不倫されたら即離婚!?後悔するパターンと後悔しないために知っておくこと。

不貞行為
弁護士監修
不倫されたら即離婚!?後悔するパターンと後悔しないために知っておくこと。

愛する夫や妻の不倫が発覚したとき、一度は離婚が頭によぎると思います。それほど心を深く傷つける行為であり、不倫が原因で離婚を選ぶ夫婦もたくさんいます。

しかし、勢いで離婚を決めてしまうと、後々後悔する可能性があるのも事実。

「本当に離婚して良いのか」「離婚をするなら何をすべきなのか」をしっかりと考え、行動しなければなりません。

この記事では、離婚を選んで後悔するパターン・しないパターン、損をしない離婚をするために何をすべきかをまとめています。

不倫で離婚に迷われている方は、決断のヒントにしてみてください。

目次
  1. 配偶者の不倫が発覚したら取るべき行動
    1. すぐに「離婚」と結論づけない
    2. 離婚のリスクを把握しておく
  2. 離婚を後悔しやすい人のパターン
    1. 経済的な自立が難しい
    2. 配偶者に対して愛情がある
    3. 子供が配偶者に懐いている
    4. 時間が経てば許せることだった
  3. 離婚を後悔しにくい人のパターン
    1. 経済的に自立ができる
    2. 不倫以外にDVなど他の問題があった
    3. 配偶者と一緒にいることがストレス
    4. 両親や友人など離婚後頼れる人がいる
  4. 不倫されたが離婚したくない場合
    1. 配偶者が離婚を望んでも応じない
    2. 今離婚するのではなく、将来に先延ばす
    3. 夫婦関係の改善を試みる
    4. 離婚不受理届を出す
    5. 不倫の証拠を集めておく
  5. 離婚で損をしないためにやるべきこと
    1. 婚姻費用を請求する
    2. 財産分与・年金分割をする
    3. 慰謝料を請求する
    4. 親権・養育費を請求する
    5. ひとり親家庭向けの公的支援を受ける
  6. 後悔しない離婚には弁護士の助けが必要です!
    1. 適正な権利を得られる
    2. 有利な条件で進められる
    3. 面倒な手続きを一任できる
  7. まとめ

配偶者の不倫が発覚したら取るべき行動

一生愛し合うと決めた夫や妻が不倫。

怒り、悲しみ、不安、絶望、さまざまな感情に襲われ「離婚!」と言いたくもなるでしょう。

しかし、不倫にも原因や背景があり、人の感情も時間と共に冷静になっていくものです。まずは落ち着いて、今後のことを考えながら行動するようにしてください。

すぐに「離婚」と結論づけない

感情的になってすぐに「離婚」と結論づけるのはおすすめできません。離婚したからといって、全てなかったことにはならないからです。

離婚するとなると、今後の生活、仕事、子供のことなど、多くの問題をクリアする必要があります。

「離婚はいつでもできる」くらいに考え、まずは自分の気持ちや今後の暮らしをどうするのか考えていきましょう。

離婚のリスクを把握しておく

離婚をするということは、ひとつの家庭がバラバラになるということです。就労状況や子供の有無によっても変わりますが、一から暮らしを築かなくてはいけません。

専業主婦(夫)やパートであれば、再就職が必要になるでしょう。

子供がいて親権を得るのであれば、仕事をしながら育児も家事も全て担うことになるでしょう。親権を得ないのであれば、子供と離れて暮らすことになるでしょう。

その他にも、目まぐるしいほど生活が一変する可能性があります。

そのようなリスクを承知したうえで、離婚すべきかどうか考えるようにしましょう。

▼不倫による離婚問題を網羅!配偶者の不貞行為に悩む方へのまとめ記事▼
夫(妻)の不倫で離婚|離婚で後悔しないために不倫された人が知るべきこと

離婚を後悔しやすい人のパターン

離婚を後悔しやすい人のパターン

離婚届を出してしまえば、もう後戻りはできません。

不倫という許せない事実があったとしても、自分の気持ちや子供の生活など総合的に考えることが大切です。

離婚を後悔する人の多くは、以下のような現実に直面しているようです。

経済的な自立が難しい

特に女性が直面しやすい問題のひとつです。専業主婦をしていたのであれば、職歴やブランクに不安があり、再就職が難航することもあります。

小さな子供がいる場合はパートを選ぶ方も多いですが、子供の体調不良などで欠勤が増えることもあります。

そうなると、収入にも影響し、生活が苦しくなることは容易に想像できます。

離婚前にそれなりの暮らしを維持していた方は、「こんな暮らしをするなら離婚しなければ良かった」と後悔するかもしれません。

配偶者に対して愛情がある

一生添い遂げようと決めた相手には、深い愛情があったはずです。不倫が許せないのは当たり前ですが、一瞬で愛情が冷めることはなかなかないでしょう。

勢いで離婚したものの、妻や夫が忘れられず「許してやり直せば良かった」と後悔することは十分にあり得ます。

自分が離婚を決断したことによって、配偶者が不倫相手と恋愛関係を続けることを想像してみてください。

許せないと思うか、どうでも良いと思うか、それだけでも自分の気持ちを確かめられるはずです。

もちろん愛情があっても、不倫を繰り返し、反省の態度がないという場合は離婚をしたほうが良いこともあります。

まずは怒りの感情を抑えて、配偶者とどんな関係を築きたいのか考えてみましょう。

子供が配偶者に懐いている

「パパ(ママ)に会いたい」「なんでパパ(ママ)がいないの?」など、子供が離れた親を恋しがることもあります。

親子関係が良好だった場合「子供から父親(母親)を奪ってしまった」という罪悪感に苛まれてしまうことも。

離婚は夫婦が別れるだけでなく、子供と親の別れでもあります。そして経済面だけでなく、一人で子供を育てるのは想像以上に大変なことです。

不倫はしたものの子供に対して愛情があり、二度としないと誓っている場合は、離婚しないという選択肢を持つのも良いかもしれません。

時間が経てば許せることだった

結婚は「我慢」と「許すこと」の繰り返しです。若いときは許せなかったことが、年齢を重ねていくうちに許せることに変わったりするのです。

不倫は許すべきことではありませんが、一回の過ちだったり、本気ではなかったりすることも往々にしてあります。

不倫されたこと以外不満がなかった場合は、離婚後しばらくして「一度くらい許せば良かった」と後悔するかもしれません。

まずは3ヶ月、次は半年と、時間をかけて自分の気持ちを整理してみるのも良いでしょう。

離婚を後悔しにくい人のパターン

離婚を選択するなら、後悔しないことが前提です。そのためには離婚することで今より幸せになれるか?という基準で考えてみましょう。

離婚を後悔しにくい人は、以下のような状況にあるようです。

経済的に自立ができる

専業主婦(夫)にはならず、正社員や安定的な収入を得られる職を続けてきた場合は、離婚後金銭的に困ることは少ないでしょう。

経済的な自立は精神面でも余裕を与えてくれます。自分の意に反して結婚生活を継続する必要はないので、自分の気持ちに向き合った決断をくだせるのかもしれません。

不倫以外にDVなど他の問題があった

DVやモラハラ、借金など、他の問題がある場合、不倫問題が解決したところで夫婦生活を継続させることは難しいでしょう。子供にも矛先が向かうのであれば尚更です。

配偶者が態度を改めるつもりがないのであれば、離婚したほうが自身も子供も安心した暮らしを送れる可能性が大いにあります。

配偶者と一緒にいることがストレス

不倫発覚前から夫婦関係に問題があった、不倫されていると分かってから一緒にいることがストレスになっている。このような場合は、既に夫婦関係が破綻していると言えます。

夫婦関係を改善する意思がないのであれば、配偶者が不倫関係を解消したとしても根本的な問題解決には至りません。

離婚することで長年抱えていたストレスから解放され、その後の人生が好転する場合もあります。

両親や友人など離婚後頼れる人がいる

離婚には相当な労力が必要です。特に子供がいる場合は、仕事をしながら一人で育てなくてはいけません。

これは並大抵なことではなく、頑張りすぎると物理的にも精神的にも息詰まってしまいます。両親や友人など周囲に頼れる人がいれば、急病時や手助けが欲しいときに安心です。

離婚後は環境面も大切になるので、フォローの体制があれば後悔せず暮らせるかもしれません。

不倫されたが離婚したくない場合

不倫されたが離婚したくない場合

不倫をされても愛情がある、子供のために絶対に離婚はしない、そう考える人も少なくはありません。

しかし、不倫相手と一緒になりたいと配偶者が離婚を望む場合もあり、そのようなときはどうすれば良いのでしょうか。

配偶者が離婚を望んでも応じない

不貞行為をした人は有責配偶者となりますので、調停を起こしたとしても原則離婚は認められません。離婚する・しないは、自分に決定権があると心を強く持ちましょう。

ただし、ただ離婚に応じないだけでは、夫婦関係の改善にはなりません。

離婚に応じないと決めたからには、不倫をしてしまった原因、今後夫婦としてどのような未来図を描いていくかをしっかり話し合ってください。

今離婚するのではなく、将来に先延ばす

不倫した配偶者を許せなくても、子供がいるから離婚はしないという夫婦も多数います。両親の離婚は子供を傷つけ、多かれ少なかれ影響を及ぼします。

子供を最優先する場合は、今離婚するのではなく将来に先延ばしにするのもひとつの手段です。

「中学生になってから」「成人してから」「就職してから」など、時期は夫婦によってさまざまですが、両親揃った環境で経済的にも不自由なく育てたいと強く望むのであれば、今決断する必要はありません。

夫婦関係の改善を試みる

今も未来も離婚する気がないのであれば、夫婦関係を改善させましょう。不倫されたことで感情の起伏が激しくなり、配偶者を責めたくなるのは当然です。

しかし、配偶者が反省をし、同じようにやり直しを望むのであれば長期的に責めるのは逆効果です。

特に遊び半分の不倫は、夫婦関係に問題がないことも多く、謝罪と反省があれば改善はさほど難しいものではありません。

改善が難しいパターンは、夫婦関係が長く悪化していた場合です。

夫婦間に根深い遺恨があるので、急な改善は求めず日頃のコミュニケーションから改善することを意識しましょう。

「おはよう」「おつかれさま」「ありがとう」の挨拶も大切です。

夫の好きな料理を作る、妻が負担していた家事を手伝うなど、相手のことを考えて行動することも心がけてください。

夫婦だけでは改善が困難な場合は、第三者に相談しても良いでしょう。最近では夫婦カウンセラーなど、夫婦改善のサポートをしてくれる専門家もいます。

「責めない」「会話をする」「相手のために行動する」

この3つを意識し、時間をかけてお互いが歩み寄れる関係を築いていきましょう。

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離婚不受理届を出す

離婚に応じないからといって、不倫した配偶者が離婚届を勝手に提出する可能性もあります。離婚届が受理されてしまうと、取り消しには裁判所での手続きが必要です。

このような事態を避けるためには、離婚不受理申出を役所へ出しておきましょう。この届出は本人が取り下げるまで有効になるので、承諾のない一方的な離婚を防げます。

不倫の証拠を集めておく

離婚しない場合でも、不倫の証拠を集めておきましょう。不倫した配偶者が離婚を望み、離婚調停を起こされた場合も証拠があれば離婚を拒否できます。

将来的に離婚を選ぶ場合も、証拠があれば有利に進められます。どちらを選んでも、有効な証拠は身を助けてくれるので多少お金をかけても確保しておくことをおすすめします。

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離婚で損をしないためにやるべきこと

悩んだすえ、離婚を決断した場合、やるべきことや知っておくべきことがあります。これまでの結婚生活は双方の努力と協力があったからこそ成立していました。

権利はしっかりと主張し、損をしない離婚をしましょう。

婚姻費用を請求する

離婚が成立するまで別居期間を設ける場合、婚姻費用を請求できます。夫のほうが収入が多い場合、妻に対し同等の生活を送れるよう生活費を支払う義務が発生します。

婚姻費用は自由に決定できますが、子供の年齢や人数によって必要な生活費は変動します。

金額を決めることが難しい場合は、裁判所の「養育費・婚姻費用算定表」を参考にしてください。

参考:裁判所「養育費・婚姻費用算定表(https://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_hyou/index.html)」※1

財産分与・年金分割をする

預貯金や住宅、車など婚姻中に築いた財産は夫婦共有のものです。収入の差や財産の名義がどちらかなどは関係なく、1/2にして分けることが基本です。

「専業主婦(夫)だから少額しか受け取れない」「配偶者の名義だから貰えない」ということは決してありません。

また、年金も同じ考えです。パートや専業主婦(夫)をしていた場合、将来給付される年金の額が安定的な収入を得ている配偶者より少なくなります。

家族のために家庭に専念していたにも関わらず、離婚で受給する年金額が少なくなるのは不公平に感じますよね。

年金分割は、専業主婦(夫)の場合は配偶者が納めた年金額の最大半額を支払ったとして、将来受給する年金額が計算されます。

パートや共働きの場合は、夫婦で納めた年金額の合計を2分割されます。

ただし、婚姻中に厚生年金や共済年金に加入していない場合は年金分割の対象外となるので、ご注意ください。

慰謝料を請求する

不倫されて離婚となった場合は、配偶者だけでなく不倫相手にも慰謝料請求をすることが可能です。不倫による慰謝料相場は、50万円~300万円です。

これを多いか少ないか感じ方は人それぞれですが、不倫されて離婚にまで至ったのに100万円では納得できない!ということもあるでしょう。

大抵の人は、調停や裁判になることを恐れます。

まずは当事者同士で話し合いの場を持ち、慰謝料の希望額を伝えてみましょう。

世間体を気にして希望額を受け入れる場合もありますが、あまりに高額すぎると支払いが難しくなります。

支払い能力があるにも関わらず慰謝料を渋るようであれば、調停に持ち込むのも良いでしょう。

親権・養育費を請求する

子供がいる場合、どちらが親権を持つかは必ず決めなければなりません。また、離れて暮らす親には養育費を支払う義務が発生します。

不倫によって離婚をする場合、「不倫された側が親権を持つもの」と考えるかもしれませんが、日本では主たる監護者、主に子供の面倒をみてきた側が親権獲得に有利です。

妻が主たる監護者の場合、妻が不倫をしていたとしても夫が親権を得られる確率は低くなります。親権争いをする際には、その事実も頭に入れておきましょう。

親権者は相手方に養育費を請求しましょう。

令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果によると、母子家庭で現在も養育費を受け取っているのは28.1%、父子家庭に至っては8.7%と非常に低い受給状況です。

参考:厚生労働省「令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果報告(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188147_00013.html)」※2

子供を育てるうえでお金はとても大切です。離婚前に夫婦でしっかりと話し合って、毎月養育費を支払うよう取り決めましょう。

ひとり親家庭向けの公的支援を受ける

各市町村によってさまざまですが、一般的に「児童手当」「児童扶養手当」「特別児童扶養手当(障がいのある子供を養育している場合)」「ひとり親家族等医療費助成制度」など、ひとり親家庭向けに金銭面での公的支援があります。

離婚直後は生活に困ることも少なくないので、受けられる支援を活用しましょう。

その他就業支援や日常生活支援などもありますので、困ったことがあればお住まいの役所にご相談ください。

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後悔しない離婚には弁護士の助けが必要です!

後悔しない離婚には弁護士の助けが必要です!

離婚をする際「これで良いのだろうか?」と思うことが多々あると思います。納得しないまま事を進めて後悔しないためには、弁護士の力を借りるのも良いでしょう。

離婚問題に精通した弁護士に依頼すれば、以下のようなメリットがあります。

適正な権利を得られる

数々の離婚問題を解決してきた弁護士は、依頼人が得られる適正な権利を知っています。一人だと妥協してしまいがちなことも、弁護士が代理人として交渉してくれます。

有利な条件で進められる

不倫されて離婚するのであれば、少しでも有利な条件を勝ち取りたいですよね。弁護士は不倫の状況や証拠から悪質性を見極め、依頼人のメリットが最大限になるよう努めます。

慰謝料の相場、親権の勝ち取り方など、法律のプロならではの助言も受けられます。

面倒な手続きを一任できる

調停や裁判を起こす難点は、複雑な手続きと時間の消費です。

離婚をする多くの方が仕事や育児に追われており、調停や裁判に労力と時間を割くことが現実的ではありません。

弁護士に依頼すれば面倒な手続きを任せられるので、日常生活に支障をきたしにくいでしょう。

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まとめ

不倫されたという辛い現実に直面した場合、離婚が選択肢に入るのは当然です。しかし、勢いで離婚をしてしまうと後悔することもよくあります。

離婚するにしてもしないにしても、後悔のない人生を送ることが何よりも大切です。自分1人では不安、有利に離婚をしたいとお考えでしたら、まずは弁護士に相談ください。

当サイト「離婚弁護士相談リンク」には女性・男性に関わらず、離婚問題に強い弁護士を多数掲載しています。お気軽にご利用ください。

※1 裁判所「養育費・婚姻費用算定表
※2 厚生労働省「令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果報告

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