEのトーク履歴やメールは見ることができないため、証拠集めが困難になります。
日頃から堂々とスマホをチェックするのはやめましょう。
チェック後は必ずスマホを元の状態に戻しておく
LINEやメールをチェックしたあとは、必ずスマホを元通りにしておきましょう。
置いていた場所や置いていた角度、スマホの画面なども元通りにしておきます。
元に戻さないでいると、こっそりスマホを見ていることに相手が気付き、浮気の証拠を消したり、警戒心を強めてパスコードを変えたりする可能性があり、証拠集めが困難になります。
LINE(ライン)をのぞき見するのは違法になるのか
浮気の証拠を集めるためにLINEをのぞき見することは、違法行為になる可能性があります。
場合によっては、刑事罰や民事上の責任を問われる可能性もあるため、以下のことに注意しましょう。
プライバシー侵害に問われる可能性がある
たまたま相手のスマホの通知が目に入ってしまったという程度であれば問題ありませんが、勝手にロックを解除してLINEをのぞき見した場合は「プライバシー侵害」に該当します。
プライバシー侵害は民法上の不法行為であり、慰謝料請求される可能性があります。
IDやパスワードを勝手に使うと不正アクセス禁止法違反
自分のスマホやパソコンから相手のIDやパスワードを勝手に使ってログインしたりアプリを開いたりすることは、「不正アクセス禁止法違反」に該当します。
不正アクセス禁止法違反は刑事罰の対象となり、相手が警察に被害届を出せば罰せられてしまう可能性があります。
また、普段と異なるスマホやPCからLINEにログインすると、LINEから「ログインがあったこと」を通知するメッセージが届きます。
メッセージの通知により、相手が被害届を出す・出さないに関わらず、不正にログインしようとしたことがバレる可能性があります。
自分のスマホやパソコンから相手のID・パスワード使ってログインしたりアプリを開いたりすることは絶対にやめましょう。
夫(妻)のLINE(ライン)をのぞき見したものは証拠になるのか
裁判では「違法収集証拠排除の法則」が存在し、法律を犯して入手した証拠は証拠として認められないこともあります。
相手のLINEをのぞき見して浮気の証拠を集めた場合、厳密にはプライバシー侵害に当たります。
しかし、実際にはLINEを勝手にのぞき見て証拠集めをしたとしても、裁判所が問題視するケースは少ないでしょう。
違法性が問われたとしても慰謝料請求の金額と相殺されることがほとんどです。
また「違法収集証拠排除の法則」が厳しく適用されるのは主に刑事裁判になるため、民事裁判で問題になることはほとんどありません。
ただし、上記のような証拠の集め方が民法や刑法上の責任に問われる可能性があることには変わりありません。
浮気や不倫の証拠を集める際は弁護士と相談しながら慎重に行うことが大切です。
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LINE(ライン)を見ても浮気の証拠が見つからない場合
相手のLINEのトーク履歴を見ても浮気の証拠が見つからない場合や、LINEでしか証拠を集められない場合には探偵に依頼することをおすすめします。
探偵に依頼すれば浮気調査を行えるだけではなく、離婚や慰謝料のための証拠を集めることもできます。
自分で浮気調査をしたり、相手を尾行したりすると、相手に気づかれて証拠隠滅されてしまう恐れがあります。
正確かつ安全に証拠を集めるためにも探偵に依頼することをおすすめします。
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浮気(不倫)で離婚や慰謝料請求を考えたら弁護士へ
浮気や不倫で離婚や慰謝料請求を考えたら、まずは弁護士に相談しましょう。
弁護士に相談することで、確実に離婚や慰謝料請求するためにどのような証拠を集めるべきか、集めた証拠をどう組み合わせれば強力な証拠にすることができるかなどのアドバイスがもらえます。
また、弁護士に依頼することで、相手方との交渉や裁判などを任せることができます。
まとめ
LINEのトーク履歴は単独ではなく、ほかの証拠と組み合わせることで強い証拠となり得ます。
しかし、LINEやメールから証拠を集める際は違法行為に該当する可能性があるため、慎重に行う必要があります。
浮気や不倫を理由に離婚や慰謝料請求をしたいと思ったら、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚や慰謝料請求に強い弁護士を厳選して掲載しています。ぜひお役立てください。
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