離婚する勇気がない理由と離婚に踏み切るための対処法
離婚したいと思っても離婚する勇気がないという方は多いでしょう。
離婚はメリットもあればデメリットもあるため、慎重に考える必要があります。しかし、デメリットばかり考えてしまい、離婚に踏み切れない人も少なくありません。
生活やお金のことだけではなく、子供がいればなおさら離婚して良いのか悩んでしまいます。
この記事では、離婚したいけれど勇気が出ない方のために、離婚に踏み切るための対処法を紹介します。
離婚する勇気がない6つの理由
離婚したいけど、離婚に踏み切る勇気がないと考える理由のなかで、多いものについて6つ紹介します。
離婚する勇気がない理由①子供がいるから
離婚する勇気が出ない理由で多いものに「子供がいるから」というのがあります。
両親が離婚することで子供に辛い思いや悲しい思いをさせてしまうのではないかなど、離婚によって子供が傷つくことを心配して離婚に踏み出せない人は多いです。
離婚して子供の生活が変わってしまうことに不安を覚える人もいるでしょう。
しかし、子供は「自分のために離婚を我慢してほしくない」と考えている可能性もあります。まずは子供に話して気持ちを聞いてみましょう。
離婚する勇気がない理由②生活が苦しくなりそうだから
経済的な理由で離婚する勇気が出ないという人も多いです。
専業主婦や配偶者より収入が少ない場合、離婚後に生活が苦しくなるのではないかと不安になるのは当然です。
また、生活ができるとしても離婚によって生活水準を下げたくないと考える方もいるでしょう。
離婚する勇気がない理由③そのうち状況が改善すると考えているから
自分が我慢していれば、そのうち状況が改善するのではないかと考えて離婚を踏み止まっている方も多いでしょう。
しかし、我慢はいずれ限界を迎えてしまいますし、何もしなければ状況が改善することはないと言っても過言ではありません。
自分は気持ちが落ち着いたとしても、問題を放置していると相手方はまた同じことを繰りかえす可能性もあります。
離婚する勇気がない理由④離婚の手続が面倒だから
離婚というと、手続きがとても大変そうというイメージがあるかもしれません。
離婚自体は離婚届一枚を提出するだけで済みますが、引っ越しや名義変更など離婚に伴う手続きや財産分与や親権など話し合うべき内容が多いことから「大変そう」という印象があるようです。
また、相手が離婚に同意してくれない場合には、離婚調停や裁判を行う必要があるため、法的な手続きが増え、負担が増えることになります。
離婚する勇気がない理由⑤世間体が気になるから
離婚する勇気がない理由に「世間体が気になるから」という人もいます。
周囲の人に離婚したことをどう思われるのか不安になったり、会社で離婚したことを話したくないと考えたりするようです。
また、バツイチと呼ばれることに抵抗がある方もいるでしょう。
離婚する勇気がない理由⑥再婚できるか不安だから
離婚しても次に再婚できると思えず、離婚する勇気が出ないという方もいます。
「離婚すると一生独りで過ごすことになるかもしれない」と考え、老後の不安や寂しさから離婚に踏み出せない場合もあります。
離婚する勇気を出すための5つの対処法
離婚する勇気を出すためにはどうすれば良いのでしょうか。主な対処法を5つ紹介します。
離婚する勇気を出す方法①経済力をつける
お金や住まいがなければ、離婚したいと思っても離婚に踏み切れないのは当然です。そのため、まずは離婚する前に経済力をつける準備を始めましょう。
専業主婦の場合は、離婚に踏み切る前に安定した収入が得られる仕事に就いておくことが大切です。
ブランクがあったり、資格がなかったりといった理由で仕事が見つからない場合は、資格取得を目指すなど十分な経済力が得られる目途がつくまでやり過ごすことも大切です。
仕事が見つかり、十分な経済力がつけば離婚後の生活の不安も和らぐでしょう。
また、離婚の状況によっては、財産分与や慰謝料など相手から受け取ることができるお金もあります。
自分がどのようなお金を受け取れるかについては弁護士に相談すると良いでしょう。
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離婚後の仕事の探し方|主婦がすぐに働ける方法
離婚する勇気を出す方法②離婚の知識を得ておく
離婚する勇気を出すためには、あらかじめ離婚の知識を得ておくことも大切です。
どのような条件で離婚するのかによって金銭面や子供の親権などが左右されます。
どうすれば離婚後の生活が幸せなものになるかを考え、どのような条件で離婚を切り出せばそれが叶えられるのか、またどうすれば主張する離婚条件が認められるのかについて知識をつけておきましょう。
あくまで離婚は法律問題ですので、わからないことがあれば弁護士に相談することをおすすめします。
離婚する勇気を出す方法③離婚後に受けられる支援を知っておく
DVなど、すぐに離婚したほうが良い場合や幼い子供を連れて離婚する場合は、離婚後の生活が不安になるでしょう。
シングルマザーやシングルファザーなど、ひとり親が国や自治体から受けられる支援や制度もあります。
例えば、ひとり親の生活費支援の一環として、高等職業訓練促進給付金があります。
これは、看護師や介護福祉士などの資格取得を目指すひとり親の職業訓練期間中の生活費を支援する制度です。
参考:厚生労働省「高等職業訓練促進給付金のご案内(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000062967_00005.html)」※1
訓練期間中は月額10万円または7万500円が支給されます。
離婚を急ぐ必要がある場合はこういった制度を利用しながら手に職をつけ、離婚後の生活費を稼ぐことのできる仕事をみつけましょう。
離婚後に受けられる支援にはほかにも以下のようなものがあります。
・児童扶養手当
・ひとり親家庭等医療費助成制度(マル親)
・住宅手当
・自立支援訓練給付金
・保育料負担軽減制度
・所得税や住民税の減免・免除制度 など
このほか、交通費や上下水道の割引や減免制度がある自治体もあります。
自治体ごとによって受けられる支援の内容や受給条件は異なるため、あらかじめ、離婚後にどのような支援を受けられるのかを自治体の窓口やHPなどで調べておきましょう。
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離婚する勇気を出す方法④心身の健康を維持する
離婚後に病気やケガをしたらどうしようと不安に考える方もいるでしょう。
特に子供がいれば、「子供のためにも絶対に健康を維持しなければならない」と考えるのは当然です。
「離婚しても大丈夫!」という自信が持てるように、適度な運動や十分な睡眠、栄養バランスの取れた食事をこころがけ、離婚前から心身の健康を維持しておきましょう。
離婚する勇気を出す方法⑤離婚のメリット・デメリットを考える
離婚する勇気を出すためにも、冷静になって離婚するメリットとデメリットについて考えてみましょう。
離婚すればこれまでの我慢から解放され、新しい生活をスタートさせることができます。
一方、金銭面や世間体など離婚によるデメリットもあるため、デメリットが解決できるものかどうかについても考えてみてください。
離婚する勇気がないときの相談先
自分だけでは離婚する勇気が出せないという場合は専門家に相談してみましょう。離婚する勇気がないときの相談先を紹介します。
離婚する勇がないときの相談先①弁護士
離婚するべきか勇気が出ないときは、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士であれば法的な観点から離婚した場合のメリットやデメリットを踏まえてアドバイスしてもらうことができます。
弁護士に相談することで頭のなかが整理され、離婚について前向きに考えやすくなります。
離婚するとなると財産分与や親権、慰謝料など決めることがたくさんあります。
弁護士に依頼すれば、有利に離婚を進められるように相手方と交渉してもらったり、法的な手続きを代行してもらったりすることもできます。
離婚する勇気がないときの相談先②離婚カウンセラー
離婚する勇気が出ないときは離婚カウンセラーに相談するのも良いでしょう。
夫婦でカウンセリングを受けることもできますし、自分一人でカウンセリングを受けることも可能です。
夫婦の問題点や改善点など第三者の視点からアドバイスを受けることができます。
離婚する勇気がないときの相談先③探偵
相手方に浮気の疑いがある場合には、探偵に相談して浮気調査を依頼すると良いでしょう。実際に浮気をしていたことがわかれば離婚への決意を固めやすくなります。
また、浮気調査によって法的に有効な証拠を集めることができるため、離婚する際も有利になります。
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まとめ
離婚は簡単に決められるものではありませんが、先延ばしにすることで問題が悪化するケースもあります。
離婚する勇気を出すためにも、離婚してやっていけるのか、どのような条件で離婚すべきかなど、弁護士に相談してみることをおすすめします。
当サイト「離婚弁護士相談リンク」は離婚問題に強い弁護士を厳選して掲載しています。ぜひお役立てください。
※1厚生労働省「高等職業訓練促進給付金のご案内」
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